社会保険労務士の過去問
第53回(令和3年度)
雇用保険法 問3

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問題

社労士試験 第53回(令和3年度) 択一式 雇用保険法 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

雇用保険法第22条第3項に規定する算定基礎期間に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、算定基礎期間に含まれない。
  • 雇用保険法第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であって、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれない。
  • 労働者が長期欠勤している場合であっても、雇用関係が存続する限り、賃金の支払を受けているか否かにかかわらず、当該期間は算定基礎期間に含まれる。
  • かつて被保険者であった者が、離職後1年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合には、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、当該離職に係る被保険者であった期間は算定基礎期間に含まれない。
  • 特例一時金の支給を受け、その特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。

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この過去問の解説 (3件)

01

解答:「特例一時金の支給を受け、その特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。」が正解です。

選択肢1. 育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、算定基礎期間に含まれない。

育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、算定基礎期間に含まれません。

選択肢2. 雇用保険法第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であって、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれない。

被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでなく、確認があった日から2年前の日より前の期間は算定基礎期間に含まれません。

選択肢3. 労働者が長期欠勤している場合であっても、雇用関係が存続する限り、賃金の支払を受けているか否かにかかわらず、当該期間は算定基礎期間に含まれる。

〇 

長期欠勤している場合であっても雇用関係が存続する限りは、算定基礎期間に含まれます。

選択肢4. かつて被保険者であった者が、離職後1年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合には、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、当該離職に係る被保険者であった期間は算定基礎期間に含まれない。

離職後1年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合は、離職に係る被保険者であった期間は算定基礎期間に含まれません。

選択肢5. 特例一時金の支給を受け、その特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。

×

特例一時金の支給を受け、特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、算定基礎期間に含まれません。

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02

正解:5

1:設問の通りです(雇用保険法第61条の7第8項)。

2:設問の通りです(雇用保険法第22条第4項、第5項)。

 雇用保険法の算定基礎期間の遡りは2年までです。 

3:設問の通りです(雇用保険法第22条第3項)。

 長期に亘る休職などがあり、賃金の支払いを受けていなくても雇用関係が存続していれば算定基礎期間に算入されることになります。

4:設問の通りです(雇用保険法第22条第3項第1号)。

 基本手当又は特例一時金を受給しておらず、かつ1年以内に雇用保険の再取得をした場合、前職の被保険者期間も算定基礎期間に含みます。

5:「含まれる」ではなく「含まれない」となります(雇用保険法第22条第3項)。

 選択肢4の解説の通りです。特別一時金の支給を受けた場合には、その支給前の雇用保険の被保険者期間は算定基礎期間には含まれません。

以上より、誤っている選択肢は5で、これが正解となります。

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03

算定基礎機関に関する問です。

選択肢1. 育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、算定基礎期間に含まれない。

長期にわたり手厚い保護を受けているため、算定基礎期間に含めません。給付金がもらえていない場合は除かれません。

(育児休業給付金)第六十一条の七

8 育児休業給付金の支給を受けたことがある者に対する第二十二条第三項及び第三十七条の四第三項の規定の適用については、第二十二条第三項中「とする。ただし、当該期間」とあるのは「とし、当該雇用された期間又は当該被保険者であつた期間に育児休業給付金の支給に係る休業の期間があるときは、当該休業の期間を除いて算定した期間とする。ただし、当該雇用された期間又は当該被保険者であつた期間」と、第三十七条の四第三項中「第二十二条第三項」とあるのは「第二十二条第三項(第六十一条の七第八項において読み替えて適用する場合を含む。)」とする。

選択肢2. 雇用保険法第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であって、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれない。

時効の2年と合わせています。例えば10年前に入社し、資格取得届の提出を忘れていた場合、2年前までしか遡れません。

(所定給付日数)第二十二条

4 一の被保険者であつた期間に関し、被保険者となつた日が第九条の規定による被保険者となつたことの確認があつた日の二年前の日より前であるときは、当該確認のあつた日の二年前の日に当該被保険者となつたものとみなして、前項の規定による算定を行うものとする。

5 次に掲げる要件のいずれにも該当する者(第一号に規定する事実を知つていた者を除く。)に対する前項の規定の適用については、同項中「当該確認のあつた日の二年前の日」とあるのは、「次項第二号に規定する被保険者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかである時期のうち最も古い時期として厚生労働省令で定める日」とする。 その者に係る第七条の規定による届出がされていなかつたこと。 厚生労働省令で定める書類に基づき、第九条の規定による被保険者となつたことの確認があつた日の二年前の日より前に徴収法第三十二条第一項の規定により被保険者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかである時期があること。

選択肢3. 労働者が長期欠勤している場合であっても、雇用関係が存続する限り、賃金の支払を受けているか否かにかかわらず、当該期間は算定基礎期間に含まれる。

長期にわたり欠勤し、賃金の支払いを受けていなくても雇用関係が存続していれば算定基礎期間に算入されます。被保険者期間は一定の賃金の支払いが求められていたこととの対比で、算定基礎期間には賃金の支払いとは関係がなく雇用されていた期間を参入します。

(所定給付日数)第二十二条

3 前二項の算定基礎期間は、これらの規定の受給資格者が基準日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間(当該雇用された期間に係る被保険者となつた日前に被保険者であつたことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であつた期間を通算した期間)とする。

選択肢4. かつて被保険者であった者が、離職後1年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合には、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、当該離職に係る被保険者であった期間は算定基礎期間に含まれない。

1年以内かつ基本手当又は特例一時金を受給せずが要件となります。

(所定給付日数)第二十二条

3 前二項の算定基礎期間は、これらの規定の受給資格者が基準日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間(当該雇用された期間に係る被保険者となつた日前に被保険者であつたことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であつた期間を通算した期間)とする。ただし、当該期間に次の各号に掲げる期間が含まれているときは、当該各号に掲げる期間に該当するすべての期間を除いて算定した期間とする。

 当該雇用された期間又は当該被保険者であつた期間に係る被保険者となつた日の直前の被保険者でなくなつた日が当該被保険者となつた日前一年の期間内にないときは、当該直前の被保険者でなくなつた日前の被保険者であつた期間

 当該雇用された期間に係る被保険者となつた日前に基本手当又は特例一時金の支給を受けたことがある者については、これらの給付の受給資格又は第三十九条第二項に規定する特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であつた期間

選択肢5. 特例一時金の支給を受け、その特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。

選択肢「かつて被保険者であった者が・・・」の解説の二が参照できます。

特例一時金の支給を受け、その特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間は、当該支給を受けた日後に離職して基本手当又は特例一時金の支給を受けようとする際に、算定基礎期間に含まれる。

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