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社会福祉士の過去問 第35回(令和4年度) 相談援助の理論と方法 問1

問題

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事例を読んで、R市子ども福祉課の社会福祉士が行う、家族システムの視点に基づいた今後の対応として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Jさん(15歳)は、小学6年生の時に父親を交通事故で亡くした後、母親(37歳)と母方の祖母(58歳)の3人で暮らしている。母親は、朝から夜中まで働いているため、家事全般は祖母が担っている。Jさんは、中学生になった頃から、祖母へ暴言を吐くようになり、最近は家の中で暴れたり、家に帰ってこなかったりするようになった。祖母は途方に暮れ、友人でもある近所の民生委員・児童委員に相談すると、R市子ども福祉課の相談窓口を紹介され、来所につながった。
   1 .
祖母に思春期の子への対応方法を学習する機会を提供する。
   2 .
家族の凝集性の高さが問題であるため、母親に祖母との距離を置くよう求める。
   3 .
家族関係を理解するため、3人の互いへの思いを尋ねていく。
   4 .
家族システムを開放するため、Jさんの一時的別居を提案していく。
   5 .
家族の規範を再確認するため、それぞれの役割について話し合う機会を設ける。
( 社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 相談援助の理論と方法 問1 )
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この過去問の解説 (4件)

20

家族システム論とは、家族を家族のメンバーが互いに影響を与えあう一つのシステムとして考えるもので、そこで起きる問題は、家族の病理と捉えます。

選択肢1. 祖母に思春期の子への対応方法を学習する機会を提供する。

祖母に思春期の子への対応方法を学習する機会を提供することは、支援方法としては適切と言えます。しかし、「家族システムの視点」に基づいたものとは言えません。

選択肢2. 家族の凝集性の高さが問題であるため、母親に祖母との距離を置くよう求める。

母親に祖母との距離を置くことは、「家族システムの視点」とは言えません。

選択肢3. 家族関係を理解するため、3人の互いへの思いを尋ねていく。

家族システムの視点に基づく支援では問題ある人に直接働きかけるのではなく、全体に働きかけることで個人の変化をとらえることを目指します。3人の互いへの思いを尋ねるのは全体への働きかけと言えます。

選択肢4. 家族システムを開放するため、Jさんの一時的別居を提案していく。

一時的別居など切り離して関わっていくのは、家族システムの視点ではありません。

選択肢5. 家族の規範を再確認するため、それぞれの役割について話し合う機会を設ける。

それぞれの役割について話し合う機会を設けることは、家族システムの視点になっています

付箋メモを残すことが出来ます。
10

家族システム論とは、文字通り「家族」を「一つのシステム」として捉える考え方です。家族の構成員である「構造」、家族の役割やコミュニケーションパターンである「機能」、家族の変化を表す「発達」という面を手掛かりに、「システム論」として考えます。

選択肢1. 祖母に思春期の子への対応方法を学習する機会を提供する。

適切ではありません。「家族システムの視点に基づいた今後の対応」としては不適切です。

選択肢2. 家族の凝集性の高さが問題であるため、母親に祖母との距離を置くよう求める。

適切ではありません。「家族の凝集性が高い」とは家族をシステムとして考えることにより表される事象であると捉えられますが、事例の課題を「家族の凝集性の高さが問題」と断定することはできません。

選択肢3. 家族関係を理解するため、3人の互いへの思いを尋ねていく。

適切です。家族関係は家族システム論における重要な要素の一つです。家族関係は「構造」と捉えられます。

選択肢4. 家族システムを開放するため、Jさんの一時的別居を提案していく。

適切ではありません。家族システムの開放性とは一般に「家族がどれだけ外界に開かれているか」を指すと考えられます。事例では祖母は民生委員・児童委員につながり、福祉課の相談窓口を訪れています。家族の関係性について閉鎖的に過ぎるとは考えられないので、「家族システムを開放するため」の一時的別居は不適切であると考えます。

選択肢5. 家族の規範を再確認するため、それぞれの役割について話し合う機会を設ける。

適切です。家族の「機能」に着目した選択肢です。

0

家族システムとは、家族を、お互いに影響を与え合う一つのシステムであると考えます。そのため、家族の誰かに問題が生じた場合には、個人の問題ではなくシステムの問題として解決に取り組みます。

その考えのもとで、各選択肢の内容を確認していきます。

選択肢1. 祖母に思春期の子への対応方法を学習する機会を提供する。

不正解です。

祖母個人に学習の機会を提供することは、家族システムの視点に基づいた考え方ではありません。

選択肢2. 家族の凝集性の高さが問題であるため、母親に祖母との距離を置くよう求める。

不正解です。

母親個人に、祖母との距離を置くように求めることは家族システムの視点に基づいた考え方ではありません。

選択肢3. 家族関係を理解するため、3人の互いへの思いを尋ねていく。

正解です。

3人の互いへの思いを確認することは、家族システムの視点に基づいた考え方です。

選択肢4. 家族システムを開放するため、Jさんの一時的別居を提案していく。

不正解です。

Jさん個人に距離を取らせることは、家族システムの視点に基づいた考え方ではありません。

選択肢5. 家族の規範を再確認するため、それぞれの役割について話し合う機会を設ける。

正解です。

家族内でのそれぞれの役割について話し合い、互いを理解するよう努めることは、家族システムの視点に基づいた考え方です。

0

正解は「家族関係を理解するため、3人の互いへの思いを尋ねていく。」と「家族の規範を再確認するため、それぞれの役割について話し合う機会を設ける。」です。

家族システムの視点では、構成、関係、機能(発達・過程)の3つの視点から、家族内のメンバー同士の相互関係で成り立つとしています。

選択肢1. 祖母に思春期の子への対応方法を学習する機会を提供する。

❌ 家族システムの視点では相互関係が重要であるため、祖母から思春期の子への一方的な関わりは適切ではありません。

選択肢2. 家族の凝集性の高さが問題であるため、母親に祖母との距離を置くよう求める。

❌ 家族メンバー同士の距離を置くことは、家族システムの視点において適切ではありません。

選択肢3. 家族関係を理解するため、3人の互いへの思いを尋ねていく。

⭕️ 家族システムの視点において適切な選択肢です。

選択肢4. 家族システムを開放するため、Jさんの一時的別居を提案していく。

❌ 家族メンバー同士の距離を置くことは、家族システムの視点において適切ではありません。

選択肢5. 家族の規範を再確認するため、それぞれの役割について話し合う機会を設ける。

⭕️ 家族システムの視点において適切な選択肢です。

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