問題
(注)「ウルフェンデン報告」とは、1978年にイギリスのウルフェンデン委員会が発表した報告書「The Future of Voluntary Organisations」のことである。
福祉ニーズに対する設問は頻出問題です。人物名やそれぞれの人物が提唱した内容について覚えておく必要があります。
✕ ジャッジが提唱した割当(ラショニング)は、福祉ニーズが充足する資源が不足する場合に、市場のメカニズムを使わずに分配する方法の事を言います。市場メカニズムを活用せず、分配方法に条件をつける事で、福祉ニーズの必要性が高い人に少ない資源を分配する事が可能となります。
✕ ウルフェンデン報告では、福祉ニーズを充足する部門を「インフォーマル」「ボランタリー」「法定(公定)」「民間非営利」の四つに分類しています。
〇 選択肢の通りです。貨幣的ニーズとは、金銭給付によって充足するニーズの事です。対して非貨幣的ニーズとは、金銭給付では充足できないニーズの事を言います。貧困に対しては、まずは貨幣的ニーズを充足してから非貨幣的ニーズの充足の必要性が高まるとされています。
✕ ブラッドショーはニーズの類型を「規範的ニード」「表明されたニード」「自覚ニード」「比較ニード」の四つに分けて提唱しました。本選択肢の内容は自覚ニードの説明となっています。
✕ 選択肢の内容は、フレイザーが述べた「必要充足の政治」の説明となっています。
三浦文夫は、日本の社会福祉の発展において、非貨幣的ニードの充足(現物給付・退陣サービス)が貨幣的ニード(金銭給付)と並んで主要課題になると主張しました。
ラショニングとは、福祉ニーズを充足する資源が不足する際に、市場メカニズムを活用することなく、ニーズの調整を行う福祉政策を指します。
ウルフェンデン報告は、福祉ニーズを充足する部門をインフォーマル、ボランタリー、法定、営利の4つの部門に分類しました。
三浦文夫は、貨幣的ニーズと非貨幣的ニーズを提唱しました。介護や子育てなどが非貨幣的ニーズに該当します。
サービスの必要性を個人が自覚したニーズは、感得されたニードです。規範的ニードは、専門家などが「望ましい状態」と比較することでニードがある認識されるニードです。
必要解釈の政治とは、誰がニーズを解釈するのかをいいます。ニーズの中身が当事者によってではなく、専門職によって客観的に決定されている状況は、必要充足の政治といいます。
福祉のニーズとその充足について、各選択肢の内容を確認していきます。
不正解です。
ラショニングとは、福祉ニーズを充足する資源が不足する場合に、市場メカニズムを用いずに両者の調整を行うことです。
不正解です。
ウルフェンデン報告では、福祉ニーズを充足する部門を「インフォーマル」、「ボランタリー」、「法定(公定)」、「民間営利」の4つに分類しました。
正解です。
三浦文夫は、非貨幣的ニーズと貨幣的ニーズを提唱しました。
不正解です。
サービスの必要性を個人が自覚したニーズの類型はフェルト・ニード(感得されたニード)です。
不正解です。
フレイザーは、ニーズの中身が、当事者によってではなく、専門職によって客観的に決定されている状況を、「必要充足の政治」と呼びました。