社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
福祉サービスの組織と経営 問123

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問題

社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 福祉サービスの組織と経営 問123 (訂正依頼・報告はこちら)

福祉サービス提供組織の社会的責任に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • コンプライアンスは、営利組織のためのものであるため、福祉という公益性の高いサービス提供組織においてその確立は求められていない。
  • ディスクロージャーとは、組織内において課題を発見し事故を未然に防ぐ内部監査である。
  • アカウンタビリティとは、ステークホルダーに対する説明責任を指す。
  • ガバナンスは、営利組織の問題であり非営利組織にはその確立が求められていない。
  • 公益事業への苦情を通報した利用者を保護するために、公益通報者保護法を遵守しなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

ステークホルダーとは、「利害関係者」の意味です。
例えば、株主や従業員、取引先などがこれにあたります。
アカウンタビリティとは説明責任のことで、医療の現場などでもインフォームドコンセントの際に必ず必要になります。

各選択肢については、以下の通りです。

1.コンプライアンスとは法令遵守のことです。
福祉サービス提供組織においても、当然守らなければならないものです。

2.選択肢の説明は、リスクマネジメントのうちのひとつです。
ディスクロージャーとは、企業などの情報開示についての総称を指します。

4.ガバナンスとは「統治・管理」などと訳します。
組織が適切に運営されるように、組織自体が主体的に行う管理体制のことです。
当然、非営利組織にも確立が求められます。

5.公益通報者保護法とは、組織内でいわゆる内部告発があった場合、その告発した通報者を保護する目的の法律です。
この法律の対象者は組織内の「労働者」であり、設問にあるような利用者の苦情については法律の対象ではありません。

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02

正解は3です。

ステークホルダーとは、利害関係者のことで、福祉では、例えば患者や利用者等を指します。
「アカウンタビリティ」は「説明責任」の意味であり、例として医療現場では、患者に対する説明責任が必ず求められます。そのため適切です。

各選択肢については、以下の通りです。

1. 「コンプライアンス」は「法令順守」という意味です。
営利組織は当然のこと、福祉組織も同様に社会的責任があり、確立する必要があります。そのため不適切です。

2. 「ディスクロージャー」は「情報開示」という意味です。
利害関係者(ステークホルダー)に自らの情報を公開することを指します。
また、この選択肢は「リスクマネジメント」の説明をしています。
そのため不適切です。

4. 「ガバナンス」は「統治」という意味です。
組織や社会に関わるメンバーが、主体的に意思決定や合意形成を図ることを指します。
営利組織、非営利組織ともに確立が求められるため、不適切です。

5. 「公益通報者保護法」は企業の違法行為などを、企業内の通報窓口や外部機関に通報した「労働者」を保護するために整備されたものです。
利用者を保護するために整備されたものではないため、不適切です。

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03

1、不適切です。コンプライアンスとは「法令遵守」などと訳されます。
社会で定められたルールや法律を守り業務を行う事は、営利組織ももちろんですが、高い社会性を求められている社会福祉法人では特に確立すべき内容であると言えます。

2、不適切です。ディスクロージャーとは「情報公開」とも訳されます。
福祉サービス提供組織のディスクロージャーは、経営状況などを含めた組織の情報を広く公開する事を指します。
選択肢の内容は「リスクマネジメント」の説明となっています。

3、適切な内容です。
「ステークホルダー」とは「利害関係者」という意味です。
福祉サービス提供組織におけるアカウンタビリティとは、自組織の行動の内容やそれを行った結果、起こった内容について説明や報告を行う事を言います。

4、不適切です。ガバナンスとは「統治」「管理」という意味があります。
組織においてガバナンスを確立しているという事は、社員の統制が取れており業務が健全であるという事を指します。
そのため営利組織のみならず、非営利組織においても確立に取り組む事は求められるべき大切なものであると言えます。

5、不適切です。
公益通報者保護法は、特に内部告発などを行った職員が不利益を被らないよう守る事を目的としています。
苦情を通報した利用者を保護する事を目的とした法律ではありません。

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