社会保険労務士の過去問
第55回(令和5年度)
労働者災害補償保険法 問10
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問題
社労士試験 第55回(令和5年度) 択一式 労働者災害補償保険法 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 事業主が同一人である2以上の事業(有期事業以外の事業に限る。)であって、労働保険徴収法施行規則第10条で定める要件に該当するものに関し、当該事業主が当該2以上の事業について成立している保険関係の全部又は一部を一の保険関係とすることを継続事業の一括という。
- 継続事業の一括に当たって、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業と、一元適用事業であって労災保険及び雇用保険の両保険に係る保険関係が成立している事業とは、一括できない。
- 継続事業の一括に当たって、雇用保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業については、それぞれの事業が労災保険率表による事業の種類を同じくしている必要はない。
- 暫定任意適用事業にあっては、継続事業の一括の申請前に労働保険の保険関係が成立していなくとも、任意加入の申請と同時に一括の申請をして差し支えない。
- 労働保険徴収法第9条の継続事業の一括の認可を受けようとする事業主は、所定の申請書を同条の規定による厚生労働大臣の一の事業の指定を受けることを希望する事業に係る所轄都道府県労働局長に提出しなければならないが、指定される事業は当該事業主の希望する事業と必ずしも一致しない場合がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、労働保険の保険料の徴収等に関する複数の記述から誤っているものを選ぶものです。
主に労働保険徴収法に関連する知識が問われています。
正しい
解説:事業主が同一人である2以上の事業(有期事業以外)について、労働保険徴収法施行規則第10条の要件に基づき、保険関係を一つにすることを「継続事業の一括」と言います。
これにより、複数の事業にまたがる労働保険事務の効率化が図られます。
正しい
解説:二元適用事業と一元適用事業は、労災保険と雇用保険の適用状況が異なるため、継続事業の一括では一緒に扱うことはできません。
これは保険の適用範囲と運用の効率性を考慮したものです。
誤り
解説:継続事業の一括の場合、雇用保険に係る保険関係が成立している事業であっても、二元適用事業はそれぞれ労災保険率表による事業の種類が同じでなければなりません。
これにより、関連する事業間の保険料徴収の整合性が保たれます。
正しい
解説:暫定任意適用事業では、保険関係が成立していない状態でも、任意加入の申請と同時に継続事業の一括の申請を行うことができます。
これにより、事業主の負担軽減と手続きの簡素化が図られます。
正しい
解説:労働保険徴収法第9条に基づく継続事業の一括の認可を受けるためには、事業主が所轄都道府県労働局長に申請書を提出する必要があります。
しかし、指定される事業が事業主の希望と必ずしも一致するとは限らず、局長の判断により異なる事業が指定される場合があります。
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02
継続事業の一括の要件等の問題です。出題頻度は普通〜やや高い範囲です。学習の優先順位としては高いとまではいきませんが、できる限り押さえておくとよいでしょう。
設問の通り正しい。いわゆる継続事業の一括の定義ですので、確実に正しいと判断しましょう。
設問の通り正しい。二元適用事業と一元適用事業は、一括できません。
誤り。継続事業の一括の場合、労災保険率表による事業の種類は必ず同じでなければなりません。
設問の通り正しい。暫定任意適用事業なのでそもそも、保険関係が成立していません。
この場合は任意加入の申請と同時に一括の申請をしても何ら問題ありません。
設問の通り正しい。あまり聞き慣れない文言です。初見で解答することは難しいでしょう。「指定される事業は当該事業主の希望する事業と必ずしも一致しないことがある」という表現を深読みする必要はありませんので、この機会に一読しておけば十分です。
やや、難しい選択肢もありますが、正解の選択肢は比較的簡単に選べるのでは無いでしょうか。あまり難しい論点にこだわる必要はありませんので、まずは基本事項の確認をしておきましょう。
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03
継続事業の一括に関する横断的な出題です。
正しいです。継続事業の一括の定義は設問に記載のとおりです。
正しいです。継続事業の一括に当たって、二元適用事業と一元適用事業とは、一括できません。
誤りです。雇用保険に係る保険関係が成立している事業のうち二元適用事業についても、継続事業の一括に当たっては、労災保険率表による事業の種類を同じくしている必要があります。
正しいです。暫定任意適用事業にあっては、任意加入の申請と同時に継続事業の一括の申請をして差し支えありません。
正しいです。申請の際に指定される事業は、実態により判断されるため、事業主の希望する事業と一致するとは限りません。
5肢すべての正誤が分からなくても、正解肢についての知識をおさえていれば得点することができます。まずは、基本的な事項をしっかりとおさえましょう。
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