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司法書士の過去問 令和2年度 午後の部 問49

問題

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代位による登記に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、どれか。なお、ウの場合を除き、判決による登記については、考慮しないものとする。

ア  Aが所有権の登記名義人である甲土地について、平成22年4月2日受付第1234号においてBを登記名義人とする抵当権の設定の登記がされた後、Aが死亡した場合において、抵当権の実行による競売の申立てが受理され、亡Aの債権者Bが代位によりAの法定相続人であるC及びDを登記名義人とする相続による所有権の移転の登記を申請するときは、「代位原因を証する情報は、平成22年4月2日受付第1234号をもって本物件に抵当権設定登記済みであることにより添付省略する」旨を申請情報の内容とすることにより、代位原因を証する情報の提供を省略することができる。
イ  Aが所有権の登記名義人である甲土地について、Bが贈与契約により所有権を取得したものの、その登記が未了の間にAが死亡した場合において、Bが、亡Aの法定相続人であるC及びDに対して、被相続人A相続人C及びDを債務者とし、当該贈与契約に基づく所有権の移転の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分命令を得たときは、Bは、当該処分禁止の仮処分の登記の前提として、C及びDに代位して相続を登記原因とする所有権の移転の登記を申請しなければならない。
ウ  Aが所有権の登記名義人である甲土地について、AからB、BからCへの所有権の移転の登記がされた後、Aが、B及びCを相手方として所有権の確認並びにB及びCに対する所有権の移転の登記の抹消を求める訴えを提起し、これらの請求を認容する判決が確定したときは、Aは、Bに代位してBからCへの所有権の移転の登記の抹消を申請し、次いでAからBへの所有権の移転の登記の抹消を申請することができる。
エ  亡Aが所有権の登記名義人である甲土地について、亡Aの債権者Bが代位によりAの法定相続人であるC及びDを登記名義人とする相続による所有権の移転の登記を申請し、その登記がされた後に、C及びDの各持分につきEを債権者とする仮差押えの登記がされた場合において、Aが生前に甲土地をFに売却していたため、C及びDが錯誤を登記原因とする当該所有権の移転の登記の抹消を申請するときは、登記上の利害関係を有する第三者の承諾を証する情報として、Eの承諾を証する情報を提供すれば足りる。
オ  Aが所有権の登記名義人である甲土地について、Bに売却してその所有権をBが取得したにもかかわらず、Bがその所有権の移転の登記を申請しない場合において、Aが、Bに対して有する不法行為に基づく損害賠償債権を保全するために甲土地を目的物とする仮差押命令を得たときは、Aは、当該仮差押命令の決定書の正本を提供することにより、Bに代位して、単独で当該所有権の移転の登記の申請をすることができる。
   1 .
アウ
   2 .
アエ
   3 .
イエ
   4 .
イオ
   5 .
ウオ
( 令和2年度 司法書士試験 午後の部 問49 )
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この過去問の解説 (3件)

7

正解:5

<解説>

ア:誤りです。

抵当権の登記名義人がその抵当権の目的となっている不動産の所有権の登記名義人に代位して、その登記名義人の氏名等の変更登記を申請する場合、申請情報の添付情報として「代位原因証明情報は、何年何月何日第何号をもって本物件に抵当権設定済につき添付省略」と記載して代位原因証明情報の添付を省略することができます(昭35・9・30民甲2480号)。

これは、 所有権の登記名義人の変更等の登記を抵当権の登記名義人が代位申請する場合、その代位原因は登記上明らかであるからです。

しかし、抵当権を実行するために、相続による所有権移転登記を抵当権者が代位申請する場合には、代位原因証明情報の添付を省略することはできません。

このことから、本肢の場合にも、「代位原因を証する情報は、平成22年4月2日受付第1234号をもって本物件に抵当権設定登記済みであることにより添付省略する」旨を申請情報の内容として、代位原因を証する情報の提供を省略することはできません。

したがって、本肢は誤りです。

イ:誤りです。

本肢の場合、Aの生前の贈与契約により、甲土地の所有権はBに移転しているためAの相続財産ではありません。

このことから、Bは、当該処分禁止の仮処分の登記の前提として、C及びDに代位して相続を登記原因とする所有権の移転登記を申請することはできません。

したがって、本肢は誤りです。

ウ:正しいです。

Aは所有権抹消登記請求権を保全するために、Bに代位してBからCへの所有権移転登記の抹消を単独でも申請することができます(民法423条)。

次いで、AからBへの所有権移転登記抹消の申請も、確定判決により単独でもすることができます(不動産登記法63条)。

以上のように、登記申請は、現に効力を有する登記を起点として申請しなければならず、BからCへの所有権移転登記の抹消を申請した後、AからBへの所有権移転登記の抹消を申請しなければならないとしています(昭43・5・29民甲1830)。

したがって、本肢は正しいです。

エ:誤りです。

権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができます(不動産登記法68条)。

代位によってされた登記を抹消するときには、原則として代位債権者も利害関係を有する第三者に当たるため(昭39・4・14民甲1498)、その代位債権者の承諾を証する情報を提供する必要があります(不動産登記令別表26項)。

本肢の場合、C及びDを名義人とする所有権移転登記の抹消を申請するときは、登記上の利害関係を有する第三者の承諾を証する情報として、仮差押債権者であるEのほかに、代位債権者であるBの承諾を証する情報をも提供しなければなりません。

したがって、本肢は誤りです。

オ:正しいです。

所有権の移転登記は、登記義務者と登記権利者が共同して申請することが原則とされていますが(不動産登記法60条)、本肢の場合では、AがBに対して有する損害賠償請求権を保全するために、当該損害賠償請求権の債権者であるAはその債務者であるBに属する権利を行使することができます(民法423条、昭24・2・25民甲389号)。

すなわち当該所有権の移転登記をAはBに代位して単独で申請することができます。

したがって、本肢は正しいです。

以上により、正しいものは肢ウ・オであり、正解は5となります。

付箋メモを残すことが出来ます。
5

正解 5

ア 誤り
抵当権の登記名義人が、その抵当権の目的となっている不動産の所有権の登記名義人に代位してその不動産の表示の変更登記を申請する場合、代位原因が登記簿上から明らかであるため、代位原因証明情報の提供は不要とされています(昭和35年9月30日民甲2480号)。
ですが、抵当権設定登記がある不動産の所有権登記名義人について相続が開始した後、当該抵当権の登記名義人が、相続人に代位して相続登記を申請する場合、代位原因が登記簿上からは明らかでないため、代位原因証明情報として、競売申立受理証明書を提供する必要があります(昭和62年3月10日民三1024号)。

イ 誤り
先例(昭和62年6月30日)は、「不動産の所有権移転登記をする前に売主が死亡した場合において、買主が売主の相続人に当該不動産の所有権移転登記手続を求めるとともに、「債務者被相続人甲の相続人乙について一切の処分を禁ずる」旨の仮処分命令を得たときは、処分禁止の仮処分の登記をする前提として相続の登記は不要である。」としています。

ウ 正しい
登記の抹消の申請は、その時点で効力を有する登記を起点として行う必要があります。
本肢の場合、現に効力を有する登記は、Cにある所有権の登記であるため、まずは、BからCへの所有権の移転の登記の抹消を申請し、その後にAからBへの所有権の移転の登記の抹消を申請することになります。

エ 誤り
登記簿に代位者を表示するのは、登記の由来を明らかにするためであり、被代位者名義の登記の抹消を申請する場合、代位者は登記上の利害関係人に該当するとされています(昭和39年4月14日民甲1498号)。
したがって、本肢では、EのほかBの承諾を証する情報を提供する必要があります。

オ 正しい
不動産の売主が買主に対してその売買代金債権以外の債権を有する場合、売主は、その債権を被保全債権として、買主の有する登記申請権を代位行使することができます(昭和24年2月25日民甲389号)。

5

正解は5です。


ア…誤りです。抵当権の登記名義人が、その抵当不動産の登記名義人に代位して、登記名義人の氏名等の変更を行う場合のように、登記簿上代位原因が明らかであるときは、「代位原因を証する書面は、年月日受付第何号をもって本件に抵当権設定済につき添付省略する」と記載した上で、代位原因証書の添付を省略することができます(昭35・9・30民甲2480号通達)。相続が代位原因となる場合は、登記簿上明らかであるとはいえません。


イ…誤りです。不動産の所有権移転登記をする前に売主が死亡した場合において、買主が売主の相続人に当該不動産の所有権移転手続を求めるとともに、「債務者被相続人(本問のA)の相続人(本問のC、D)について一切の処分を禁ずる」旨の仮処分命令を得たときは、処分禁止の仮処分の登記をする前提として、相続の登記は不要です(昭62・6・30民三3412号回答)。


ウ…正しいです。登記の抹消を命ずる確定判決が出た場合は、登記義務者または登記権利者が単独で登記の抹消を申請できます(不動産登記法63条1項)。Aが所有者であるとき、AからB、BからCへと所有権の移転登記がされた後、AがB及びCを被告とする各移転登記の抹消を命ずる確定判決を得たときは、Aは、Bに代位してBからCへの所有権移転登記の抹消を申請し、次いで、AB間の所有権移転登記の抹消を申請します(先例、最判昭36・4・28)。


エ…誤りです。代位申請によってなされた相続の登記の抹消を申請する場合、代位債権者(本問のB)は、登記上の利害関係者に該当します(昭39・4・14民甲1498号)。被相続人に対して差押えの登記ができないためです。よって本問ではBとEの承諾証明情報が必要です。


オ…正しいです。登記義務者が登記権利者に対して、登記の目的である不動産の売買代金とは別の債権を有している場合、当該債権の保全のため、登記義務者は単独で所有権移転登記を申請することができます(H21過去問)。

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