社会福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問114 (ソーシャルワークの基盤と専門職(専門) 問6)

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問題

社会福祉士試験 第37回(令和6年度) 問114(ソーシャルワークの基盤と専門職(専門) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、A医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)のBさんへのアドボカシーを意図した最初の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
脳卒中で4か月入院しているBさん(83歳)は、現在は本人の意思を確認することが困難である。看取りの場を検討するにあたり、妻は可能な限り一緒に過ごしたいため、自宅退院を希望している。しかし、医師や看護師は、心臓に持病を持つ妻の自宅での介護は大変ではないかと妻に伝えた。その後、妻は、看取りの場について相談するために、医療相談室に来室した。Aは、Bさんが病気で入院する前に、看取りの場についてBさんと妻で話し合ったことがあるという話を聞いていた。
  • 妻に対して、自宅退院に向けて利用可能な介護サービスについて説明する。
  • 医師や看護師が心配する介護負担と妻の病状について、妻の考えを確認する。
  • 妻の希望は自宅退院であることを、Aから医師と看護師に再度伝える。
  • 妻に対して、Bさんはどこで最期を迎えたいと言っておられましたかと尋ねる。
  • 妻に対して、看取りの場としての緩和ケア病棟の機能について説明する。

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この過去問の解説 (2件)

01

アドボカシーは、

障害などで自らニーズを主張することが難しい人のために

クライアントが適切なサービスや支援を受けられるよう

その声を代弁することを指します。
厚生労働省よりいくつかガイドラインも出ているので
一度目を通してみると理解が深まります。
 

選択肢1. 妻に対して、自宅退院に向けて利用可能な介護サービスについて説明する。

×:誤りです。

 

拙速な対応です。

今後、そのような説明が必要になる場面はあるかもしれませんが、

妻の納得がまだ得られているとは言えないので、

この段階ではありません。

選択肢2. 医師や看護師が心配する介護負担と妻の病状について、妻の考えを確認する。

×:誤りです。

妻の意思は大事ですが、
まず、本人の意思がどこにあるのかを確認することが大事です。
ほかの選択肢との比較のうえで×となります。
 

選択肢3. 妻の希望は自宅退院であることを、Aから医師と看護師に再度伝える。

×:誤りです。

妻の意思は大事ですが、それよりもまず
まず、本人の意思がどこにあるのかを確認することが大事です。
ほかの選択肢との比較のうえで×となります。

選択肢4. 妻に対して、Bさんはどこで最期を迎えたいと言っておられましたかと尋ねる。

○:正しいです。

本人の明確な意思を確認することが最初に行われるべきです。

確認できなかったら、ほかの選択肢にある働きかけが検討されます。

選択肢5. 妻に対して、看取りの場としての緩和ケア病棟の機能について説明する。

×:誤りです。

最終的には、この対応が必要になるかもしれませんが、

まずは、本人の希望を叶えるための検討をするべきで

この段階での緩和ケア病棟の説明は拙速です。

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02

アドボカシーとは、意見表面の支援や代弁のことを指します。このことを踏まえて問題を解いてみてください。

選択肢1. 妻に対して、自宅退院に向けて利用可能な介護サービスについて説明する。

不適切。
Bさんへのアドボカシーを意図した最初の対応としては不適切です。Bさんの意思を代弁するためには、Bさんのことを一番分かっている妻への聞き取りを行う必要があります。
 

選択肢2. 医師や看護師が心配する介護負担と妻の病状について、妻の考えを確認する。

不適切。
必要な対応ではありますが、Bさんへのアドボカシーを意図した最初の対応としては不適切です。アドボカシーとは、代弁するとの意味であるため、Bさんの意思がどのようなものだったかを確認する必要があります。

選択肢3. 妻の希望は自宅退院であることを、Aから医師と看護師に再度伝える。

不適切。
妻の希望ではなく、Bさんの意思を代弁する必要があります。Bさんが意思表明できたときに看取りについて何か希望はなかったかを妻に確認する必要があります。
 

選択肢4. 妻に対して、Bさんはどこで最期を迎えたいと言っておられましたかと尋ねる。

設問の通り。

Bさんが意思表明を行えたときの希望を確認する必要があります。Bさんが自分の希望を話していなくても、同じような経験をされた人の話を聞いたときにどのようなことを話していたか等聞き取りを行う必要があります。Bさんの希望に沿った支援を行うようにするためにも、Bさんへの妻に確認を行うことは重要となります。

選択肢5. 妻に対して、看取りの場としての緩和ケア病棟の機能について説明する。

不適切。
Bさんへのアドボカシーを意図した最初の対応としては不適切です。Bさんが看取りについてどう考えていたのかを最初に確認する必要があります。その上で、緩和ケア病棟の機能について説明する必要があります。

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