社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
相談援助の理論と方法 問3
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問題
社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 相談援助の理論と方法 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
エンパワメントアプローチに関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- クライエントが持つ資源より、それ以外の資源を優先して活用する。
- クライエントのパーソナリティに焦点を絞り、行動の変化を取り扱う。
- クライエントのパワーレス状態を生み出す抑圧構造への批判的意識を醸成する。
- 個人、対人、組織、社会の四つの次元における力の獲得を目指す。
- クライエントが、自らの置かれた社会状況を認識しないように注意する。
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この過去問の解説 (4件)
01
エンパワメントアプローチは、クライエントが自分と向き合って、本来の力を取り戻すことができるように、また自身の価値を認識してもらえるよう支援することをいいます。
活用するのはクライエントが持つ資源とそれ以外の資源です。
パーソナリティに焦点を絞り、行動の変化を取り扱うのは心理社会的アプローチです。
エンパワメントアプローチでは、クライエントのパワーレス状態を生み出す抑圧構造への批判的意識を醸成していきます。
エンパワメントアプローチでは個人、対人、組織、社会の四つの次元における力の獲得を目指していきます。
エンパワメントアプローチでは、自らの置かれた抑圧的な社会状況を認識できるようにかかわっていきます。
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02
エンパワメントアプローチは、ソロモンが提唱した「エンパワメント」という概念に基づくソーシャルワークのアプローチ法です。ソロモンは抑圧されている黒人に対するソーシャルワークの過程で「エンパワメント」を概念化しましたが、後に抑圧されているすべての人に応用されていきました。
エンパワメントの前提として「すべての人は困難な状況においても潜在的な能力と可能性を持っている」「すべての人が無力化する状況に陥る可能性がある」という考え方があります。
適切ではありません。エンパワメントアプローチは、クライエントの「強さ」を強化することを目指しています。
適切ではありません。エンパワメントアプローチは、エンパワメントを志向する関係において、クライエントが自らの力を認識できるような経験を促します。パーソナリティに焦点を絞るわけではありません。
適切です。記述の通りです。社会環境・政治的現実に対してより批判的な理解のための知識や能力の発達を促します。
適切です。記述の通りです。
適切ではありません。エンパワメントアプローチでは、社会環境・政治的現実に対してより批判的な理解のための知識や能力の発達を促します。
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03
正解は「クライエントのパワーレス状態を生み出す抑圧構造への批判的意識を醸成する。」と「個人、対人、組織、社会の四つの次元における力の獲得を目指す。」です。
エンパワメントアプローチは、ソロモンが提唱した、クライエントを主体とした考えです。
❌ クライエントが持つ資源をより活用します。
❌ エンパワメントアプローチでは、集団的経験を通し行動の変化を取り扱います。クライエントのパーソナリティに焦点を絞り、行動の変化を取り扱うのは心理社会的アプローチです。
⭕️ エンパワメントアプローチの適切な説明です。
⭕️ エンパワメントアプローチの適切な説明です。
❌ クライエントが、自らの置かれた社会状況を認識できるように促します。
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04
エンパワメントアプローチでは、自身をコントロールする力を失った人に対して、自信を取り戻し、自分の強みを自覚させることなどを目的としています。
以上を踏まえ、各選択肢を確認していきます。
不正解です。
クライエント自身が持つ資源を優先して活用し、自信を持てるように援助します。
不正解です。
クライエントのパーソナリティに焦点を絞り、行動の変化を取り扱うのは、心理社会的アプローチです。
正解です。
選択肢の説明文の通りです。
正解です。
選択肢の説明文の通りです。
不正解です。
エンパワメントアプローチでは、クライエントが、自らの置かれた社会状況を認識できるように援助していきます。
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