司法書士の過去問
平成25年度
午後の部 問70
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問題
平成25年度 司法書士試験 午後の部 問70 (訂正依頼・報告はこちら)
一般社団法人(特例民法法人及び特例民法法人からの移行により設立するものを除く。)の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
ア 設立の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。
イ 存続期間についての定款の定めを廃止したときは、存続期間の廃止による変更の登記を申請しなければならない。
ウ 社員総会の決議により解散した一般社団法人を合併後存続する一般社団法人とする合併による変更の登記の申請は、することができる。
エ 理事会設置一般社団法人における新たな代表理事の就任による変更の登記の申請書には、代表理事の就任承諾書の印鑑につき市区町村長の作成した証明書を添付しなければならない。
オ 社員の資格の得喪に関する定款の定めは、登記事項である。
ア 設立の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。
イ 存続期間についての定款の定めを廃止したときは、存続期間の廃止による変更の登記を申請しなければならない。
ウ 社員総会の決議により解散した一般社団法人を合併後存続する一般社団法人とする合併による変更の登記の申請は、することができる。
エ 理事会設置一般社団法人における新たな代表理事の就任による変更の登記の申請書には、代表理事の就任承諾書の印鑑につき市区町村長の作成した証明書を添付しなければならない。
オ 社員の資格の得喪に関する定款の定めは、登記事項である。
- アウ
- アエ
- イエ
- イオ
- ウオ
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この過去問の解説 (3件)
01
誤っている選択肢はウとオなので、5が正解です。
各選択肢の解説は、以下のとおりです。
ア. 一般社団法人の設立登記の申請書には、定款を添付しなければならないので、本選択肢は正解です。
イ. 一般社団法人において、存続期間は定款記載事項ですが、この存続期間の定めを廃止した場合には、存続期間の廃止による定款の変更登記をしなくてはなりません。従って、本選択肢は正解です。
ウ. 一般社団法人が解散した場合には、当該解散した一般社団法人を、合併後、存続する社団法人とする
一般社団法人とすることはできません。従って、本選択肢は誤りです。
エ. 理事会設置一般社団法人において、代表理事の就任による変更登記申請書には、当該代表理事の就任承諾書について、市区町村長の作成に係る印鑑証明書を添付する必要があります。よって、本選択肢は正解です。
オ. 社員の資格の得喪に係る規定は定款の記載事項ではありますが、当該規定は、一般社団法人の登記における登記事項ではありません。従って、本選択肢は誤りです。
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02
ア 一般社団法人の設立登記の申請書には、定款を添付しなければなりません(法人法318条2項1号)。したがって、本記述は正しいです。
イ 一般社団法人の存続期間又は解散の事由について定款の定めがあるときは、その定めは登記事項となります(法人法301条2項4号)。したがって、存続期間が廃止された場合は、廃止による変更の登記を申請しなければなりません(法人法303条)。したがって、本記述は正しいです。
ウ 一般社団法人が解散した場合には、当該一般社団法人は、当該一般社団法人が合併後存続する一般社団法人となる合併をすることができませんので(法人法151条)、その旨の変更の登記もすることができません。したがって、本記述は誤りです。
エ 理事会設置一般社団法人における代表理事の就任による変更登記を申請する場合は、取締役会設置会社における代表取締役に関する規律と同様、再任の場合を除き、就任承諾書の押印に関する印鑑証明書を添付しなければなりません(法人等登記規則3条、商業登記規則61条4項、5項)。したがって、本記述は正しいです。
オ 社員の資格の得喪に関する定めは、一般社団法人の定款の必要的記載事項ではありますが(法人法11条1項5号)、登記事項ではありません。したがって、本記述は誤りです。
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03
正解は5。
ア:正
設立の登記の申請書には、定款を添付しなければならないとされています(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律[以下、「法人法」という]318条2項1号)。
よって、正しい記述です。
イ:正
一般社団法人の存続期間についての定款の定めがあるときは、その定めは登記事項とされています(法人法301条2項4号)。そして、「一般社団法人等において第301条第2項各号又は前条第2項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、2週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない」とされています(同法303条)。
よって、正しい記述です。
ウ:誤
「一般社団法人が解散した場合には、当該一般社団法人は、当該一般社団法人が合併後存続する一般社団法人となる合併をすることができない」と定められていますので(法人法151条)、問題のような合併はそもそもできず、変更の登記の申請をすることもできません。
よって、誤った記述です。
エ:正
理事会設置一般社団法人においては、理事会は、その決議をもって、理事の中から代表理事を選定しなければなりません(法人法90条2項3号、3項)。
理事会設置一般社団法人の代表理事の就任の登記については、取締役会設置会社の代表取締役の就任の登記の申請書への印鑑証明書の添付に関する規定が準用されます(一般社団法人等規則3条、商業登記規則61条4項・5項・6項)。
これにより、理事会設置一般社団法人における新たな代表理事の就任の登記の申請書には、代表理事が就任を承諾したことを証する書面の印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければなりません(平成20年9月1日2351号通達)。
よって、正しい記述です。
オ:誤
社員の資格の得喪に関する定款の定め(法人法11条1項5号)は、登記事項とはされていません(301条2項参照)。
よって、誤った記述です。
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