社会保険労務士の過去問
第45回(平成25年度)
社労士 | 社会保険労務士試験 択一式 問4
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問題
社労士試験 第45回(平成25年度) 択一式 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
労働基準法に定める妊産婦等に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。
ア 派遣中の派遣労働者が、労働基準法第67条第1項の規定に基づく育児時間を請求する場合は、派遣元事業主に対してではなく、派遣先の事業主に対して行わなければならない。
イ 使用者は、妊娠100日目の女性が流産した場合については、労働基準法第65条に規定する産後休業を与える必要はない。
ウ 労働基準法では、「妊産婦」は、「妊娠中の女性及び産後6か月を経過しない女性」とされている。
エ 労働基準法第65条第3項においては、「使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。」と規定されているが、派遣中の派遣労働者が同項の規定に基づく請求を行う場合は、派遣元の事業主に対してではなく、派遣先事業主に対して行わなければならない。
オ 使用者は、労働基準法第66条第2項の規定に基づき、妊産婦が請求した場合においては、同法第33条第1項及び第3項並びに第36条第1項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
ア 派遣中の派遣労働者が、労働基準法第67条第1項の規定に基づく育児時間を請求する場合は、派遣元事業主に対してではなく、派遣先の事業主に対して行わなければならない。
イ 使用者は、妊娠100日目の女性が流産した場合については、労働基準法第65条に規定する産後休業を与える必要はない。
ウ 労働基準法では、「妊産婦」は、「妊娠中の女性及び産後6か月を経過しない女性」とされている。
エ 労働基準法第65条第3項においては、「使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。」と規定されているが、派遣中の派遣労働者が同項の規定に基づく請求を行う場合は、派遣元の事業主に対してではなく、派遣先事業主に対して行わなければならない。
オ 使用者は、労働基準法第66条第2項の規定に基づき、妊産婦が請求した場合においては、同法第33条第1項及び第3項並びに第36条第1項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
- ( アとイ )
- ( アとオ )
- ( イとウ )
- ( ウとエ )
- ( エとオ )
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この過去問の解説 (3件)
01
ア 正しい内容です。
労働者派遣法第44条2項によって、労働基準法第67条の規定は、派遣先の事業を、派遣中の労働者を使用する事業とみなすことになります。したがって、派遣先の事業主に対して、育児時間の請求を行うことになります。
イ 間違っています。
出産とは、妊娠四か月以上(1か月は28日として計算されるので、85日以上)の分娩を意味し、死産、人工妊娠中絶も含みます(昭和23年12月23日基発1885号、昭和26年4月2日婦発113号)。
ウ 間違っています。
労働基準法第64条の3第1項は、「妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。」と定めています。
エ 間違っています。
労働者派遣法第44条2項が定める規定には、労働基準法第65条3項は含まれていないため、この規定に基づく請求は、派遣元の事業主に対して行うことになります。
オ 正しい内容です。
労働基準法第66条2項は、「使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条第一項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。」と定めています。
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02
ア.正しい
設問の内容のように、現場での判断が必要とされるような内容については「派遣先」の事業主に申し出るものとされています。
イ.誤り
出産の範囲については、妊娠4か月以上(妊娠85日以上)の出産とし、生産のみならず、死産も含みます。(昭23.12.23基発1885号)
よって、妊娠100日目で流産した女性についても産後休業を与えなければいけません。
ウ.誤り
「6か月」ではなく「1年」が正しいです。
妊産婦等とは、「妊娠中の女性」と「産後1年を経過しない女性」を指します。(法64条の3第1項)
エ.誤り
軽易な業務への転換の請求は、現場判断でなければ判断が難しい内容ではないため、派遣元の事業主に請求を行うことになります。
オ.正しい
妊産婦等が請求した場合は、設問のように時間外労働や休日労働、深夜業をさせはならないです。なお、法41条2項の管理及び監督の地位にある妊産婦等については、深夜業のみ適用されます。
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03
※厚生労働省からの通達(下記の「昭和23年12月23日基発1885号」等)で略語の意味は下記の通りです。
基発・・・労働基準局長名で発する通達
ア.労働者派遣法(以下、「派遣法」と略します)44条2項の規定により、派遣先の事業主に対して育児時間を請求することになるので気をつけましょう。
なお、労働基準法(以下、「法」と略します)67条1項では、休憩時間以外に育児時間を請求できる旨を定めていますね。
イ.誤「必要はない」
正「必要がある」
昭和23年12月23日基発1885号 により、死産を含めて妊娠4カ月以上で出産した場合、産後休業の対象となります。よって選択肢は誤りとなりますね。
ウ.誤「6か月」
正「1年」
法64条の3第1項の規定によりますね。
エ.誤「派遣元の事業主に対してではなく、派遣先事業主に対して行わなければならない。」
正「派遣元の事業主に対して行わなければならない。」
派遣法44条の規定上は、(産前産後の業務に関して定めた)法65条に関しては派遣先に対して請求することを認めていませんので気をつけましょう。
オ.法66条2項のとおりです。
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