社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
現代社会と福祉 問29

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問題

社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 現代社会と福祉 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

福祉政策と市場の関係などに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 公共サービスの民営化の具体的方策として、サービス供給主体の決定に、官民競争入札及び民間競争入札制度を導入する市場化テストがある。
  • 準市場では、行政主導のサービス供給を促進するため、非営利の事業者間での競争を促す一方で、営利事業者の参入を認めないという特徴がある。
  • プライベート・ファイナンス・イニシアティブ(PFI)とは、公有財産を民間に売却し、その利益で政府の財政赤字を補填(ほてん)することである。
  • 指定管理者制度とは、民間資金を使って公共施設を整備することである。
  • ニュー・パブリック・マネジメント(NPM)では、政府の再分配機能を強化し、「大きな政府」を実現することが目標とされる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 1 です。

1 .正解です。市場化テストは、公共サービスの実施について、「官」と「民」が対等な立場で競争入札に参加するもので、質・価格の観点から総合的に最も優れた者が、そのサービスを担う仕組みです。

2 .準市場とは、公共サービスを効率化させるため、様々な非営利、営利事業者を同一のサービス市場において競争させる仕組みです。

3 .プライベート・ファイナンス・イニシアティブPFI)とは、民間の資金と経営ノウハウを活用し、公共施設などの設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法です。地方公共団体が発注者となり、公共事業として行います。

4 .指定管理者制度とは、公の施設の管理を、ノウハウのある民間事業者に委託できる制度です。

5 .ニュー・パブリック・マネジメントNPM)とは、民間の経営手法を公共部門に導入して、公共サービスの質の向上を図る行政改革手法です。

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02

正解は、 です。

1 適切です。このことによって、より高いサービスの質を確保することが期待できます。

2 不適切です。営利事業者の参入も認めています。

3 不適切です。プライベート・ファイナンス・イニシアティブとは、公有財産を民間に売却するのではなく、保有したまま民間の資金や経営能力を活用して行う手法です。

4 不適切です。指定管理者制度とは、民間の会社や法人に公共施設の管理・運営を委ねることができる制度のことです。

5 不適切です。「小さな政府」を目標としています。

参考になった数38

03

過去、福祉政策については行政が主導して行っていましたが、現在は民間企業も参入するようになりました。利用者は自身の選択に基づきサービスを選び、事業所との契約の元、サービスを利用する事となっています。

選択肢1. 公共サービスの民営化の具体的方策として、サービス供給主体の決定に、官民競争入札及び民間競争入札制度を導入する市場化テストがある。

適切な内容です。

選択肢2. 準市場では、行政主導のサービス供給を促進するため、非営利の事業者間での競争を促す一方で、営利事業者の参入を認めないという特徴がある。

不適切です。準市場は行政主導のサービス供給を促進する事を目的としていません。営利事業者の市場参入も認めており、利用者が多様な選択ができるようになるというメリットがあります。

選択肢3. プライベート・ファイナンス・イニシアティブ(PFI)とは、公有財産を民間に売却し、その利益で政府の財政赤字を補填(ほてん)することである。

不適切です。PFIは民間の資金や民間企業におけるノウハウを活用し、公共施設の設計や管理などを行う手法の事を言います。公有財産の売却や財政赤字の補填はありません。

選択肢4. 指定管理者制度とは、民間資金を使って公共施設を整備することである。

不適切です。指定管理者制度とは、地方公共団体が設置した公共施設の管理・運営を民間企業などに代行してもらう事を言います。

選択肢5. ニュー・パブリック・マネジメント(NPM)では、政府の再分配機能を強化し、「大きな政府」を実現することが目標とされる。

不適切です。ニュー・パブリック・マネジメントでは、公共政策において民間企業の手法を取り入れ、効率化やサービス品質の向上を目指すことを目的としています。

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