社会福祉士の過去問
第33回(令和2年度)
地域福祉の理論と方法 問35

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問題

社会福祉士試験 第33回(令和2年度) 地域福祉の理論と方法 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、N市の地域包括支援センターのC社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
N市の地域包括支援センターのC社会福祉士は、担当地区で住民主体の集いの場を行っているグループから、様々な高齢者が集まってくれて手応えを感じているが、福祉の専門的な相談に対応できずに悩んでいる、と相談を受けた。C社会福祉士は、この相談を住民活動と協働して、アウトリーチによる早期のニーズ把握を行う好機と捉え、対応することにした。

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この過去問の解説 (4件)

01

この問題は事例問題です。内容をよく読んで、その対象者が抱える課題や課題解決者がどのように課題解決するのが正しいかを判断する事がカギとなります。

1→✕ この事例では地域住民主体で住民主体の集いの場が形成されている為地域包括支援センターが主体となった運営に切り替えることは不適切です。

2→✕ この事例では集いの場により多くの参加者を受け入れる事が主目的ではなく、あくまでも住民全体における福祉の専門的な相談に対応する為のアウトリーチによる早期ニーズ把握が主目的の為不適切です。

3→✕ 住民主体の早期ニーズ把握を行うにあたり、集いの場に参加している高齢者のみに専門的な相談機関のリストを渡しても住民主体の早期ニーズ把握はしにくい為不適切です。

4→✕ 集いの場に地域包括支援センターの保健師を派遣して適切な介護予防のプログラムが実施できるよう指導しても住民主体の早期ニーズ把握にはならない為不適切です。

5→〇 問題文の通り、アウトリーチによる早期ニーズ把握の為、集いの場において出張相談を実施して気になることがあればいつでも相談してほしいと参加者に伝える事はアウトリーチとして正しいです。

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02

1、不適切です。集いの場を行っているのは地域住民であり、その運営についても手応えを感じている状態です。住民主体で行っている場を専門職の都合で勝手に運営主体を変える事は、住民との信頼関係を損なう恐れもあり、適切な内容とは言えません。

2、不適切です。C社会福祉士は住民活動と協働してアウトリーチによる早期のニーズ把握を行う事を目的と考えており、参加者の受け入れ増加を目的としている訳ではありません。

3、不適切です。C社会福祉士はアウトリーチによる早期のニーズ把握を行いたいと考えています。相談が必要な人を集いの場の参加者だけで見極める事は難しく、配布範囲も十分とは言えません。また、相談者が事業所に出向くのではなく、C社会福祉士を含めた専門職が地域に出向きニーズ把握を行う事がアウトリーチの視点としては必要となると考えられます。

4、不適切です。高齢者が集まる集いの場ではありますが、その相談内容は多岐にわたる事が想定されます。高齢者の集いの場であったとしても、その相談内容が介護相談に限るとは考えにくく、介護予防プログラムを実施するだけでは十分な対応とは言えません。

5、適切な内容です。ニーズを持つ可能性のある方のところに出向き、その方達の相談にのるという対応は、アウトリーチの視点としても合致しています。

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03

正解は5です。

住民主体のグループの悩みが、福祉の専門的な相談に対応できないことであるため、出張相談で、参加者の悩みを聞き、ニーズ把握を行うことが適切な対応です。

各選択肢については以下のとおりです。


1→高齢者のニーズ把握のためであっても、住民主体で行なっている集いの場を、地域包括支援センターの運営へ切り替えることは、最適ではないため誤りです。

2→事例内にて、グループの悩みは福祉の専門的な相談に対応できないこととあり、より多くの参加者を受け入れることは、早期のニーズ把握を行う機会には繋がらないため適切ではありません。

3→集いの場の高齢者に、相談機関のリストを渡すよう依頼するだけでは、ニーズ把握へと繋がりにくいため適切ではありません。

4→介護予防のプログラムを行うことは、高齢者のニーズ把握の最適な対応とは言えないため誤りです。

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04

正解は5です。

1 ×

相談を持ちかけてきたグループはすでに住民主体での活動を行なっており、運営主体を切り替えることが適切な支援とはいえないと考えられます。

2 ×

「様々な高齢者が集まってくれて手応えを感じている」とのことから、より多くの参加者を受け入れられるようにすることは、適切な支援とはいえないと考えられます。

3 ×

「福祉の専門的な相談に対応できず悩んでいる」とのことから、専門的な相談機関のリストを作成し、相談が必要な人に渡せるようにすることは、支援の一つとして可能性があります。

しかし、相談に訪れる人を待つ形では、C社会福祉士の考えているような、アウトリーチによる早期のニーズ把握には相当しないものと考えられます。

4 ×

グループの困りごとは、福祉の専門的な相談に対応できないことです。

介護予防プログラムでは、その困りごとの解決にはつながらないと考えられます。

5 ○

集いの場においてC社会福祉士が出向いて出張相談を行うことは、アウトリーチによるアプローチに相当すると考えられます。

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