社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問137
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問題
社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 問137 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、子どもの権利に関する先駆的な思想を持ち、児童の権利に関する条約の精神に多大な影響を与えたといわれ、第二次世界大戦下ナチスドイツによる強制収容所で子どもたちと死を共にしたとされる人物として、正しいものを1つ選びなさい。
- ヤヌシュ・コルチャック( Korczak, J. )
- トーマス・ジョン・バーナード( Barnardo, T.J. )
- セオドア・ルーズベルト( Roosevelt, T. )
- エレン・ケイ( Key, E. )
- ロバート・オーウェン( Owen, R. )
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この過去問の解説 (3件)
01
ヤヌシュ・コルチャック氏の「子どもを人権の主体として考える」という思想が、子どもの権利条約に受け継がれています。
各選択肢については、以下の通りです。
2.トーマス・ジョン・バーナード氏は、「バーナードハウス(孤児院)」を設立しています。
3.セオドア・ルーズベルト氏は1909年当時のアメリカ大統領で、「ホワイトハウス会議」を開催しています。
ホワイトハウス会議では、児童は緊急やむを得ない理由がない限り、家庭生活から引き離されてはならないとの提唱がなされました。
4.エレン・ケイ氏は1900年に「児童の世紀」という本を出版した人物です。
5.ロバート・オーウェン氏は、1833年のイギリスで児童の労働時間の制限が定められた「工場法」制定に影響を与えた人物です。
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02
ヤヌシュ・コルチャックは、医師、教育者等として子どものために尽くし、1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」に影響を与えました。
また、1942年に孤児施設の子らと共に強制収容所に送られ、非業の死を遂げました。そのため適切です。
各選択肢については、以下の通りです。
2. トーマス・ジョン・バーナードは、1870年に小舎制で家庭的な孤児院「バーナード・ホーム」を開設しました。そのため不適切です。
また、日本初の孤児院を開設した石井十次は、彼の影響を大きく受けています。
3. セオドア・ルーズベルトは、第26代のアメリカ大統領です。
1905年に日露戦争の調停・和平交渉に尽力し、翌年にはノーベル平和賞を受賞しました。そのため不適切です。
4. エレン・ケイはスウェーデンの思想家です。
婦人と子どもの生活に関心を持ち、1900年に『児童の世紀』を著しました。
これは児童中心主義思想や新教育運動に影響を与えており、選択肢は不適切です。
5. ロバート・オーウェンは、資本家でありながら、労働者の生活改善や子弟の教育にも尽力し、1833年制定の「工場法」に大きな影響を与えました。
そのため不適切です。
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03
2のトーマス・ジョン・バーナードは、1870年にイギリスにバーナードホームという孤児院を設立した人です。
3のセオドア・ルーズベルトは第26代アメリカ大統領であり、日露戦争の講和の仲介なども行いました。
第二次世界大戦が開戦する前の1919年に逝去しています。
4のエレン・ケイは母性と児童の尊重を説き、「児童の世紀」を著した人物です。
5のロバート・オーウェンは貧困の原因が個人ではなく社会にあるとし、社会改良に尽力した人物です。
その中でも特に子供が労働力として使われ、教育を受ける環境が無いことを問題視し、幼児教育ができる環境を整えました。
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