社会福祉士 過去問
第36回（令和5年度）
問75 (保健医療サービス 問6)

Fさんは今後、生活が困窮する可能性はありますが、この時点では困窮していないため、利用できません。

Fさんの病気は労災が原因ではないため、労災保険は利用できません。

高額療養費制度は、1か月の自己負担額が「自己負担限度額」を超えた場合、その超えた分を給付する制度です。医療費の不安に対する対応として適切です。

傷病手当金制度は、病気やけがで働けず給与を受け取れなくなった際の所得補償です。収入面の不安に対応する制度として適切です。

雇用保険制度は、失業した場合に給付される社会保険制度です。Fさんは仕事を続けたいと考えているため、この時点では利用できません。

✕　現時点でFさんは生活困窮に陥っている状態ではありません。生活保護制度は、他の給付や自己の能力等全てを活用しても最低限度の生活が送れない人が利用できる制度ですので、現時点のFさんに紹介するものではありません。

✕　労働者災害補償保険制度は、業務上または通勤中に起こった災害の場合に活用できる制度です。Fさんの疾病の原因は20代から発症している糖尿病に関連するものであり、業務上のものでも通勤中のものでもないため、利用条件に該当しません。

〇　高額療養費制度は、同一の月に高額な療養費の支払が発生し、支払いの上限を超えた場合に、上限を超えた金額の還付を受けられる制度の事を言います。Fさんは今後1か月の入院と、定期的な人工透析の通院が必要となると予想されているため、高額な医療費がかかると予想されます。医療費についてFさんも不安を感じているため、その不安を軽減するために紹介する制度として適切なものであると言えます。

〇　傷病手当金制度は、病気や怪我のため、被保険者自身が働けない場合に金銭給付を受ける事が出来る制度の事です。会社を休んだ日が連続して3日間続いた後、4日目から支給対象となります。Fさんは入院期間中の収入面の不安も口にしており、それを解消する可能性があるため、適切な制度紹介であると考えられます。

✕　雇用保険制度では、一定の条件を満たした失業状態にある人などに、雇用保険から失業等給付が行われるものです。Fさんは現在失業状態とはなっておらず、仕事の継続も希望している事から、適切な紹介とは言えません。