社会福祉士 過去問
第36回（令和5年度）
問60 (障害者に対する支援と障害者自立支援制度 問5)

就労継続支援は、一般企業等への就労が困難な者が対象です。Lさんは一般就労を希望しており、A型は雇用契約を結びサービスを利用します。

そのため、最低賃金などが適用されます。

就労継続支援B型も、一般企業等への就労が困難な者が対象です。A型との違いは、雇用契約を結ばずにサービスを利用できます。 

就労移行支援は、65歳未満で一般企業等への就労を希望する者に対して、一定期間、就労に必要な能力・知識を向上させる訓練等を提供します。

就労定着支援は、就労移行支援などを利用して一般就労した障害者を対象に、生活面の支援を行い、就労の継続を図るサービスです。

職場適応援助者（ジョブコーチ）は、障害者雇用促進法に基づいて規定されているもので、障害福祉サービスではありません。

✕　就労継続支援A型は、障害がある事などが原因で一般就労が困難な方が企業と雇用契約を結び、一定のサポートを受けながら働く事が出来る障害福祉サービスとなります。

Lさんは一般就労を希望しており、過去にはアルバイトも出来ている事を考えると、就労継続支援A型の紹介は適切とは言えません。

✕　就労継続支援B型は、障害などが原因で一般就労や雇用契約を結んで働く事が難しい人に対して、就労支援施設等で就労や生産活動を提供し、それに基づいて工賃を支払うというサービスの事を言います。

Lさんは体調を崩す前はアルバイトをする事が出来ており、雇用契約を結んで働く事は可能と思われるため、就労継続支援B型の紹介は適切とは言えません。

〇　就労移行支援は、65歳未満の人で一般就労を希望する人に対して、事業所内での作業や実習を通し、適性に合った職場を探したり、就労後の職場定着支援などを行う障害福祉サービスです。Lさんは将来的に一般就労を希望しているものの、自分の能力や適性が分からず不安を抱えています。その不安を解消し、一般就労に繋げるよう支援するために、就労移行支援の紹介は適切な支援と言えます。

✕　就労定着支援は、一般企業に就職した障害者がその企業に定着して就労できるよう、悩みや不安の解消ができるようサポートするサービスの事を言います。Lさんはまだ一般就労が出来ていないため、就労定着支援サービスの対象とはなりません。

✕　職場適応援助者は、障害者の方が職場に適応できるよう障害者本人に働きかけたり、時には事業所に環境調整を依頼するなどの調整を行います。現時点でLさんはまだ就労が出来ていないため、職場適応援助者の紹介は適切とは言えません。

×：誤りです。

正解のようにも見えますが、

一般就労を希望しているというところから、

A型はそこで長期的に働くことが想定されているので

不適切となります。

×：誤りです。

一般就労を希望していて、

就労経験がありかつ、症状が安定しているLさんの状態であれば

福祉的就労のB型の紹介は不適切です。

○：正解です。

症状が安定していて、一般就労希望しているのであれば、

解説の冒頭で示している特徴から鑑みるに、

選択肢の中では就労移行支援が最も適しています。

×：誤りです。

就労を希望している人に対しては、

解説の冒頭に記してある役割から、

就労定着支援はこの段階では利用するものではありません。

×：誤りです。

職場適応援助者(ジョブコーチ)は、

援助者の肩書や役割のことであり

障害福祉サービスの事ではありません。

就労支援を担う人です。

また、職場適応援助者(ジョブコーチ)は、

配置型、訪問型、企業型等に分類され

それぞれの役割がありますが、

選択肢の中でどれに属しているのか明確ではありません。