社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
相談援助の理論と方法 問99

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問題

社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 相談援助の理論と方法 問99 (訂正依頼・報告はこちら)

岡村重夫が述べた社会福祉の一般的機能に関して、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 評価的機能は、援助者が、対象者の参加なしに対象者が抱える生活困難を評価するために発揮される。
  • 調整的機能は、専門職間で生じている不調和の解決を図るために発揮される。
  • 送致的機能は、援助者の所属機関が対象者の主訴に対処できないとき、適切な機関に対象者を紹介するために発揮される。
  • 開発的機能は、個人の社会関係能力条件を開発するために発揮される。
  • 保護的機能は、個人が必要とする保護を永続的に提供するために発揮される。

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この過去問の解説 (3件)

01

1、不適切です。
評価的機能は対象者が置かれている状況や対象者の持つ問題、その原因を明らかにした上で解決を目指していくものです。
その過程すべてにおいて対象者が参加する事を大切にし、援助者の一方的な評価とならないようにする必要があります。

2、不適切です。
調整的機能は専門職間で生じている不調和の解決を図る目的ではなく、対象者が対象者を取り巻く社会関係との不調和を解消し、生活の不都合さを解決するために発揮される機能です。

3、不適切です。
送致的機能とは対象者から失われている社会関係とのつながりを回復させて問題解決を図る、または新しい社会関係を構築できるように援助する機能の事です。

4、適切な内容です。
開発的機能は対象者が社会関係能力条件を開発するために発揮される機能です。
それを発揮できるように施策の開始や新しい社会資源の開発が行われる事もあります。

5、不適切です。
保護的機能は対象者を保護施設等のに繋げ、社会生活に戻れるまで一時的にサービスを提供し生活を立て直す支援をする事を指します。
永続的に保護を提供するために発揮される物ではありません。

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02

岡村重夫による一般的機能は「評価・調整・送致・開発・保護」
の5つに分けられます。
本問では、それぞれの説明について、正誤を見つける問題になっています。

1× 評価的機能は対象者の参加が前提です。

2× 専門職ではなく、正しくは「個人に取り巻く複数の社会関係」です。

3× 社会関係が失われた状態からの回復、または
代わりとなる新しい関係を作ることを指します。

4〇 正しいです。
対象者の社会資源における補完的な資源開発を指します。

5× 「評価・調整・送致・開発」の機能では、
回復が困難または実現するまでの一時的な支援を指します。

参考になった数38

03

1.誤。
評価的機能は、対象者も参加している社会生活上の生活困難やその原因を明らかにするために発揮されます。

2.誤。
調整的機能は、複数の社会関係が相互に矛盾または両立しない場合に、調和させ、両立させることをさします。

3.誤。
送致的機能とは、既にある社会資源を利用して、欠損した社会関係を回復させたり、代わりに新しい社会関係を見出すことをさします。

4.正。
開発的機能とは、既にある社会資源の利用だけでは社会関係の回復ができない場合、関係の回復を容易にする社会資源を開発することをさします。

5.誤。
保護的機能とは、社会関係の全体的な調和が実現しない時や調和が実現するまでの間、社会資源の利用要件を緩和した保護的サービスを実施することをさします。

参考になった数30