社会福祉士の過去問 第32回（令和元年度） 相談援助の基盤と専門職 問91

1.誤。
資質向上の責務として、社会福祉士及び介護福祉士法第47条の2に
「社会福祉士又は介護福祉士は、社会福祉及び介護を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、相談援助又は介護等に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。 」
と規定されています。

2.誤。
秘密保持義務として、社会福祉士及び介護福祉士法第46条に
「社会福祉士又は介護福祉士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。社会福祉士又は介護福祉士でなくなった後においても、同様とする。 」
と規定されています。

3.誤。
信用失墜行為の禁止として、社会福祉士及び介護福祉士法第45条に
「社会福祉士又は介護福祉士は、社会福祉士又は介護福祉士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。」
と規定されています。

4.誤。
連携保持の責務として、社会福祉士及び介護福祉士法第47条に
「社会福祉士は、その業務を行うに当たっては、その担当する者に、福祉サービス及びこれに関連する保健医療サービスその他のサービス（次項において「福祉サービス等」という。）が総合的かつ適切に提供されるよう、地域に即した創意と工夫を行いつつ、福祉サービス関係者等との連携を保たなければならない。」
と規定されています。

資質向上の責務として、社会福祉士及び介護福祉士法第47条の2に
「社会福祉士又は介護福祉士は、社会福祉及び介護を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、相談援助又は介護等に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。 」
と規定されています。

5.正。
誠実義務として、社会福祉士及び介護福祉士法第44条の2に
「社会福祉士及び介護福祉士は、その担当する者が個人の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことができるよう、常にその者の立場に立つて、誠実にその業務を行わなければならない。」
と規定されています。

1、不適切です。
資質向上の責務としては
「社会福祉を取り巻く環境の変化に対応するため、相談援助の知識及び技能の向上に努めなければならない」と規定されています。

2、不適切です。
知り得た情報を開示するに値する正当な理由がある場合については秘密保持義務の例外事項と認められており、罰則対象にはなりません。
この場合の正当な理由としては、その情報を開示するにあたり、事前に本人に同意を得た場合などが挙げられます。

3、不適切です。
信用失墜行為の禁止としては、所属組織の信用ではなく、社会福祉士という資格に対する信用を傷つけるような行為をしてはならないという内容が規定されています。

4、不適切です。
連携の責務とは、関係する福祉サービス関係者等と連携し、保健医療や福祉サービスが総合的かつ適切に連携されるよう努めなければならないという内容を指します。
本項目に挙げられている内容は、資質向上の責務についての内容となります。

5、適切な内容です。
誠実義務は社会福祉士・介護福祉士とも共通した内容で規定されています。

社会福祉士及び介護福祉士法の第４章における出題です。

１×　自身の知識及び技能の向上する努力義務が規定されています。
（47条２項）

２×　正当な理由がない場合、開示してはいけないとあります。（46条）

３×　所属組織の信用ではなく、正しくは「社会福祉士」の信用とあります。
（45条）

４×　連携保持の責務ではなく、正しくは「資質向上の責務」の内容です。
（47条２項）

５〇　正しいです。（44条２項）