社会保険労務士の過去問
第53回(令和3年度)
国民年金法 問4
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問題
社労士試験 第53回(令和3年度) 択一式 国民年金法 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
国民年金法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記のうちのどれか。
ア 国民年金基金(以下本問において「基金」という。)における中途脱退者とは、基金の加入員の資格を喪失した者(当該加入員の資格を喪失した日において当該基金が支給する年金の受給権を有する者を除く。)であって、政令の定めるところにより計算したその者の当該基金の加入員期間(加入員の資格を喪失した後、再び元の基金の加入員の資格を取得した者については、当該基金における前後の加入員期間(国民年金法附則第5条第12項の規定により被保険者とみなされた場合に係る加入員期間を除く。)を合算した期間)が15年に満たない者をいう。
イ 基金の役員である監事は、代議員会において、学識経験を有する者及び代議員のうちからそれぞれ2人を選挙する。
ウ 国民年金法による保険料の納付猶予制度及び学生納付特例制度は、令和12年6月までの時限措置である。
エ 基金の加入員は、いつでも基金に申し出て、加入員の資格を喪失することができる。
オ 老齢基礎年金の受給権者は、年金の払渡しを希望する機関又は当該機関の預金口座の名義を変更しようとするときは、所定の事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならない。
ア 国民年金基金(以下本問において「基金」という。)における中途脱退者とは、基金の加入員の資格を喪失した者(当該加入員の資格を喪失した日において当該基金が支給する年金の受給権を有する者を除く。)であって、政令の定めるところにより計算したその者の当該基金の加入員期間(加入員の資格を喪失した後、再び元の基金の加入員の資格を取得した者については、当該基金における前後の加入員期間(国民年金法附則第5条第12項の規定により被保険者とみなされた場合に係る加入員期間を除く。)を合算した期間)が15年に満たない者をいう。
イ 基金の役員である監事は、代議員会において、学識経験を有する者及び代議員のうちからそれぞれ2人を選挙する。
ウ 国民年金法による保険料の納付猶予制度及び学生納付特例制度は、令和12年6月までの時限措置である。
エ 基金の加入員は、いつでも基金に申し出て、加入員の資格を喪失することができる。
オ 老齢基礎年金の受給権者は、年金の払渡しを希望する機関又は当該機関の預金口座の名義を変更しようとするときは、所定の事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならない。
- (アとエ)
- (アとオ)
- (イとウ)
- (イとエ)
- (ウとオ)
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この過去問の解説 (3件)
01
ア正解です。
国民年金基金の中途脱退者の問題です。
資格を喪失したもので15年に満たないもの
の事を言います。
イ間違いです。
国民年金基金の監事の問題です。
監事は、学識経験を有する者及び
代議員から、それぞれ「1人」を
選挙する事になっています。
ウ間違いです。
学生納付特例と納付猶予制度の問題です。
学生納付特例制度は、恒久措置であり
時限措置ではありません。
エ間違いです。
基金の加入員は、申し出により喪失する事は
できません。
オ正解です。
受給権者が、名義を変更するときは
日本年金機構に提出します。
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02
ア.正
中途脱退者に係る措置に関する問です。「政令の定めるところにより計算したその者の当該基金の加入員期間が政令で定める期間」は15年です。
(中途脱退者に係る措置)
第百三十七条の十七 連合会の会員である基金は、政令の定めるところにより、中途脱退者(当該基金の加入員の資格を喪失した者(当該加入員の資格を喪失した日において当該基金が支給する年金の受給権を有する者を除く。)であつて、政令の定めるところにより計算したその者の当該基金の加入員期間が政令で定める期間に満たないものをいう。以下同じ。)の当該基金の加入員期間に係る年金の現価に相当する額(以下「現価相当額」という。)の交付を当該連合会に申し出ることができる。
イ.誤
国民年金基金の監事に関する問です。
(役員)
第百二十四条 基金に、役員として理事及び監事を置く。
(中略)
5 監事は、代議員会において、学識経験を有する者及び代議員のうちから、それぞれ一人を選挙する。
基金の役員である監事は、代議員会において、学識経験を有する者及び代議員のうちからそれぞれ2人を選挙する。
ウ.誤
学生納付特例と納付猶予制度に関する問です。学生納付特例は本則の90条3に規定があり、時限措置ではありません。納付猶予は時限措置で令和12年6月までで、法附則に規定があります。
第九十条の三 次の各号のいずれかに該当する学生等である被保険者又は学生等であつた被保険者等から申請があつたときは、厚生労働大臣は、その指定する期間(学生等である期間又は学生等であつた期間に限る。)に係る保険料につき、既に納付されたものを除き、これを納付することを要しないものとし、申請のあつた日以後、当該保険料に係る期間を第五条第三項に規定する保険料全額免除期間(第九十四条第一項の規定により追納が行われた場合にあつては、当該追納に係る期間を除く。)に算入することができる。
国民年金法による保険料の納付猶予制度及び学生納付特例制度は、令和12年6月までの時限措置である。
エ.誤
国民年金基金の資格喪失に関する問です。基金の加入員には任意で脱退できる規定はありません。
基金の加入員は、いつでも基金に申し出て、加入員の資格を喪失することができる。
オ.正
国民年金の厚生労働大臣の権限や事務は日本年金機構へ委任されています。
アとオが正解です。
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03
設問文ア.について
【正誤】正しい記述です。
【ポイント・考え方】
本設問文の要旨をそのまま覚えておきましょう。
【学習・実務でのワンポイント】
国民年金基金に関する設問としては過去に条件を変えて何回か出題されています。
ごくごく基本的な部分は押さえておくとよいでしょう。
設問文イ.について
【正誤】誤った記述です。
【ポイント・考え方】
設問文の「それぞれ2人」の部分は、「それぞれ1人」が正しいです。
本設問になじみがある受験生は多くないと思われますので、他の選択肢の正誤次第で本問の正答の可能性が変わるかと思います。
【学習・実務でのワンポイント】
国民年金基金の組織・体制にかかる規定については、学習の優先度を下げてよいと筆者は考えています。
設問文ウ.について
【正誤】誤った記述です。
【ポイント・考え方】
設問文のような条件はなく、現在でも条件に合致すれば申請し適用を受けることが可能です。
本設問はぜひ正誤を間違えないでほしいレベルの問題です。
【学習・実務でのワンポイント】
設問文の猶予制度と、適用を受けた場合の資格期間・年金額への影響、追納に関するルールなどを、ぜひまとめて理解しておきましょう。
平成28年6月までは30歳未満、平成28年7月以降は50歳未満が納付猶予制度の対象となります。
設問文エ.について
【正誤】誤った記述です。
【ポイント・考え方】
国民年金基金は、条件に該当する人が任意で加入することはできますが、条件に該当しなくなった場合を除き、任意で資格喪失することはできません。
本設問も正誤を間違えないでほしいレベルの問題です。
【学習・実務でのワンポイント】
実際の場でも、資格喪失・脱退にかかる制約条件をあらかじめよく理解した上で、加入する/しないを考えていただきたいものです。
設問文オ.について
【正誤】正しい記述です。
【ポイント・考え方】
本設問は、誰でも実際に対応する可能性が高い事項であり、覚えておいてほしいレベルの問題です。
【学習・実務でのワンポイント】
実際の提出先は最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターになります。
【総論】
以上より、正しい記述の組み合わせは、(アとオ)になります。
学習の優先度を下げてもいいと筆者が考える分野・内容の設問文が多い問題ですが、誤りであると比較的指摘しやすい設問文ウ.とエ.がわかれば、正しい組み合わせが1つに絞り込める問題です。
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