社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
社会保障 問51

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、1番です。

1、公的扶助は、貧困の原因を問わず、困窮の程度に応じ、申請又は職権によって、個別に必要な給付が行われます。

2、公的扶助は、給付は金銭給付を原則としています。

なお、各扶助のうち、医療扶助と介護扶助は給付の性格上現物給付で行われます。それ以外の扶助は、金銭給付です。

社会保険は、現物給付と金銭給付に分けられます。

3、社会保険は防貧的機能を果たし、公的扶助は救貧的機能を果たします。

4、社会保険の受給要件は、社会保険に加入している被保険者とその家族となっています。公的扶助においては、所得税の納付歴は必要にないが、受給要件として、資力調査による確認が必要となります。

5、公的扶助では、受給にスティグマ(意味:自分はダメな人間だと思う気持ち)を伴いやすいとされています。

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02

社会保障制度の中から社会保険公的扶助に関する出題です。

社会保険全国民を対象として生活上のリスクに備えるものであり、医療・年金・介護・雇用・労災の5種類があります。

公的扶助貧困や低所得者を対象として健康で文化的な最低限度の生活を保証する制度です。

選択肢1. 社会保険は特定の保険事故に対して給付を行い、公的扶助は貧困の原因を問わず、困窮の程度に応じた給付が行われる。

適切です。社会保険は傷病や失業などの保険事故に対して給付を行い公的扶助は困窮の程度に応じた給付が行われますが、その際、貧困の原因は問われません

選択肢2. 社会保険は原則として金銭給付により行われ、公的扶助は原則として現物給付により行われる。

社会保険の金銭給付はその通りです。公的扶助も原則は金銭給付とされており、それにより難い場合は現物給付が行われます。

選択肢3. 社会保険は救貧的機能を果たし、公的扶助は防貧的機能を果たす。

逆です。社会保険は防貧的機能を果たし、公的扶助は救貧的機能を果たします。

選択肢4. 社会保険は事前に保険料の拠出を要するのに対し、公的扶助は所得税の納付歴を要する。

公的扶助に所得税の納付歴は必要ありません。そのようなものが必要となると、生まれながらにして就業が困難な障害を負った人たちが生活できないことになります。

選択肢5. 公的扶助は社会保険よりも給付の権利性が強く、その受給にスティグマが伴わない点が長所とされる。

公的扶助の中でも生活保護に対しては、根強いスティグマがあります

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03

正解は 1 です。

社会保険とは、「年金保険」、「医療保険」、「雇用保険」、「労災保険」、「介護保険」の5つの保険からなり、

病気やケガ、出産や失業などの生活上の問題で生活が不安定になることを防ぎ、安定した生活を保障するための保険です。

公的扶助とは、生活に困窮した人の最低限度の生活を保障するための経済的な扶助のことです。

日本では一般的に「生活保護」という表現がなされています。

各選択肢については、以下の通りです。

1.記載のとおりです。

2.金銭給付とは文字通り金銭(費用)を給付することであり、 現物給付とは医療や教育そのものを給付することです。

  社会保険においては時と場合により金銭給付が行われる場合もあれば現物給付が行われる場合もあります。

  それに対し公的扶助は原則的に金銭給付となります。

3.逆になっています。

  社会保険は防貧的機能を果たし、公的扶助は救貧的機能を果たします。 

4.後半部分が誤りです。

  公的扶助は要件を満たしていれば無差別平等に給付を受けることができます。

5.現行の公的扶助は「権利」であることがわかりづらく、「恩恵である」といった誤解や偏見を生んでしまうことが問題視されています。

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