社会保険労務士の過去問
第51回(令和元年度)
健康保険法 問3

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問題

社労士試験 第51回(令和元年度) 択一式 健康保険法 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 国に使用される被保険者であって、健康保険法の給付の種類及び程度以上である共済組合の組合員であるものに対しては、同法による保険給付を行わない。
  • 保険料徴収の対象となる賞与とは、いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として3か月を超える期間ごとに支給されるものをいうが、6か月ごとに支給される通勤手当は、賞与ではなく報酬とされる。
  • 保険者から一部負担金等の徴収猶予又は減免の措置を受けた被保険者が、その証明書を提出して保険医療機関で療養の給付を受けた場合、保険医療機関は徴収猶予又は減免された一部負担金等相当額については、審査支払機関に請求することとされている。
  • 被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する。保険外併用療養費の支給対象となる先進医療の実施に当たっては、先進医療ごとに、保険医療機関が別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合していることを地方厚生局長又は地方厚生支局長に届け出るものとされている。
  • 高額介護合算療養費は、一部負担金等の額並びに介護保険の介護サービス利用者負担額及び介護予防サービス利用者負担額の合計額が著しく高額である場合に支給されるが、介護保険から高額医療合算介護サービス費又は高額医療合算介護予防サービス費が支給される場合には支給されない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 〇 設問のとおりです。共済組合の給付の種類及び程度は、健康保険法の給付の種類及び程度以上であることが必要です。
(法200条1項)

2 〇 設問のとおりです。尚、6か月ごとに支給される通勤手当は月額に換算して報酬として扱われます。
(法3条5項)

3 〇 設問のとおりです。保険者ではなく、審査支払機関に請求することとされています。
(平成18年庁保発1115001号)

4 〇 設問のとおりです。尚、評価療養として掲げられている先進医療を行うにあたっては、患者に事前にその医療内容及び費用に関して説明し、文書により同意を得なければなりません。
(法86条1項、平成26年厚労告422号)

5 × 介護合算一部負担金等世帯合算額から介護合算算定基準額を控除した額に介護合算案分率を乗じて得た額が高額介護合算療養費として支給されます。
(法115条の2)

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02

解答:「高額介護合算療養費は・・・」が正解です。

選択肢1. 国に使用される被保険者であって、健康保険法の給付の種類及び程度以上である共済組合の組合員であるものに対しては、同法による保険給付を行わない。

国に使用される被保険者であって、「健康保険法の給付の種類及び程度以上」である共済組合の組合員には、同法による保険給付は行われません。

選択肢2. 保険料徴収の対象となる賞与とは、いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として3か月を超える期間ごとに支給されるものをいうが、6か月ごとに支給される通勤手当は、賞与ではなく報酬とされる。

6か月ごとに支給される通勤手当は、賞与ではなく「報酬」になります。

選択肢3. 保険者から一部負担金等の徴収猶予又は減免の措置を受けた被保険者が、その証明書を提出して保険医療機関で療養の給付を受けた場合、保険医療機関は徴収猶予又は減免された一部負担金等相当額については、審査支払機関に請求することとされている。

保険医療機関は徴収猶予又は減免された一部負担金等相当額については、審査支払機関に請求することとされています。

選択肢4. 被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する。保険外併用療養費の支給対象となる先進医療の実施に当たっては、先進医療ごとに、保険医療機関が別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合していることを地方厚生局長又は地方厚生支局長に届け出るものとされている。

先進医療ごとに、「保険医療機関」が別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合していることを地方厚生局長又は地方厚生支局長に届け出をすることで「保険外併用療養費」の対象となる「先進医療」になります。

選択肢5. 高額介護合算療養費は、一部負担金等の額並びに介護保険の介護サービス利用者負担額及び介護予防サービス利用者負担額の合計額が著しく高額である場合に支給されるが、介護保険から高額医療合算介護サービス費又は高額医療合算介護予防サービス費が支給される場合には支給されない。

×

介護保険から高額医療合算介護サービス費又は高額医療合算介護予防サービス費が支給される場合でも、高額介護合算療養費は支給の対象となります。

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03

正解:5

1:正しい
国、地方公共団体又は法人に使用される者であって共済組合の組合員であるものは、健康保険法においては適用除外とはされず、健康保険の被保険者として二重に資格を取得するものとされていますが、法200条2項では、共済組合の給付の種類及び程度は、健康保険法の給付の種類及び程度以上であることが必要であると規定されているため、これらの者については、健康保険法による保険給付を行わず、健康保険の保険料も徴収しないこととされています。

2:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
6ヵ月ごとに支給される通勤手当は、支給の実態は原則として毎月の通勤に対し支給され、被保険者の通常の生計費の一部に充てられているため、報酬となるとされています。
なお、この場合、月額に換算して報酬に含めることとなります。

3:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
なお、審査支払機関とは「社会保険診療報酬支払基金」又は「国民健康保険団体連合会」のことになります。

4:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。

5:誤り
設問の場合には、健康保険から高額介護合算療養費が支給されますので、誤りになります。

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