社会福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問57 (障害者福祉 問6)

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問題

社会福祉士試験 第37回(令和6年度) 問57(障害者福祉 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、大学の学生支援センターのA相談員(社会福祉士)のBさんへの対応に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
統合失調症の診断を受けた大学3年生のBさんは、周囲から聞こえてくる悪口と薬の副作用に悩み、授業も休みがちである。Bさんは、主治医から「悪口は幻聴である。薬物療法で緩和できる」との説明を受けているものの、不安は消えない。悩んだBさんは、学生支援センターを訪れ「薬の副作用がつらい。今後の就職活動も不安でたまらない。自分と同じ経験をしている学生は他にもいるのか。いるなら話をしてみたい」とAに訴えた。Bさんの不安や焦燥感を受け止めたAは、Bさんにどのように対応すべきかを考えている。
  • 主治医に相談するよう伝える。
  • 学生支援センターに登録しているピアサポートスタッフの紹介を検討する。
  • 地域の指定特定相談支援事業所の相談支援専門員の紹介を検討する。
  • 就労移行支援事業所のサービス管理責任者の紹介を検討する。
  • 精神障害者保健福祉手帳の取得を勧める。

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この過去問の解説 (2件)

01

学生支援センターとは、学生の多様性を尊重するという基本姿勢のもと、障害があっても誰もが学びやすい環境を整えるものとなります。障害がある学生の支援、相談や障害者差別解消法に基づく合理的配慮の調整等を行います。

選択肢1. 主治医に相談するよう伝える。

設問の通り。

Bさんは薬の副作用がつらいと感じています。主治医に薬の副作用や不安について伝えるように助言することが必要です。

選択肢2. 学生支援センターに登録しているピアサポートスタッフの紹介を検討する。

設問の通り。

選択肢3. 地域の指定特定相談支援事業所の相談支援専門員の紹介を検討する。

不適切。
指定特定相談支援事業所は障害福祉サービスを申請した場合にサービス等利用計画を作成する事業所となります。

選択肢4. 就労移行支援事業所のサービス管理責任者の紹介を検討する。

不適切。
就労移行支援事業は、障害のある方の社会参加をサポートするための福祉サービスとなります。

選択肢5. 精神障害者保健福祉手帳の取得を勧める。

不適切。
精神障害者保健福祉手帳の申請は、何らかの精神疾患により、長期にわたり日常生活や社会生活に制約があること、その精神疾患による初診から6カ月以上が経っているという条件があります。

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02

精神障害者に対して支援を行う社会福祉士の役割と相談機関等の社会資源について整理しておきましょう。

選択肢1. 主治医に相談するよう伝える。

「主治医に相談するよう伝える」は、Bさんの「薬の副作用がつらい」という訴えへの対応です。

 

選択肢2. 学生支援センターに登録しているピアサポートスタッフの紹介を検討する。

学生支援センターに登録しているピアサポートスタッフの紹介を検討するのは、「自分と同じ経験をしている学生は他にもいるのか。いるなら話をしてみたい」という訴えに対する対応と言えます。

選択肢3. 地域の指定特定相談支援事業所の相談支援専門員の紹介を検討する。

 指定特定相談支援事業所は、基本相談支援と障害福祉サービスを利用するための計画相談支援を行います。

選択肢4. 就労移行支援事業所のサービス管理責任者の紹介を検討する。

就労移行支援事業所は65 歳未満の一般企業等への就労希望者に対して、就労に必要な能力・知識の向上のための訓練等を実施します。

選択肢5. 精神障害者保健福祉手帳の取得を勧める。

精神障害者保健福祉手帳を取得すると、障害者枠による就職が有利になる可能性がありますが、幻聴が原因なので問題の解決にはなりません。

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