社会保険労務士の過去問
第51回(令和元年度)
国民年金法 問4

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問題

社労士試験 第51回(令和元年度) 択一式 国民年金法 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

国民年金法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 被保険者(産前産後期間の保険料免除及び保険料の一部免除を受ける者を除く。)が保険料の法定免除の要件に該当するに至ったときは、当該被保険者の世帯主又は配偶者の所得にかかわらず、その該当するに至った日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属する月までの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しない。
  • 死亡一時金を受けることができる遺族が、死亡した者の祖父母と孫のみであったときは、当該死亡一時金を受ける順位は孫が優先する。なお、当該祖父母及び孫は当該死亡した者との生計同一要件を満たしているものとする。
  • 65歳に達し老齢基礎年金の受給権を取得した者であって、66歳に達する前に当該老齢基礎年金を請求しなかった者が、65歳に達した日から66歳に達した日までの間において障害基礎年金の受給権者となったときは、当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができない。
  • 昭和31年4月20日生まれの者が、平成31年4月25日に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をした場合において、当該支給繰上げによる老齢基礎年金の額の計算に係る減額率は、12%である。
  • 死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間を5年と合算対象期間を5年有する夫が死亡した場合、所定の要件を満たす妻に寡婦年金が支給される。なお、当該夫は上記期間以外に第1号被保険者としての被保険者期間を有しないものとする。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:5

1.〇
設問のとおりであり、世帯主又は配偶者の所得は問われません(国年法89条1項) 。

2.〇
死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者、子、父母、孫、祖父母または兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものとします。したがって、当該設問のとおりであり、祖父母よりも孫が優先されます(国年法52 条の3第1項・2項)。

3..〇
設問のとおりであり、65歳に達した日から66歳に達した日までの間において「障害基礎年金の受給権者」となったときは、老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができません(国年法28条第1項)。

4. 〇
設問のとおりであり、昭和31年4月20日生まれの者が平成31年4月25日に請求した場合、63歳の4月で請求するため、63歳4月~65歳到達月(4月)の前月(3月)は24か月→24か月×5/1,000=12%が減額率となります(国年法付則9条の2第4項、国年令12条の2第1項 )。

5.×
死亡日の前日において死亡日の属する月の前月まで
の第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険
料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 10年以上ないため、寡婦年金は支給されません。したがって、当該設問は誤りです(国年法49条1項)。

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02

解答:「死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの・・・」が正解です。

選択肢1. 被保険者(産前産後期間の保険料免除及び保険料の一部免除を受ける者を除く。)が保険料の法定免除の要件に該当するに至ったときは、当該被保険者の世帯主又は配偶者の所得にかかわらず、その該当するに至った日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属する月までの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しない。

法定免除は、本人の状況のみで審査されます。

世帯主・配偶者の所得は関係ありません。

法定免除の要件に該当するに至ったときは、その該当するに至った日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属する月までの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しません。

選択肢2. 死亡一時金を受けることができる遺族が、死亡した者の祖父母と孫のみであったときは、当該死亡一時金を受ける順位は孫が優先する。なお、当該祖父母及び孫は当該死亡した者との生計同一要件を満たしているものとする。

死亡一時金を受ける順位は祖父母より孫が優先します。順位は配偶者、子、父母、孫、祖父母または兄弟姉妹の順になります。

選択肢3. 65歳に達し老齢基礎年金の受給権を取得した者であって、66歳に達する前に当該老齢基礎年金を請求しなかった者が、65歳に達した日から66歳に達した日までの間において障害基礎年金の受給権者となったときは、当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができない。

65歳に達した日(誕生日の前日)から66歳に達した日(誕生日の前日)までの間に「障害基礎年金」を受け取る権利があるときは、繰下げ受給の申出ができません。

選択肢4. 昭和31年4月20日生まれの者が、平成31年4月25日に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をした場合において、当該支給繰上げによる老齢基礎年金の額の計算に係る減額率は、12%である。

昭和31年4月20日生まれの者が、平成31年4月25日の時は「63歳」に達した月になりますので、24カ月×1000分の5=12%になります。

選択肢5. 死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間を5年と合算対象期間を5年有する夫が死亡した場合、所定の要件を満たす妻に寡婦年金が支給される。なお、当該夫は上記期間以外に第1号被保険者としての被保険者期間を有しないものとする。

×

寡婦年金が支給される要件の1つは、死亡した夫の国民年金の第1号被保険者としての「保険料納付済期間」と「保険料免除期間」を合わせて10年以上の場合です。

「合算対象期間」は含みません。

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03

1 〇 設問のとおりです。配偶者や世帯主の所得は不問です。(法89条1項)

2 〇 設問のとおりです。遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた者となります。(法52条の3第1項・2項)

3 〇 設問のとおりです。65歳に達した日から66歳に達した日までに障害基礎年金の受給権者となった時は、老齢基礎年金の繰り下げの申し出をすることはできないこととなります。(法28条1項)

4 〇 設問のとおりです。昭31年4月20日生まれの者が65歳に達するのは令和3年4月19日です。減額率は0.5%に支給を始めた日の属する月から65歳に達する月の属する月の前月までの月数を乗じて得た率となります。よって、0.5%×24=12%となります。(法附則9条の2第4項)

5 × 第1号被保険者としての「保険料納付済期間と保険料免除期間」で10年以上必要です。(法49条1項)

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