測量士補の過去問
平成27年度(2015年)
問3
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問題
測量士補試験 平成27年度(2015年) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、地球の形状及び位置の基準について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。
- 地球上の位置を緯度、経度で表すための基準として、地球の形状と大きさに近似した回転楕円体が用いられる。
- 地心直交座標系の座標値から、当該座標の地点における緯度、経度及び楕円体高が計算できる。
- ジオイドは、重力の方向と直交しており、地球の形状と大きさに近似した回転楕円体に対して凹凸がある。
- ジオイド高は、楕円体高と標高を用いて計算することができる。
- ジオイド高は、平均海面を延長したジオイドから地表面までの高さである。
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この過去問の解説 (4件)
01
解説
1.正しい
日本経緯度原点の位置は、世界測地系に従って地球上どの位置にあるか決められています。
準拠楕円体 測地基準系1980(GRS80)楕円体
長半径 6,378,137m
扁平率 1/298.257222101
日本では準拠楕円体として、ITRF座標系GRS80楕円体を採用しています。
http://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/datum-main.html#p2
2.正しい
地心直交座標系を経緯度及び楕円体高に変換する事ができます。
変換方法等は国土地理院の測量計算サイトにあります。
https://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/surveycalc/transf.html
3.正しい
4.正しい
5.誤り
正確な標高を知るためには、地形の起伏を測定するだけではなく、重力の影響も考慮する必要があります。
日本の標高の基準は測量法で平均海面と決まっていて、この平均海面を仮想的に陸地へ延長した面を「ジオイド」と呼びます。
国土地理院では、様々な測量結果などから、地球を仮想的に表した楕円体表面からジオイドまでの高さ(ジオイド高)を決めています。衛星測位で決まる高さ(楕円体高)からジオイド高を引くことで、簡単に標高を求めることができます。
http://www.gsi.go.jp/buturisokuchi/grageo_geoid.html
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02
解説
1:正しい
緯度と経度で表すための基準として"回転楕円体"が使われ、標高を表すために"ジオイド"が使われます。
2:正しい
地心直交座標系の座標値からは、当該座標の地点における"緯度"、"経度"及び"楕円体高"の3つが計算できます。
3:正しい
ジオイドは、重力の方向と"直交"しており、回転楕円体に対して"凹凸"があるのが特徴です。
4:正しい
ジオイド高は、"楕円体高-標高"の計算で求めることができます。
5:間違い
ジオイド高とは、"回転楕円体からジオイドまで"の高さのことなので問題文は間違いです。
平均海面を延長した"ジオイドから地表面まで"の高さは、標高です。
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03
①地球の形を仮想的に表したものを地球楕円体といいます。
②日本の標高の基準は測量法で平均海面と定められていますが、この平均海面を仮想的に陸地へ延長した面をジオイドといいます。
③地球楕円体からジオイドをジオイド高、ジオイドから地表面までを標高、地球楕円体から地表面までを楕円体高といいます。
④地球の形は完全な球体ではなく、赤道部分が自転の影響で伸びており、楕円形となっています。
上記4点をイメージできるようにしておくといいかと思います。
1.2.3.4は全て正しく、5が間違いです。
よって問の答えは 5 となります。
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04
この問題はジオイド高、標高、回転楕円体、緯度経度との関係性を聞くものです。
1.正しい。地球上の緯度経度を表すための基準は、回転楕円体が用いられています。
2.正しい。地心直交座標系の座標値から当該座標における緯度経度及び楕円体高が計算できます。
3.正しい。重力は地球上の場所によって異なるため、ジオイド面は凹凸があるものとなります。
4.正しい。ジオイド高さ=回転体高-標高の関係式が成り立ちます。
5.間違い。ジオイドから地表面までの高さは「標高」です。回転楕円体からジオイドまでの高さがジオイド高です。
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