社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
相談援助の理論と方法 問8
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問題
社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 相談援助の理論と方法 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、U大学の留学生支援室のK相談員(社会福祉士)のLさんへのこの時点での応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
S国からの留学生のLさん(24歳、女性)は、5年前に来日した。来日後1年でU大学に合格したLさんは順調に学業を続け、4年の後期試験を受けて卒業の見込みとなっていた。ある日、目を真っ赤にして留学生支援室を訪れたLさんは、K相談員に以下のように話した。
「私は来週の後期試験2科目を受けて卒業の見込みです。しかし、昨日母から電話をもらい、私の祖母が末期のがんと知らされました。すぐにでも帰りたいのですが、試験を受けなければ卒業できず、かといってこんな状況では試験勉強も手につきません」
〔事例〕
S国からの留学生のLさん(24歳、女性)は、5年前に来日した。来日後1年でU大学に合格したLさんは順調に学業を続け、4年の後期試験を受けて卒業の見込みとなっていた。ある日、目を真っ赤にして留学生支援室を訪れたLさんは、K相談員に以下のように話した。
「私は来週の後期試験2科目を受けて卒業の見込みです。しかし、昨日母から電話をもらい、私の祖母が末期のがんと知らされました。すぐにでも帰りたいのですが、試験を受けなければ卒業できず、かといってこんな状況では試験勉強も手につきません」
- 「帰国したいけれどもできない、その板挟みで苦しいのですね」
- 「おばあさんにはお母さんがついていらっしゃるから大丈夫です」
- 「お母さんは、さぞかしお困りでしょう」
- 「すぐにでも帰国できるよう私が調整します」
- 「お母さんも期待しておられるし、あと2科目で卒業だから頑張りましょう」
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この過去問の解説 (3件)
01
本事例では社会福祉士のクライエントとの面談技術について問われています。まずはクライエントの問題を把握し、想いを傾聴することが求められます。正答以外はそれができていません。
まずはクライエントの問題を把握し、想いを傾聴することが求められます。
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02
カウンセラーに求められる基本的な態度として、①純粋性(自己一致)、②受容的態度、③共感的理解が求められるといわれています。
適切です。「帰国したいけれどもできない、その板挟みで苦しいのですね」との発言は、受容的態度、共感的理解を示すものと考えられます。
適切ではありません。「おばあさんにはお母さんがついていらっしゃるから大丈夫です」との発言は、詳しい状況がわからない現段階においては不適切です。
適切ではありません。「お母さんは、さぞかしお困りでしょう」との発言は、受容的な態度で話し手に接しているとはいえません。
適切ではありません。「すぐにでも帰国できるよう私が調整します」との発言は、詳しい状況がわからない現段階においては不適切です。
適切ではありません。「お母さんも期待しておられるし、あと2科目で卒業だから頑張りましょう」との発言は、受容的な態度で話し手に接しているとはいえません。
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03
一般の常識的な応答ではなく、社会福祉の専門職である社会福祉士として相応しい応答であるか、一つひとつ慎重に吟味していけば正解を導きだすことができます。
「帰国したいけれどもできない、その板挟みで苦しいのですね」は言い換えによる応答です。
安易に保証していると思われます。
悩みに対して正面から応えていません。
帰国してしまうと卒業することが出来ず問題の解決になりません。
頑張りたいと思っているのに、そのようにできないことに困っているのです。
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