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司法書士「平成31年度」の過去問を出題

問題

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外国人の人権に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、どれか。

ア  普通地方公共団体が、日本国民である職員に限って管理職に昇任することができるとする措置を講ずることは、その職員が公権力の行使に当たる行為を行うことを職務とするものであっても、合理的な理由のない差別的な取扱いに当たる。

イ  我が国に在留する外国人に対しても、一時的に海外旅行する自由について憲法上の保障が及ぶ。

ウ  我が国に在留する外国人のうち永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、法律をもって、当該地方公共団体の長に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されていない。

工  我が国に在留する外国人は、政治活動の自由について、我が国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等も含め、我が国の国民と同様にその保障が及ぶ。

オ  在留期間の更新又は変更を受けないで在留期間を経過して我が国に残留する外国人を生活保護の対象とするかどうかは立法府の広い裁量に委ねられているから、当該外国人が緊急に治療を要する場合であっても生活保護の対象としないとの取扱いは、違憲とならない。
   1 .
アイ
   2 .
アエ
   3 .
イウ
   4 .
ウオ
   5 .
エオ
( 平成31年度 司法書士試験 午前の部 )

この過去問の解説 (3件)

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正解は4です。外国人の人権についての判例には、本問のほかにも指紋押捺拒否事件(最判平7・12・15)などがあります。

ア…誤りです。東京都が在留外国籍の人物の管理職試験の受験を拒否したことが違憲であるかについて、判例は、「普通地方公共団体が、日本国民である職員に限って管理職に昇任することができるとする措置を執ることは、〔職務の内容、権限と事案の決定とのかかわり方などを勘案して、外国人を任用することが適当でないと考えられる管理職であるなどの〕合理的な理由に基づいて日本国民である職員と在留外国人である職員とを区別するものであり、労働基準法3条にも、憲法14条1項にも違反するものではない」としています(最大判平17・1・26、管理職試験事件)。

イ…誤りです。在留外国人が、日本から海外への一時旅行後にも在留資格を保持するための再入国許可を申請したが、拒否された問題について、判例は、国際慣習法上、外国人を自国内に受け入れるかどうかは国家が自由に決定できる(入国の自由、最判昭32・6・19)とし、再入国についても、入国の自由に準じ、国家が自由に決定できるものであり、憲法上、外国人は再入国の権利と一時旅行の自由を保障されていないとしました(最判平4・11・16、森川キャサリーン事件)。

ウ…正しいです。永住資格を有する外国人に地方選挙権を認めるかどうかについて、判例は、「①憲法93条2項における「住民」とは「地方公共団体の区域内に住居を有する日本国民」であり、在留外国人に選挙の自由を保障したものではない②しかし、憲法の地方自治に関する規定は、住民の日常生活に関わる事務を地域住民の意思により処理させる権利を保障したものであり、その地域と緊密な関係を持つに至った外国人に、法律で地方選挙権を認めることは禁止していない」としました(最判平7・2・28)。よって、限定的ではありますが、外国人にも法律で地方選挙権が認められる場合があります。

エ…誤りです。在留期間中に政治活動をしたことを理由に在留期間延長を拒否された外国人が、延長を求めて争った問題について、判例は、「①憲法上、外国人は、我が国に入国する自由を保障されているものでないことはもちろん、在留の権利ないし引き続き在留することを要求する権利を保障されているものではない②外国人に対する憲法の基本的人権の尊重は、外国人在留制度の枠内で与えられているにすぎないものと解するのが相当であって、在留の諾否を決する国の裁量を拘束するまでの保障が与えられているとはいえない」としています(最大判昭53・10・4、マクリーン事件)。

オ…正しいです。不法残留者も生活保護法の保護の対象とされなかったことが違憲であるかについて、判例は、「生活保護法が不法残留者を対象とするものではないことは明らかであり、憲法14条1項における権利をどのような立法措置を講じて保障するかは、広く立法府の判断にゆだねられるべきであり、不法残留者が緊急に治療を要する場合であっても、この理が当てはまる」としています(最判平13・9・25)。なお、現行の生活保護法が明らかに日本国民を対象としたものであること、外国人には同法に代わる事実上の保護を行う行政措置が存在することなど、ほぼ同様の根拠を理由に、生活保護法が外国人全般を対象としないことが最高裁によって示されました(最判平26・7・18)。
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正解:4

ア:誤
判例は、日本国籍を有さない者が課長級の管理職選考試験の受験を、日本国籍でないことを理由に拒否されたことについて、憲法14条1項に違反しないとしています。
すなわち、「住民の権利義務を直接形成し、その範囲を確定するなどの公権力の行使に当たる行為を行い、若しくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い、又はこれらに参画することを職務とする」「公権力行使等地方公務員」の地位に外国人が就任することは「国民主権の原理に基づき、国及び普通地方公共団体による統治の在り方については日本国の統治者として国民が最終的に責任を負うべきものであること(憲法1条、15条1項参照)に照らし、原則として日本の国籍を有する者が公権力行使等地方公務員に就任することが想定されている」ため「本来我が国の法体系の想定するところではない」 とし、「普通地方公共団体が、公務員制度を構築するにあたって、公権力行使等地方公務員の職とこれに昇任するのに必要な職務経験を積むために経るべき職とを包含する一体的な管理職の任用制度を構築して人事の適正な運営を図ることも、その判断によって行うことができる」として、このような任用制度を構築した上で、「日本国民である職員に限って管理職に昇任することができることとする措置を執ることは、合理的な理由に基づいて」おり、憲法14条1項に違反しないとしています。(最大判平成17年1月26日民集59巻1号128頁)。
よって、誤った記述です。

イ:誤
判例は、「我が国に在留する外国人は、憲法上、外国へ一時旅行する自由を保障するものではない」としています(最判平成4年11月16日裁判集166号575頁)。
よって、誤った記述です。

ウ:正
日本で生まれ育った外国籍の者が、地方公共団体における選挙権が憲法上認められるとして争った事案において、最高裁は、憲法が、日本に在留する外国人に対して地方公共団体における選挙権を保障しているということを否定しつつ、傍論において、「我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に密接な関係を持つに至ったと認められるものについて、」「法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは憲法上禁止されているものではない」としています(最判平成7年2月28日民集49巻2号639頁)。
よって、正しい記述です。

エ:誤
判例は、「憲法第3章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶものと解すべきであり」、「政治活動の自由についても、わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、その保証が及ぶものと解するのが、相当である」としています(最大判昭和53年10月4日民集32巻7号1223頁)。
つまり、「わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解される」政治活動の自由については、我が国の国民と同様の保障は認めていません。
よって、誤った記述です。

オ:正
判例は、在留期間の更新又は変更を受けないで在留期間を経過して我が国に残留する外国人を生活保護の対象としないことについて、憲法25条「1項は国が個々の国民に対して具体的,現実的に義務を有することを規定したものではなく、同条2項によって国の責務であるとされている社会的立法及び社会的施設の創造拡充により個々の国民の具体的、現実的な生活権が設定充実されていくものであって、同条の趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は立法府の広い裁量にゆだねられていると解すべきところ、不法残留者を保護の対象に含めるかどうかが立法府の裁量の範囲に属することは明らかというべきである。不法残留者が緊急に治療を要する場合についても,この理が当てはまる」として、憲法25条に違反しないとしています(最判平成13年9月25日判時1786号47頁)。
よって、正しい記述です。
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正解:4

ア:誤
判例は、地方公共団体が、公権力の行使に当たる行為を行うことなどを職務とする地方公務員の職とこれに昇任するのに必要な職務経験を積むために経るべき職とを包含する一体的な管理職の任用制度を構築したうえで、日本国民である職員にかぎって管理職に昇任することができることとする措置をとることは、労働基準法3条、憲法14条1項に違反しない(最大判平17.1.26 定住外国人地方参政権事件)としています。

イ:誤
判例は、わが国に在留する外国人は、憲法上、外国へ一時旅行する自由を保障されているものではない(最判平4.11.16 森川キャサリーン事件)としています。外国への一時旅行を認めるということは、つまりは再入国も認めることになってしまうためです。

ウ:正
判例は、わが国に在留する外国人のうちでも永住者であって、その居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない(最判平7.2.28)としています。

エ:誤
判例は、憲法第3章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶものと解すべきであり、政治活動の自由についても、わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、その保障が及ぶものと解するのが、相当である(最大判昭53.10.4 マクリーン事件)としています。

オ:正
判例は、生活保護法が不法残留者を保護の対象とするものではないことは、その規定及び趣旨に照らし明らかというべきであり、憲法25条の趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は立法府の広い裁量にゆだねられていると解すべきところ、不法残留者を保護の対象に含めるかどうかが立法府の裁量の範囲に属することは明らかというべきである。不法残留者が緊急に治療を要する場合についても、この理が当てはまるのであって、立法府は、医師法の規定があること等を考慮して生活保護法上の保護の対象とするかどうかの判断をすることができるものというべきである(最判平13.9.25)としています。
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