社会保険労務士(社労士) 過去問
第56回(令和6年度)
問59 (厚生年金保険法 問9)

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問題

社労士試験 第56回(令和6年度) 問59(厚生年金保険法 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の場合、厚生年金保険法附則第8条の規定により支給される特別支給の老齢厚生年金の支給要件のうち「1年以上の被保険者期間を有すること」については、その者の2以上の種別の被保険者であった期間に係る被保険者期間を合算することはできない。
  • 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、その者の2以上の種別の被保険者であった期間を合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出し計算することとされている。
  • 第1号厚生年金被保険者として在職中である者が、報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したとき、第1号厚生年金被保険者としての期間が44年以上である場合は、老齢厚生年金の額の計算に係る特例の適用となり、その者の特別支給の老齢厚生年金に定額部分が加算される。
  • 65歳以上の被保険者で老齢厚生年金の受給権者が離職し、雇用保険法に基づく高年齢求職者給付金を受給した場合は、当該高年齢求職者給付金に一定の率を乗じて得た額に相当する部分の老齢厚生年金の支給が停止される。
  • 65歳以後の在職老齢年金の仕組みにおいて、在職中であり、被保険者である老齢厚生年金の受給権者が、66歳以降に繰下げの申出を行った場合、当該老齢厚生年金の繰下げ加算額は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象とはならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題も全体で見ると、難易度が高いです。

可能であれば、お持ちのテキストを参照しながら、

解説をご覧ください。

 

選択肢1. 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の場合、厚生年金保険法附則第8条の規定により支給される特別支給の老齢厚生年金の支給要件のうち「1年以上の被保険者期間を有すること」については、その者の2以上の種別の被保険者であった期間に係る被保険者期間を合算することはできない。

特別支給の老齢厚生年金の支給要件の「1年以上の被保険者期間を有すること」は、

被保険者期間を合算することができます。

 

選択肢2の老齢厚生年金の額は合算できませんので、

引っかけに注意です。

【附則8条、附則20条1項】

選択肢2. 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、その者の2以上の種別の被保険者であった期間を合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出し計算することとされている。

老齢厚生年金額は合算せずに、

それぞれの平均標準報酬額ごとに算出します。

 

この考え方は、

老齢厚生年金と遺族厚生年金(長期要件)の2つです。

 

障害厚生年金

障害手当金

遺族厚生年金(短期要件)

脱退一時金

 

上記の4つは、合算して平均標準報酬額を算出します。

【78条26第2項】

 

選択肢3. 第1号厚生年金被保険者として在職中である者が、報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したとき、第1号厚生年金被保険者としての期間が44年以上である場合は、老齢厚生年金の額の計算に係る特例の適用となり、その者の特別支給の老齢厚生年金に定額部分が加算される。

被保険者であるものは、

長期加入特例(44年以上)の適用外です。

 

被保険者でなければ、

長期加入特例(44年以上)の適用があります。

【附則9条の3第1項、2項】

 

障害者の特例(障害等級3級以上)も、

被保険者でないことが要件とされています。

障害者の特例に関しては、

請求が必要になります。

選択肢4. 65歳以上の被保険者で老齢厚生年金の受給権者が離職し、雇用保険法に基づく高年齢求職者給付金を受給した場合は、当該高年齢求職者給付金に一定の率を乗じて得た額に相当する部分の老齢厚生年金の支給が停止される。

雇用保険法と調整が生じるのは、

特別支給の老齢厚生年金です。

 

特別支給の老齢厚生年金と雇用保険法との調整が生じる給付は、

「高年齢雇用継続基本給付金」「高年齢再就職給付金」「基本手当」

の3つが該当します。

 

高年齢求職者給付金は、

65歳以降に支給される給付ですので、

そもそも特別支給の老齢厚生年金との調整は問題になりません。

【附則7条の4、附則11条の5】

選択肢5. 65歳以後の在職老齢年金の仕組みにおいて、在職中であり、被保険者である老齢厚生年金の受給権者が、66歳以降に繰下げの申出を行った場合、当該老齢厚生年金の繰下げ加算額は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象とはならない。

①繰下げ加算額

②経過的加算額

③加給年金額

上記3つは支給停止の対象とはなりません。

 

分かりやすく、下に計算式を記載しました。

 

 

正しい内容です。

【46条1項】

 

 

まとめ

かなり細かいところまで出題された問題でした。

とても良い問題だったと思います。

 

周辺知識を固めることで、

同じ分野の問題は対応できるようになります。

それくらい良い問題でした。

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02

厚生年金保険法のうち、主に附則に関する総合的な問題です。

選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の場合、厚生年金保険法附則第8条の規定により支給される特別支給の老齢厚生年金の支給要件のうち「1年以上の被保険者期間を有すること」については、その者の2以上の種別の被保険者であった期間に係る被保険者期間を合算することはできない。

誤りです。

合算して考えます。

根拠は厚生年金保険法附則第20条第1項です。

選択肢2. 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、その者の2以上の種別の被保険者であった期間を合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出し計算することとされている。

誤りです。

平均標準報酬額ではなく、被保険者期間ごとの計算です。

厚生年金保険法第78条の26です。

選択肢3. 第1号厚生年金被保険者として在職中である者が、報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したとき、第1号厚生年金被保険者としての期間が44年以上である場合は、老齢厚生年金の額の計算に係る特例の適用となり、その者の特別支給の老齢厚生年金に定額部分が加算される。

誤りです。

厚生年金保険法附則9条の3第3項に

「被保険者の資格を喪失した場合において」という記載があります。

在職者は被保険者に該当するため本選択肢文は誤りです。

選択肢4. 65歳以上の被保険者で老齢厚生年金の受給権者が離職し、雇用保険法に基づく高年齢求職者給付金を受給した場合は、当該高年齢求職者給付金に一定の率を乗じて得た額に相当する部分の老齢厚生年金の支給が停止される。

誤りです。

高年齢雇用継続基本給付金を受けている場合、

一律に支給調整が行われるわけではありません。

根拠は厚生年金保険法附則11条の6第1項です。

選択肢5. 65歳以後の在職老齢年金の仕組みにおいて、在職中であり、被保険者である老齢厚生年金の受給権者が、66歳以降に繰下げの申出を行った場合、当該老齢厚生年金の繰下げ加算額は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象とはならない。

正しいです。文のとおりです。

厚生年金保険法第46条第1項に

「加算額を除く」の記載があります。

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03

老齢厚生年金の受給要件について、細かい部分からの出題となります。細かい論点からの出題が多いため、難易度は全滝的に高めですが、基本的な考え方のロジックを理解することを意識しましょう。

選択肢1. 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の場合、厚生年金保険法附則第8条の規定により支給される特別支給の老齢厚生年金の支給要件のうち「1年以上の被保険者期間を有すること」については、その者の2以上の種別の被保険者であった期間に係る被保険者期間を合算することはできない。

誤りです。 法附則20条1項

2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る特別支給の老齢厚生年金の支給要件のうち、「1年以上の被保険者期間を有すること」については、その者の2以上種別の被保険者であった期間に係る被保険者期間を「合算する」ことができます。

選択肢2. 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、その者の2以上の種別の被保険者であった期間を合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出し計算することとされている。

誤りです。 法78条の26、1項

2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額については、各号の厚生年金保険被保険者期間ごとに算定します。

選択肢3. 第1号厚生年金被保険者として在職中である者が、報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したとき、第1号厚生年金被保険者としての期間が44年以上である場合は、老齢厚生年金の額の計算に係る特例の適用となり、その者の特別支給の老齢厚生年金に定額部分が加算される。

誤りです。 法附則9条の3、1項

補修比例部分のみの老齢厚生年金の受給権者が、その権利を取得した当時「被保険者でなく」、かつ、その被保険者期間が44年以上であるときは、老齢厚生年金の額の計算に係る特例の適用が行われます。

 

そのため、設問の者の場合のように、現状在職中である場合は、特例の対象外となります。

選択肢4. 65歳以上の被保険者で老齢厚生年金の受給権者が離職し、雇用保険法に基づく高年齢求職者給付金を受給した場合は、当該高年齢求職者給付金に一定の率を乗じて得た額に相当する部分の老齢厚生年金の支給が停止される。

誤りです。 法附則7条の4、法附則11条の5他

65歳以上の被保険者で、老齢厚生年金の受給権者が雇用保険の高年齢求職者給付金の支給を受けた場合であっても、老齢厚生年金の支給調整は行われません。

選択肢5. 65歳以後の在職老齢年金の仕組みにおいて、在職中であり、被保険者である老齢厚生年金の受給権者が、66歳以降に繰下げの申出を行った場合、当該老齢厚生年金の繰下げ加算額は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象とはならない。

正しいです。 法46条1項

65歳以降の在職老齢年金の調整は、繰下げ申請による加算額部分については、在職老齢年金による調整は行われません。

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