社会福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
地域福祉の理論と方法 問10

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問題

社会福祉士試験 第36回(令和5年度) 地域福祉の理論と方法 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、A市社会福祉協議会のG生活支援コーディネーター(社会福祉士)が提案する支援策等として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
A市のUボランティアグループのメンバーから地域の空き家を活用した活動をしたいという相談があった。そこでGが「協議体」の会議で地区の民生委員に相談すると、その地区では外出せずに閉じこもりがちな高齢者が多いということであった。Gはグループのメンバーと相談し、そのような高齢者が自由に話のできる場にすることを目標に、週2回、通いの場を開設した。1年後、メンバーからは「顔馴染みの参加者は多くなったが、地域で孤立した高齢者が来ていない」という声が上がった。

(注)ここでいう「協議体」とは、介護保険制度の生活支援・介護予防サービスの体制整備に向けて、市町村が資源開発を推進するために設置するものである。
  • 地域で孤立していると思われる高齢者が、通いの場になにを望んでいるかについて、地区の民生委員に聞き取り調査への協力を依頼する。
  • 通いの場に参加している高齢者に対して、活動の満足度を調査する。
  • 孤立した高齢者のための通いの場にするためにはなにが必要かについて「協議体」で議論する。
  • 孤立した高齢者が参加するという目標を、現在の活動に合ったものに見直す。
  • 孤立している高齢者向けに健康体操等の体を動かすプログラムを取り入れる。

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この過去問の解説 (1件)

01

生活支援コーディネーターである社会福祉士が担う役割について、具体例に沿って整理しておきましょう。

選択肢1. 地域で孤立していると思われる高齢者が、通いの場になにを望んでいるかについて、地区の民生委員に聞き取り調査への協力を依頼する。

地区の民生委員に通いの場について住民の要望をヒアリングする協力を依頼することは、民生委員の職務に合致しています。

選択肢2. 通いの場に参加している高齢者に対して、活動の満足度を調査する。

課題となっているのは、孤立した高齢者を支援することです。通いの場に参加している人々の満足度を調査することではありません。

選択肢3. 孤立した高齢者のための通いの場にするためにはなにが必要かについて「協議体」で議論する。

協議体で議論を行うことで、より専門的な視点から地域の課題を解決するための手がかりを見つけることが期待されます。

選択肢4. 孤立した高齢者が参加するという目標を、現在の活動に合ったものに見直す。

孤立している高齢者が通いの場に参加するという目標は変えるべきではありません。

選択肢5. 孤立している高齢者向けに健康体操等の体を動かすプログラムを取り入れる。

体を動かすプログラムが必要ならば、それを組み入れることは可能です。しかし、現時点では孤立した高齢者のニーズは、まだ把握されていません。

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