社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
相談援助の理論と方法 問104

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問題

社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 相談援助の理論と方法 問104 (訂正依頼・報告はこちら)

シングル・システム・デザイン法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 適用対象として、個人よりも家族など小集団に対する支援が適切である。
  • ベースライン期とは、支援を実施している期間を指す。
  • クライエントを、実験群と統制群に分けて測定する。
  • 測定対象のクライエントに対する支援効果を明らかにできる。
  • ABデザインを用いる場合、測定期間中に支援を一旦中止する必要がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

シングル・システム・デザイン法とは、1つの事例をもとに、利用者の問題に対して、援助を行う前と後を比較し、効果測定を行う方法です。
そのため、測定対象の利用者に対する支援効果を明らかにできます。

各選択肢については、以下の通りです。

1. 1つの事例をもとに効果測定を行う方法であり、個人の支援にも効果的です。
そして個人のみではなく、家族など小集団に対する支援も含まれます。

2. ベースライン期(A期)とは、支援を実施する前の段階のことを指します。

3. クライエントを実験群と統制群に分けるのは、「集団比較実験計画法」です。
集団比較実験計画法とは、ケースを実験群(援助を受ける側)と統制群(援助を受けない側)に割り当て、比較調査を行う実験法です。

5. ABデザインとは、「A」をベースライン期(介入前)、「B」をインターベンション期(介入後)と捉え、A期とB期を比較する方法です。
一定期間、継続的に測定する必要があり、測定期間中に支援を中止する必要はありません。

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02

1、不適切です。
シングル・システム・デザイン法とは一つのケースに対して、介入する前と介入した後でどのような変化があったかを測定する方法であるため、個人に適用する事が望ましいとされています。

2、不適切です。ベースライン期は支援を実施する前の時期の事を指します。
支援を実施した後の時期はインターベンション期といいます。

3、不適切です。選択肢の内容は「実験計画法」の手法になります。

4、適切な内容です。
介入前と介入後のクライエントの状態を測定する事で、支援の効果を測る事が可能となります。

5、不適切です。
ABデザインは介入前をA、介入後をBとして表し、支援者の支援が適切であったかを確認していく方法になります。
時間の流れに沿って測定を行っていくため、測定期間中に支援を中止する必要はありません。

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03

正解は4です。

シングル・システム・デザイン(単一事例実験計画法)とは質的方法の1つで、クライエントの問題について支援の前後を比較します。
そしてクライエントに変化があったのか、支援は適切だったのかを繰り返し観察し効果測定をおこないます。

各選択肢については、以下の通りです。

1.適用対象は家族などの小集団だけでなく、個人にも有効です。

2.ベースライン期は支援者による介入を受ける前の段階です。
支援者による介入を受けた後の時期をインターベンション期といいます。
この2つの時期の比較によって「A-Bデザイン」が構成されます。

3.これは、プリテスト・ポストテスト統制群法(古典的実験計画法)の説明です。

5.A-Bデザインは時間の経過に沿って長期的な比較が必要ですので、支援を一旦中止する必要はありません。

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