社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
地域福祉の理論と方法 問6

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問題

社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 地域福祉の理論と方法 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

地域福祉の推進に向けた役割を担う、社会福祉法に規定される市町村地域福祉計画に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。
  • 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。
  • 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。
  • 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。
  • 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

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この過去問の解説 (7件)

01

市町村地域福祉計画とは、市町村が地域福祉の推進に関する事項として

「地域における福祉サービスの適切な利用の推進に関する事項」

「地域における社会福祉を目的とする事業の健全な発達に関する事項」

「地域福祉に関する活動への住民の参加の促進に関する事項」

の3つの事項を一体的に定めた計画の事を言います。

選択肢1. 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。

✕ 市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画を、地域福祉計画としてみなす事はできません。

選択肢2. 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。

✕ 市町村地域福祉計画の内容を、市町村の総合計画に盛り込まなければならないという記載はありません。

選択肢3. 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。

〇 社会福祉法第107条の2項に定められています。

選択肢4. 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。

✕ 市町村地域福祉計画は、定期的に調査・分析および評価をするよう努める事は定められていますが、計画期間は法文上で定められてはいません。

選択肢5. 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

✕ 市町村地域福祉計画の策定については、努力義務として定められています。

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02

地域福祉計画は2000年に社会福祉法に新たに規定されました。市町村は定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとともに、必要があると認めるときは、当該市町村に地域福祉計画を変更するものとされています。

選択肢1. 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。

市町村地域福祉計画と市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画を一体のものとして策定している市町村があります。しかし、地域福祉活動計画は法的根拠のない計画なので、このような規定はありません。

選択肢2. 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。

市町村の総合計画の根拠法は、地方自治法にあります。2011(平成 23)年の法改正によって、基本構想の策定義務はなくなっています。

選択肢3. 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。

市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるものとされています。

選択肢4. 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。

地域福祉計画には策定期間の定めはありません。

選択肢5. 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

地域福祉計画の策定はあくまでも努力義務になっています。

参考になった数10

03

正解は「市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。」です。

福祉計画は、他の分野の計画と併せると覚えやすいです。

選択肢1. 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。

❌ 「地域域福祉計画」は行政が策定する行政計画で、「地域福祉活動計画」は住民活動等の計画であり、異なる計画です。

選択肢2. 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。

❌ 市町村の総合計画は、地方自治法によるため、問題の規定はありません。

選択肢3. 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。

⭕️ 社会福祉法第107条の2項によって定められています。

選択肢4. 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。

❌ 他の福祉計画と一体で作成できるようおおむねの期間の見通しはされるが、地域によって実情は異なるため、法文上での定めはない。

選択肢5. 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

❌ 市町村地域福祉計画の策定は、努力義務です。

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04

様々な福祉計画があるため、混乱しがちです。

すべてを完璧に覚える必要はありませんが、各計画の特徴と策定義務があるかどうか、一体的に策定しなければならないかどうかなどは最低限把握しましょう。

選択肢1. 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。

解答:

市町村地域福祉計画と地域福祉活動計画は別物であるため、地域福祉活動計画を策定しても、それを地域福祉計画とすることはできません。

選択肢2. 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。

解答:

総合計画とは基本構想、基本計画、実施計画によって構成されるため、地域福祉計画の内容を必ず含む必要はありません。

選択肢3. 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。

解答:

地域福祉計画は定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めることが定められています。

選択肢4. 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。

解答:

ほかの計画との調整が必要であるため、概ね5年とし、3年で見直すことがてきとうであるとされていますが、策定期間の定めはありません

選択肢5. 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

解答:

策定は努力義務です。

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05

社会福祉法と市町村地域福祉計画について、各選択肢を確認していきます。

選択肢1. 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。

不正解です。

市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、市町村地域福祉計画とみなすことはできません。

選択肢2. 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。

不正解です。

市町村の総合計画に市町村地域福祉計画を盛り込まれなければならないという規定はありません。

選択肢3. 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。

正解です。

選択肢の説明文の通りです。

選択肢4. 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。

不正解です。

市町村地域福祉計画に、計画期間の法分上の定めはありません。

選択肢5. 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

不正解です。

市町村地域福祉計画の策定は努力義務となっています。

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06

正答:③

市町村地域福祉計画の概要について学んでおけば、難しい問題ではありません。

選択肢1. 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。

解答:×

市町村地域福祉計画は、市町村に作成するものです。いち団体である市町村社会福祉協議会が作成する計画が市町村の作る計画として代用できるということは一般的に考えても違和感があります。

選択肢2. 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。

解答:×

設問のような規定は、ありません。

選択肢3. 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。

解答:〇

設問の通りです。

選択肢4. 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。

解答:×

市町村地域福祉計画の計画期間については、特段定められていません。他の福祉計画との連動性があるよう、策定時に調整を図ることが重要です。

選択肢5. 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

解答:×

市町村地域福祉計画の作成は努力義務であり、義務ではありません。

まとめ

日本の福祉制度においては、国・都道府県・市町村それぞれがさまざまな計画を作成する義務があります。しっかり整理しておきましょう。

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07

市町村地域福祉計画については、社会福祉法107条に規定されています。内容を確認しておきましょう。

選択肢1. 市町村地域福祉計画では、市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画をもって、地域福祉計画とみなすことができる。

不適切です。市町村が定める「地域福祉計画」と社会福祉協議会が策定する「地域福祉活動計画」について、お互いに連携して策定することは重要ですが記述内容のようなことは定められていません。

選択肢2. 市町村地域福祉計画の内容は、市町村の総合計画に盛り込まれなければならないとされている。

不適切です。記述内容のようなことは定められていません。

選択肢3. 市町村地域福祉計画では、市町村は策定した計画について、定期的に調査、分析及び評価を行うよう努めるとされている。

適切です。社会福祉法107条を確認しておきましょう。

選択肢4. 市町村地域福祉計画は、他の福祉計画と一体で策定できるように、計画期間が法文上定められている。

不適切です。法文上には定められていません。他の計画との調整が必要です。

選択肢5. 市町村地域福祉計画は、2000年(平成12年)の社会福祉法への改正によって策定が義務化され、全ての市町村で策定されている。

不適切です。市町村地域福祉計画の策定は努力義務です。

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