社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
人体の構造と機能及び疾病 問1
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問題
社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 人体の構造と機能及び疾病 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
加齢に伴う身体の変化に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
- 肺の残気量が増加する。
- 拡張期血圧が低下する。
- 聴力は低音域から低下する。
- 下部食道括約筋の収縮力が増強する。
- 膀胱(ぼうこう)容量が増大する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「肺の残気量が増加する。」と「拡張期血圧が低下する。」です。
残気量とは、息を最大限に吐ききったあと、肺に残っている空気の量です。
加齢によって肺活量が減少するため残気量は増加します。
加齢とともに収縮期血圧は上昇し、拡張期血圧は低下しやすくなります。
収縮期血圧と拡張期血圧の差が大きくなるため、動脈硬化のリスクが高まります。
加齢とともに高音域の聴力が低下し、言葉が聞き取りにくくなります。
加齢により下部食道括約筋が弱まり、逆流現象が生じやすくなります。
加齢によって膀胱が固くなり、広がりにくくなります。
そのため、膀胱容量は減少します。
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02
正解は、肺の残気量が増加する。・拡張期血圧が低下する。です。
適切です。肺活量は低下し、残気量は増加します。
適切です。高血圧が一般的に言われていますが、加齢に伴い血圧がうまく調整できないことから起立性低血圧や一過性低血圧も生じます。
不適切です。高音域から低下します。
不適切です。収縮力が弱くなることから逆流性食道炎などにつながります。
不適切です。膀胱容量が減少することから残尿が増え、頻尿につながります。
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03
本設問ではまず、各選択肢に書かれている単語の意味を理解する事が必要となります。加えて選択肢の内容が起こる事でどのような症状や疾病に繋がるか理解できれば、正答にたどりつく事が出来ます。
適切な内容です。「残気量」とは、空気を深く吸った後に、できる限りその空気を吐き出した後に残る空気量の事を言います。加齢に伴い、呼吸筋などの筋力が低下するため、肺活量の低下も起こります。そのため、肺の残気量は増加します。
加齢に伴い大動脈の弾力性が低下するとウインドケッセル機能が無くなってくるため、収縮期血圧は上昇し、拡張期血圧は低下します。
ウインドケッセル機能とは、大動脈などの弾性動脈が心収縮期に拡張し心拡張期には元に戻ろうとする作用のことです。
不適切です。加齢に伴って聴力は低下しますが、高音域から低下していきます。
不適切です。「下部食道括約筋」とは、胃の中の物が逆流しないように作用する食道と胃の間にある筋肉の事を言います。加齢とともにその筋力も低下するため、逆流性食道炎になりやすくなります。
不適切です。加齢に伴い膀胱の筋肉は固くなります。そのため、膀胱の伸縮がしづらくなり尿が貯めにくくなるため、排尿間隔が短くなり頻尿になりやすくなります。
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