社会保険労務士の過去問
第55回(令和5年度)
社会保険に関する一般常識 問1

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問題

社労士試験 第55回(令和5年度) 択一式 社会保険に関する一般常識 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

確定拠出年金法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 確定拠出年金法第2条第12項によると、「個人別管理資産」とは、個人型年金加入者又は個人型年金加入者であった者のみに支給する給付に充てるべきものとして、個人型年金のみにおいて積み立てられている資産をいう。
  • 同時に2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有する者は、確定拠出年金法第9条の規定にかかわらず、その者の選択する1つの企業型年金以外の企業型年金の企業型年金加入者としないものとする。この場合、その者が2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日から起算して20日以内に、1つの企業型年金を選択しなければならない。
  • 企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が確定拠出年金法第33条の規定により老齢給付金の支給を請求することなく75歳に達したときは、資産管理機関は、その者に、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、老齢給付金を支給する。
  • 個人型年金加入者は、政令で定めるところにより、年2回以上、定期的に掛金を拠出する。
  • 個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を確定拠出年金運営管理機関に納付するものとする。

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この過去問の解説 (3件)

01

確定拠出年金法からの出題です。

選択肢1. 確定拠出年金法第2条第12項によると、「個人別管理資産」とは、個人型年金加入者又は個人型年金加入者であった者のみに支給する給付に充てるべきものとして、個人型年金のみにおいて積み立てられている資産をいう。

誤りです。「個人別管理資産」とは、「個人型年金加入者又は個人型年金加入者であった者」のほか、「企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者」についても支給する給付に充てるべきものとして、「一の企業型年金又は個人型年金」において積み立てられる資産をいいます。

選択肢2. 同時に2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有する者は、確定拠出年金法第9条の規定にかかわらず、その者の選択する1つの企業型年金以外の企業型年金の企業型年金加入者としないものとする。この場合、その者が2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日から起算して20日以内に、1つの企業型年金を選択しなければならない。

誤りです。選択の期間は「20日以内」ではなく、「10日以内」です。

選択肢3. 企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が確定拠出年金法第33条の規定により老齢給付金の支給を請求することなく75歳に達したときは、資産管理機関は、その者に、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、老齢給付金を支給する。

正しいです。老齢給付金の支給を請求することなく75歳に達した者があるときは、資産管理機関は、その者に対して、老齢給付金を支給します。

選択肢4. 個人型年金加入者は、政令で定めるところにより、年2回以上、定期的に掛金を拠出する。

誤りです。掛金の拠出は「年2回以上」ではなく、「年1回以上」です。

選択肢5. 個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を確定拠出年金運営管理機関に納付するものとする。

誤りです。掛金の納付先は「確定拠出年金運営管理機関」ではなく、「国民年金基金連合会」です。

まとめ

確定拠出年金法は、選択式若しくは択一式において、毎年出題されています。重要論点は必ずおさえておきましょう。

参考になった数8

02

確定拠出年金法に関連する複数の記述が提示され、それらの中から正しいものを選ぶ問題です。

この法律は、企業型および個人型の確定拠出年金制度に関する規定を定めており、具体的な資産の管理、加入者の資格、掛金の支払い、年金給付などの様々な側面を規制しています。

問題では、これらのさまざまな側面に関する記述があり、受験者はそれぞれの記述が確定拠出年金法の規定に従っているかどうかを判断し、正しいものを選択する必要があります。

選択肢1. 確定拠出年金法第2条第12項によると、「個人別管理資産」とは、個人型年金加入者又は個人型年金加入者であった者のみに支給する給付に充てるべきものとして、個人型年金のみにおいて積み立てられている資産をいう。

誤り

解説:「個人別管理資産」とは、企業型年金と個人型年金において積み立てられている資産を指します。

この選択肢が述べている「個人型年金のみ」という限定は誤っています。

選択肢2. 同時に2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有する者は、確定拠出年金法第9条の規定にかかわらず、その者の選択する1つの企業型年金以外の企業型年金の企業型年金加入者としないものとする。この場合、その者が2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日から起算して20日以内に、1つの企業型年金を選択しなければならない。

誤り

解説:2以上の企業型年金に加入資格がある場合、その者は1つを選択しなければならないことは正しいですが、選択期間は「20日以内」ではなく「10日以内」です。

選択肢3. 企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が確定拠出年金法第33条の規定により老齢給付金の支給を請求することなく75歳に達したときは、資産管理機関は、その者に、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、老齢給付金を支給する。

正しい

解説:企業型年金加入者が75歳に達しても老齢給付金の支給を請求していない場合、資産管理機関は企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づき老齢給付金を支給することになっています。

選択肢4. 個人型年金加入者は、政令で定めるところにより、年2回以上、定期的に掛金を拠出する。

誤り

解説:個人型年金加入者は年1回以上、掛金を拠出することが義務付けられています。

年2回以上という記述は誤りです。

選択肢5. 個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を確定拠出年金運営管理機関に納付するものとする。

誤り

解説:個人型年金加入者掛金の納付先は「国民年金基金連合会」であり、確定拠出年金運営管理機関ではありません。

まとめ

この問題では、確定拠出年金法に関する具体的な条項の理解が重要です。

特に、個人別管理資産の定義や、企業型年金加入者の規定、年金給付の条件などの基本的な規定を把握する必要があります。

また、選択肢に含まれる期限や具体的な手続きの詳細にも注意を払うことが重要です。

法律の条文に照らし合わせて選択肢の正確性を検証する能力が求められます。

参考になった数6

03

ここからは社会保険関連の法令からの出題になりますが、どの科目も、過去問とテキストの範囲の学習である程度の点数は確保できる分野です。難しい問題も出題されますが、多く得点を取るという科目ではなく、「最低でも、基本論点からの出題は得点する」という気持ちで学習して下さい。

選択肢1. 確定拠出年金法第2条第12項によると、「個人別管理資産」とは、個人型年金加入者又は個人型年金加入者であった者のみに支給する給付に充てるべきものとして、個人型年金のみにおいて積み立てられている資産をいう。

誤り。

個人別管理資産とは、企業型年金又は個人型年金において積み立てられている資産をいうとされており、個人型年金のみにおいて積み立てられている資産のみではありません。

選択肢2. 同時に2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有する者は、確定拠出年金法第9条の規定にかかわらず、その者の選択する1つの企業型年金以外の企業型年金の企業型年金加入者としないものとする。この場合、その者が2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日から起算して20日以内に、1つの企業型年金を選択しなければならない。

20日以内ではなく10日以内です。

同時に2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有する者はその者の選択する1つの企業型年金以外の企業型年金の企業型年金加入者としないものとする、この場合、その者が2以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日から起算して10日以内に、1つの企業型年金を選択しなければならないとされています。

選択肢3. 企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)が確定拠出年金法第33条の規定により老齢給付金の支給を請求することなく75歳に達したときは、資産管理機関は、その者に、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、老齢給付金を支給する。

設問の通り正しい。

ポイントは75歳です、現在、老齢年金の繰り下げ受給は75歳までとされており、それ以上は増額されません。確定拠出年金も同じように75歳まで受給しなければそれが上限とイメージしておくと良いかもしれません。

選択肢4. 個人型年金加入者は、政令で定めるところにより、年2回以上、定期的に掛金を拠出する。

誤り。

掛金の拠出は年2回ではなく、年1回です。これは過去に何度も出題されていますので確実に解答しましょう。

選択肢5. 個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を確定拠出年金運営管理機関に納付するものとする。

誤り。

個人型年金加入者掛金の納付先は確定拠出年金運営管理機関ではなく、「国民年金基金連合会」です。個人型→自営業→国民年金とイメージできると良いでしょう。

まとめ

学習範囲としては、過去問とテキストで十分対策できる科目です。もし、余力があれば確定給付企業年金との比較などで整理してみると効果的です。

参考になった数5