社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
相談援助の理論と方法 問11
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問題
社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 相談援助の理論と方法 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、W認知症疾患医療センターで働くB若年性認知症支援コーディネーター(社会福祉士)のクライエントへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Cさん(45歳、男性)は、仕事の失敗が増えたことを思い悩み、「周りに迷惑をかけたくない」と4か月前に依願退職した。その2か月後にW認知症疾患医療センターで若年性認知症と診断された。今月の受診日にCさんが相談室を訪れ、「子どももいるし、教育にもお金がかかります。妻も働いてくれているが、収入が少なく不安です。働くことはできないでしょうか」と話すのを、B若年性認知症支援コーディネーターはCさんの気持ちを受け止めて聞いた。
〔事例〕
Cさん(45歳、男性)は、仕事の失敗が増えたことを思い悩み、「周りに迷惑をかけたくない」と4か月前に依願退職した。その2か月後にW認知症疾患医療センターで若年性認知症と診断された。今月の受診日にCさんが相談室を訪れ、「子どももいるし、教育にもお金がかかります。妻も働いてくれているが、収入が少なく不安です。働くことはできないでしょうか」と話すのを、B若年性認知症支援コーディネーターはCさんの気持ちを受け止めて聞いた。
- 他の若年性認知症の人に紹介したものと同じアルバイトを勧める。
- 認知症対応型通所介護事業所に通所し、就労先をあっせんしてもらうよう勧める。
- 障害年金の受給資格が既に生じているので、収入は心配ないことを伝える。
- 元の職場への復職もできますから頑張りましょうと励ます。
- 病気を理解して、対応してくれる職場を一緒に探しませんかと伝える。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では事例を通して若年性認知症患者に対する支援の実際が問われています。クライエントの状況に合わせて適切な対応が求められます。
クライエントにより状況はそれぞれ違います。一概に他の若年性認知症の人に紹介したものと同じアルバイトを勧めることは避けるべきです。
認知症対応型通所介護事業所は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができること等を目的としており、本事例の対応としては適していません。
現時点では障害年金の受給資格を満たしているとは言い切れません。不明確な情報を伝えてはいけません。
クライエントは元の職場での失敗が増えてきていることに悩まれており、現状では実際に復帰できるとは言い切れません。不明確な情報を伝えてはいけません。
その通りです。
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02
社会福祉士として担うべき役割や知識は幅広くさまざまなものがありますので、しっかりと整理しておきましょう。
他の若年性認知症の人に紹介したものと同じアルバイトを勧めるのは、ケースワークの原則から外れています。
認知症対応型通所介護事業所は、就労先のあっせんは行いません。
障害年金の受給資格は、初診日から1年6か月が経過していなければなりません。
根拠のない励ましは適切ではありません。
病気を理解して、対応してくれる職場を一緒に探すことは、意向に叶うものです。
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03
若年性認知症支援コーディネーターは、若年性認知症の人のニーズにあった関係機関やサービス担当者とのネットワークの調整役としての役割が期待されています。
適切ではありません。クライエントの事情は千差万別です。クライエントの希望をきいたり、作業能力のアセスメントをする前から「他の若年性認知症の人に紹介した」という理由で仕事を勧めるべきではありません。
適切ではありません。認知症対応型通所介護事業所は、通常、就労先をあっせんする機能・役割はもっていません。
適切ではありません。いつを初診日とするかという問題はありますが、2か月前のW認知症疾患医療センターでの受診を初診日として捉えると、まだ障害年金の受給要件は満たしていないことになります。なお、障害年金は、経済的な支援の一部にとどまり、今後のCさんの生活(子どもの進学費用も含む)を考えると「心配ない」と説得する根拠に欠けます。
適切ではありません。「元の職場への復職もできます」との根拠が不明です。
適切です。本人の希望の確認、業務内容のマッチング、Cさんの気持ちの受容といった要素が感じられます。
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