社会保険労務士の過去問
第51回(令和元年度)
健康保険法 問2

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

社労士試験 第51回(令和元年度) 択一式 健康保険法 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 被保険者の資格を取得した際に決定された標準報酬月額は、その年の6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の9月までの各月の標準報酬月額とする。
  • 67歳の被扶養者が保険医療機関である病院の療養病床に入院し、療養の給付と併せて生活療養を受けた場合、被保険者に対して入院時生活療養費が支給される。
  • 保険者は、訪問看護療養費の支給を行うことが困難であると認めるときは、療養費を支給することができる。
  • 標準報酬月額が28万円以上53万円未満である74歳の被保険者で高額療養費多数回該当に当たる者であって、健康保険の高額療養費算定基準額が44,400円である者が、月の初日以外の日において75歳に達し、後期高齢者医療制度の被保険者の資格を取得したことにより、健康保険の被保険者資格を喪失したとき、当該月における外来診療に係る個人単位の健康保険の高額療養費算定基準額は22,200円とされている。
  • 被保険者が死亡したときは、埋葬を行う者に対して、埋葬料として5万円を支給するが、その対象者は当該被保険者と同一世帯であった者に限られる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解:4

1:誤り
設問の場合は、「翌年の9月まで」ではなく「翌年の8月まで」の各月の標準報酬月額となるので、誤りになります。

2:誤り
設問の場合は、「入院時生活療養費」ではなく「家族療養費」が支給されるため、誤りになります。

3:誤り
訪問看護療養費は、療養費の支給対象になっていないため、誤りになります。
療養費は、療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費(療養の給付等)の支給を行うことが困難であると認めるとき、又は被保険者が保険医療機関等以外の病院、診療所、薬局その他の者から診療、薬剤の支給もしくは手当を受けた場合において、保険者がやむを得ないものと認めるときに、療養の給付等に代えて支給されるものとされています。

4:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
70歳以上の者で、多数回該当に当たる者の高額療養費算定基準額は、「44,400円」となります。
また、被保険者が月の初日以外の日に75歳に達し、後期高齢者医療制度の被保険者となり、健康保険の被保険者資格を喪失した場合、75歳到達月の一部負担金等については、健康保険と後期高齢者医療制度でそれぞれ高額療養費算定基準が適用されることになり、実質的に高額療養費算定基準額が2倍になってしまうことになるため、75歳到達月については、特例により個人単位で、70歳以上の高額療養費算定基準額の2分の1の額を適用することとされています。
このため、75歳到達月の高額療養費算定基準額は、「44,400円」の2分の1である「22,200円」になります。

5:誤り
埋葬料は、「被保険者が死亡したときに、その者により生計を維持していた者であって埋葬を行う者」に対し支給されるものであるため、「当該被保険者と同一世帯であった者に限られる」とするこの設問は誤りになります。

参考になった数33

02

1 × 翌年の9月までではなく、翌年の8月までです。
(法41条3項)

2 × 入院時生活療養費ではなく、家族療養費が支給されます。
(法110条)

3 × 設問は療養費の対象とはなりません。療養費の対象となるのは、療養の給付もしくは入院時食事療養費、入院時生活療養費もしくは保険外併用療養費の支給(「療養の給付等」という。)を行うことが困難であると認める時、又は、被保険者が保健医療機関等以外の病院、診療所、薬局その他の者から診療、薬剤の支給もしくは手当を受けた場合において、保険者がやむを得ないと認めるときです。
(法97条)

4 〇 設問のとおりです。被保険者が月の初日以外の日に75歳に達したことにより後期高齢者医療制度の被保険者となり、健康保険の被保険者の資格を喪失した場合、その月の一部負担金等について健康保険と後期高齢者医療制度でそれぞれ高額療養費算定基礎額が適用されることとなるため、特例により個人単位で両制度のいずれにおいても通常の高額療養費算定基礎額の2分の1に相当する額を設定することができます。
(令41条4項、42条4項・5項)

5 × 死亡した被保険者と同一世帯にあったか否かは問われません。被保険者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料を支給します。
(法100条1項、昭和7年保規129号)

参考になった数5

03

解答:「標準報酬月額が28万円以上53万円未満である74歳の被保険者で・・・」が正解です。

選択肢1. 被保険者の資格を取得した際に決定された標準報酬月額は、その年の6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の9月までの各月の標準報酬月額とする。

×

その年の6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者は、翌年の「8月」までの各月の標準報酬月額とします。

選択肢2. 67歳の被扶養者が保険医療機関である病院の療養病床に入院し、療養の給付と併せて生活療養を受けた場合、被保険者に対して入院時生活療養費が支給される。

×

67歳の「被扶養者」が入院していますので、「被保険者」に対して「家族療養費」が支給されます。

選択肢3. 保険者は、訪問看護療養費の支給を行うことが困難であると認めるときは、療養費を支給することができる。

×

訪問看護療養費の支給を行うことが困難である場合でも、療養費が支給されることはありません。

選択肢4. 標準報酬月額が28万円以上53万円未満である74歳の被保険者で高額療養費多数回該当に当たる者であって、健康保険の高額療養費算定基準額が44,400円である者が、月の初日以外の日において75歳に達し、後期高齢者医療制度の被保険者の資格を取得したことにより、健康保険の被保険者資格を喪失したとき、当該月における外来診療に係る個人単位の健康保険の高額療養費算定基準額は22,200円とされている。

月の初日以外の日において75歳に達し、後期高齢者医療制度の被保険者の資格を取得した月は「通常の基準額の2分の1の額」になりますので44,400円の2分の1の22,200円になります。

選択肢5. 被保険者が死亡したときは、埋葬を行う者に対して、埋葬料として5万円を支給するが、その対象者は当該被保険者と同一世帯であった者に限られる。

×

埋葬料は「その者により生計を維持していた者であって埋葬を行う者」に支給されます。

同一世帯であった者に限られません。

参考になった数3