社会保険労務士の過去問
第52回(令和2年度)
労働者災害補償保険法 問2

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問題

社労士試験 第52回(令和2年度) 択一式 労働者災害補償保険法 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

労災保険に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 船舶が沈没した際現にその船舶に乗っていた労働者の死亡が3か月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没した日に、当該労働者は、死亡したものと推定する。
  • 航空機に乗っていてその航空機の航行中行方不明となった労働者の生死が3か月間わからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定の適用については、労働者が行方不明となって3か月経過した日に、当該労働者は、死亡したものと推定する。
  • 偽りその他不正の手段により労災保険に係る保険給付を受けた者があるときは、政府は、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
  • 偽りその他不正の手段により労災保険に係る保険給付を受けた者があり、事業主が虚偽の報告又は証明をしたためその保険給付が行われたものであるときは、政府は、その事業主に対し、保険給付を受けた者と連帯してその保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部である徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
  • 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.正
設問の通りです。
死亡の推定については、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となった日又は労働者が行方不明となった日に、当該労働者は、死亡したものと推定されます。
設問の場合は、船舶が沈没した際現にその船舶に乗っていた労働者について問われていますので、その船舶が沈没した日に、当該労働者は死亡したものと推定されます。

2.誤
「労働者が行方不明となって3か月経過した日に、当該労働者は、死亡したものと推定する。」という部分が誤りです。
航空機事故における死亡の推定も、船舶と同様に取り扱われます。
設問においては、「その航空機の航行中行方不明となった労働者」について問われていますので、「労働者が行方不明となった日」に当該労働者は死亡したものと推定されます。

3.正
設問の通りです。
労働者災害補償保険法第十二条の三の規定です。

4.正
設問の通りです。
3と同様、労働者災害補償保険法第十二条の三の規定です。

5.正
設問の通りです。
なお、「死亡した者の名」ではなく「自己の名」で請求する点に気をつけましょう。

参考になった数15

02

1.正
設問のとおりです。
設問の場合、船舶が沈没した日に、労働者は、死亡したものと推定します。

2.誤
設問の場合、航空機に乗っていた労働者が航空機の航行中に行方不明となった場合は、「労働者が行方不明となった日」に、労働者は、死亡したものと推定します。

3.正
設問のとおりです。
偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、政府は、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部を不正受給者から徴収することができます。

4.正
設問のとおりです。
偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者だけでなく、虚偽の報告又は証明をした事業主に対しても連帯して徴収金の納付を命じることができます。

5.正
設問のとおりです。
未支給の保険給付に関しては本来相続人に支給されるべきものですが、所得保障の観点から、生計を同一にしていた遺族に支給することとしています。

参考になった数5

03

解答:「航空機に乗っていて・・・」が正解です。

選択肢1. 船舶が沈没した際現にその船舶に乗っていた労働者の死亡が3か月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没した日に、当該労働者は、死亡したものと推定する。

船舶が沈没した際、労働者の死亡が3か月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定(死亡に関する規定)は、その船舶が沈没した日に、当該労働者は、死亡したものと推定します。

選択肢2. 航空機に乗っていてその航空機の航行中行方不明となった労働者の生死が3か月間わからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定の適用については、労働者が行方不明となって3か月経過した日に、当該労働者は、死亡したものと推定する。

×

航空機の航行中行方不明となった労働者の生死が3か月間わからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定(死亡に関する規定)は、「その航空機の航行中行方不明になった日」に、当該労働者は、死亡したものと推定します。

選択肢3. 偽りその他不正の手段により労災保険に係る保険給付を受けた者があるときは、政府は、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。

偽りその他不正の手段により労災保険に係る保険給付を受けた場合は、政府は、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができます。

選択肢4. 偽りその他不正の手段により労災保険に係る保険給付を受けた者があり、事業主が虚偽の報告又は証明をしたためその保険給付が行われたものであるときは、政府は、その事業主に対し、保険給付を受けた者と連帯してその保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部である徴収金を納付すべきことを命ずることができる。

事業主が虚偽の報告又は証明をしたため、偽りその他不正の手段により労災保険に係る保険給付が行われたのであれば、政府は、その事業主に対し保険給付を受けた者と「連帯して」その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部である徴収金を納付すべきことを命ずることができます。

選択肢5. 労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったもの(未支給の保険給付)があるときは、配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹で死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で未支給の保険給付の支給を請求することができます。

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