社会福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問134 (高齢者に対する支援と介護保険制度 問9)
問題文
事例を読んで、地域包括支援センターのM職員(社会福祉士)が訪問・相談を行った時点での対応として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Q市に住むAさん(85歳、女性、要介護3)は長男(56歳)と二人暮らしである。Aさんは5年前から物忘れが進み、排せつには介助を要し、日常的に長男が介護をしている。また、短期入所生活介護を2か月に1回利用している。今朝、長男から「気分が落ち込んでしまいここ3日ほどは眠れない」「当分は母の介護ができそうにない」と沈んだ声で地域包括支援センターに電話相談があった。これまでにもこのような相談が度々あり、それを受け、M職員がすぐに訪問・相談を行った。
〔事例〕
Q市に住むAさん(85歳、女性、要介護3)は長男(56歳)と二人暮らしである。Aさんは5年前から物忘れが進み、排せつには介助を要し、日常的に長男が介護をしている。また、短期入所生活介護を2か月に1回利用している。今朝、長男から「気分が落ち込んでしまいここ3日ほどは眠れない」「当分は母の介護ができそうにない」と沈んだ声で地域包括支援センターに電話相談があった。これまでにもこのような相談が度々あり、それを受け、M職員がすぐに訪問・相談を行った。
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問題
社会福祉士試験 第36回(令和5年度) 問134(高齢者に対する支援と介護保険制度 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、地域包括支援センターのM職員(社会福祉士)が訪問・相談を行った時点での対応として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Q市に住むAさん(85歳、女性、要介護3)は長男(56歳)と二人暮らしである。Aさんは5年前から物忘れが進み、排せつには介助を要し、日常的に長男が介護をしている。また、短期入所生活介護を2か月に1回利用している。今朝、長男から「気分が落ち込んでしまいここ3日ほどは眠れない」「当分は母の介護ができそうにない」と沈んだ声で地域包括支援センターに電話相談があった。これまでにもこのような相談が度々あり、それを受け、M職員がすぐに訪問・相談を行った。
〔事例〕
Q市に住むAさん(85歳、女性、要介護3)は長男(56歳)と二人暮らしである。Aさんは5年前から物忘れが進み、排せつには介助を要し、日常的に長男が介護をしている。また、短期入所生活介護を2か月に1回利用している。今朝、長男から「気分が落ち込んでしまいここ3日ほどは眠れない」「当分は母の介護ができそうにない」と沈んだ声で地域包括支援センターに電話相談があった。これまでにもこのような相談が度々あり、それを受け、M職員がすぐに訪問・相談を行った。
- Aさんの要介護状態の改善を図る必要があるため、介護予防ケアマネジメントの実施を検討する。
- 総合相談支援業務として、長男の状態について同センターの保健師と相談し、気分の落ち込みや睡眠の問題に対応できる専門機関を探す。
- 権利擁護業務として、Aさんへの虐待リスクがあることについて、市に通報する。
- 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務として、Aさんを担当する居宅介護支援事業所の介護支援専門員とともに、早急に今後の対応を検討する。
- Aさんと長男が住む地域の課題を検討するため、地域ケア会議で報告する。
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この過去問の解説 (3件)
01
社会福祉士が訪問・相談を行う上での対応や他機関との連携などについて、事例に沿って整理しておきましょう。
改善することは必要ですが、現時点では適切とは言えません。
専門機関を探すことは支援として適切です。
虐待リスクの情報はありません。
居宅介護支援専門員と対応を検討するのは適切です。
現時点で地域の課題を検討する必要はありません。
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02
地域包括支援センターは2005年の介護保険改正により新たに創設された機関となります。
✕ 介護予防ケアマネジメントの対象者は、要支援認定者やチェックリスト該当者などです。Aさんは既に要介護3の認定を受けており、介護サービスも利用しているため、この支援内容は不適切です。
〇 地域包括支援センターの業務の一つに総合相談支援業務があります。現時点で長男からは気分の落ち込みや不眠等の訴えが聞かれており、心身に不調をきたしている可能性があるため、医療の専門職である保健師との相談や専門機関への繋ぎを考える支援は適切と言えます。
✕ 現時点で長男はAさんを日常的に介護しており、虐待の兆候がある点は読み取れないため通報の必要性はないと思われます。しかし「当分は母の介護ができそうにない」という訴えも聞かれているため、その事に対する支援は考えていく必要があると考えられます。
〇 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務の一つに、介護支援専門員等との連携がうたわれています。Aさんは短期入所生活介護を利用しているため、担当介護支援専門員がついている可能性が高いです。担当介護支援専門員と連携を図り、在宅介護の限界を訴えている長男やAさんの今後の支援について検討する事は適切な支援内容であると言えます。
✕ 地域ケア会議は地域課題の発見・検討や地域のネットワーク作りを目的に実施されます。地域の課題を把握する事も重要ですが、現時点で長男は心身の不調や在宅介護の限界を訴えています。地域ケア会議を開催するためには時間もかかるため、その調整を行う前にAさんと長男の支援方法を検討する事が必要であると考えられます。
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03
地域包括支援センターは
社会福祉士の配置が義務付けられていることもあり
よく出題されます。
地域包括支援センターの役割をしっかりと理解しましょう。
×:誤りです。
心身機能の低下を防ぐ、軽減することは大事ですが、
Aさん親子の状況は介護予防の段階ではありません。
まずは、必要な支援を提供し、安心と安全を保障する
危機介入アプローチが適切です。
○:正しいです。
長男が介護疲れで疲弊していることが予想され、
選択肢のように専門機関の協力を得る必要があります。
地域包括支援センターは、このような
多職種連携の重要な役割を持っています。
×:誤りです。
Aさんの虐待通報があったわけでも、発見されたわけでもありません。
明らかに不適切です。
○:正しいです。
主介護者の長男の心身状態が
介護できる状態ではないと判断できます。
Aさんの生活を支える介護サービスを早急に検討し
長男の心身状態を回復させることが最優先です。
選択肢のように
『早急に今後の対応を検討する』必要があります。
×:誤りです。
一見正しく見えるので、注意が必要です。
個別のケースから、地域課題を見つけるという
地域ケア会議への報告は良いですし、
地域包括支援センターの役割でもありますが、
まずは、Aさん親子が陥っている状況を
改善する危機介入アプローチが優先されます。
他の選択肢と比較すると、間違いとなります。
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