社会福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
地域福祉の理論と方法 問9

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問題

社会福祉士試験 第36回(令和5年度) 地域福祉の理論と方法 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、包括的な支援体制の構築に向けて、社会福祉協議会のE職員(社会福祉士)が行う支援の方針として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
P地区では、Q国の外国人居住者が増加している。Fさんは、Q国の外国人居住者のまとめ役を担っており、Eのところに相談に訪れた。Fさんは、日常会話程度の日本語は話せるが、日本の慣習に不慣れなために、過去に近隣住民とトラブルが生じてしまい、地域で気軽に相談できる日本人がいない。Fさんを含めて、P地区で暮らす外国人の多くが、地域活動にはあまり参加していない状態で、地域から孤立しているようである。Eは、このような外国人居住者の社会的孤立の問題を解決するための対策を検討した。
  • Fさんらを講師として招き、地域で暮らす外国人居住者の暮らしや文化について、近隣住民が学ぶ機会を設ける。
  • 日本語が上達できるよう、Fさんに日本語の学習教材を提供する。
  • 外国人居住者が主体的に参加できるように、これまでの地域活動のあり方を見直す。
  • 近隣住民と再びトラブルが生じることを避けるため、自治会長に外国人居住者に対する生活指導を依頼する。
  • 外国人居住者に日本の文化や慣習を遵守させるため、地域のルールを作成する。

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この過去問の解説 (1件)

01

包括的な支援体制の構築に向けて、社会福祉士が担うべき役割について具体例に沿って整理しておきましょう。

選択肢1. Fさんらを講師として招き、地域で暮らす外国人居住者の暮らしや文化について、近隣住民が学ぶ機会を設ける。

 外国人居住者と近隣住民との相互理解を深めるために、学びの場を設けることは効果的です。

 

選択肢2. 日本語が上達できるよう、Fさんに日本語の学習教材を提供する。

Fさんのトラブルは、日本の文化や慣習への不慣れが原因であり、日本語の上達不足に基づくトラブルではありません。

選択肢3. 外国人居住者が主体的に参加できるように、これまでの地域活動のあり方を見直す。

地域活動が外国人居住者のニーズに合っていない場合、活動内容を見直すことが適切です。

選択肢4. 近隣住民と再びトラブルが生じることを避けるため、自治会長に外国人居住者に対する生活指導を依頼する。

自治会長に期待されるのは、生活指導を行うことではありません。相談しやすい雰囲気を作ることです。

選択肢5. 外国人居住者に日本の文化や慣習を遵守させるため、地域のルールを作成する。

トラブルは文化や慣習の違いが原因ではなく、地域のルールを整備する前に日本の文化や慣習の理解が必要となります。

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