社会保険労務士の過去問
第51回(令和元年度)
国民年金法 問6
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問題
社労士試験 第51回(令和元年度) 択一式 国民年金法 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
国民年金法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 脱退一時金に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求することができるが、当該審査請求は時効の中断に関しては裁判上の請求とみなされる。
- 障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金が支給されるが、当該前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得したときは、従前の障害基礎年金の受給権は消滅する。
- 被保険者又は被保険者であった者の死亡前に、その者の死亡によって遺族基礎年金又は死亡一時金の受給権者となるべき者を故意に死亡させた者には、遺族基礎年金又は死亡一時金は支給しない。
- 遺族基礎年金の受給権は、受給権者が他の受給権者を故意に死亡させたときは、消滅する。
- 国民年金法第30条第1項の規定により、障害認定日において障害等級に該当した場合に支給する障害基礎年金の受給権の発生日は障害認定日であるが、同法第30条の2第1項の規定によるいわゆる事後重症による障害基礎年金の受給権の発生日はその支給の請求日である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.×
当該設問は誤りであり、「社会保険審査官」ではなく「社会保険審査会」が正当です(国年法附則9条3の2第5号) 。
2.〇
設問のとおりであり、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得した場合、従前の障害基礎年金の受給権は消滅します(国年法 31条)。
3.〇
設問のとおりであり、寡婦年金についても、被保険者又は被保険者であった者を故意に死亡させた者には、支給されません(国年法71条1項)。
なお、自殺による死亡は支給されます。
4.〇
設問のとおりであり、上記3と同様の考えです。「遺族基礎年金の受給権が消滅」します(国年法71条2 項)。
5.〇
設問のとおりであり、事後重症による障害基礎年金は、「請求」することによってその受給権が発生します(国年法30条第1項、30条の2第3項) 。
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02
1:誤り
設問の場合は、「社会保険審査官」ではなく「社会保険審査会」に対して審査請求することができますので、誤りになります。
脱退一時金に関する処分に対する不服申立ては一審制となっています。
脱退一時金に関する処分に不服がある場合は、社会保険審査会に対して審査請求をし、その裁決を経た後でなければ、処分の取消しの訴えを提起することはできないこととされています。
2:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
なお、昭和61年4月1日前に受給権の発生した旧国民年金法の障害年金又は旧被用者年金各法の障害年金(障害の程度が1級又は2級のものに限る。)の受給権者に対して、更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じた場合も、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金を支給することとされていますが、この場合、従前の旧障害年金の受給権は消滅せず、旧障害年金と新たに発生した併合認定による障害基礎年金のどちらかを選択して受給することとされています。
3:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
法71条1項では、設問の他に「遺族基礎年金、寡婦年金又は死亡一時金は、被保険者又は被保険者であった者を故意に死亡させた者には、支給しない」と規定されています。
4:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
「故意」とは、「自分の行為が必然的に障害又は死亡等の一定の結果を生ずべきことと知りながらあえてすること」をいうとされています。
5:正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
事後重症による障害基礎年金は、請求して初めて受給権が発生する請求年金であり、初診日要件、保険料納付要件の他に、障害認定日後65歳に達する日の前日までに障害等級に該当する程度の障害状態に該当することと、65歳に達する日の前日までに請求することが要件とされています。
この請求があったときは、請求があった日の属する月の翌月から支給が開始されることとされています。
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03
2 〇 設問のとおりです。前後の障害を併合し、障害基礎年金の受給権を取得した時は従前の障害基礎年金の受給権は消滅します。(法31条)
3 〇 設問のとおりです。尚、寡婦年金も同じです。(法71条1項)
4 〇 設問のとおりです。(法71条2項)
5 〇 設問のとおりです。事後重症は「請求」により受給権が発生します。(法30条第1項、法30条の2第3項)
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