測量士補の過去問
平成27年度(2015年)
問9

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問題

測量士補試験 平成27年度(2015年) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

次のa~dの文は、水準測量における誤差について述べたものである。( ア )~( エ )に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。

a. レベルと標尺の間隔が等距離となるように整置して観測することで( ア )を消去することができる。
b. ( イ )は、地球表面が湾曲しているために生じる誤差である。
c. 標尺を2本1組とし、測点数を偶数にすることで、標尺の( ウ )を消去することができる。
d. 観測によって得られた高低差に含まれる誤差は、観測距離の平方根に( エ )する。
  • ア:視準線誤差       イ:球差  ウ:零点誤差  エ:比例
  • ア:視準線誤差       イ:気差  ウ:目盛誤差  エ:反比例
  • ア:視準線誤差       イ:球差  ウ:目盛誤差  エ:比例
  • ア:三脚の沈下による誤差  イ:球差  ウ:零点誤差  エ:反比例
  • ア:三脚の沈下による誤差  イ:気差  ウ:目盛誤差  エ:比例

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この過去問の解説 (4件)

01

解答 1

解説
水準測量の誤差に関する問題です。

a.ア:視準線誤差
レベルの視準線誤差(軸誤差)は、レベルの気泡管軸と視準線が平行でないために生じる誤差です。この誤差の消去法は、レベルと前後標尺間の距離を等しくすればよいとされています。

b.イ:球差
球差は地球が湾曲しているために生じる誤差で、気差は空気中の光の屈折により生じる誤差です。どちらもレベルと前後標尺間の距離を等しくする事により、消去することが出来ます。

c.ウ:零点誤差
零点誤差は、標尺の底面と零目盛が一致していないために生じる誤差で、測点数を偶数回(出発点に立てた標尺を到着点に立てる)とすれば良いのです。

d.エ:比例
水準測量の誤差の制限は、
m=±k√S
m:較差の許容範囲
k:1km当りの較差の許容値
S:水準路線長(Km、片道)
で表すことができます。
観測距離が大きくなれば、誤差も大きくなります。

したがって、正しい語句の組合せは「1」となります。

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02

・三脚の沈下による誤差は、地盤強固な場所に変更する、脚杭などを使用し沈下しないようにするなどがあります。

・気差は気温の変化など大気の状態が変化することにより起こる誤差です。

零点誤差とは、標尺底面の摩耗などにより、零目盛の位置が正しくない為に起きる誤差です。

零点誤差に関しては、測定回数を偶数回にする。目盛誤差は標尺改正数(変数)を使用するか、いい道具に買い替えてください

目盛誤差とは、標尺の目盛が正しくない為に起きる誤差です。

・水準測量の誤差制限は m=±k√S で表すことができ、Sが水準路線長(距離)となっています。高低差が含まれる誤差は観測距離が長くなればなるほど誤差も大きくなります。

よって問の答えは 1 となります。

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03

解答:1

解説
ア:視準線誤差、イ:球差、ウ:零点誤差、エ:比例

a:視準(線)軸誤差は望遠鏡の諮詢軸を気泡管軸が平行でないために生じる誤差で、レベルと前視・後視標尺との距離を等しくすれば消去することができます。

b:球差は地球が湾曲(楕円体)しているために生じる誤差で、気差は空気中を通る光が屈折することにより生じる誤差です。

c:標尺の零点誤差は、標尺の底面と零目盛りの位置(0の位置)が正しくないために生じる誤差で、レベルの設置回数を偶数回にすれば消去できます。

d:観測によって得られた高低差に含まれる観測の精度(標準偏差)は、観測距離(路線長)の平方根に比例します。

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04

水準測量の誤差に関する問題です。

選択肢1. ア:視準線誤差       イ:球差  ウ:零点誤差  エ:比例

a.「視準線誤差」です。レベルの視準線(軸)誤差とは、レベルの気泡管軸と視準線が平行でないために生じる誤差です。

b.「球差」です。地球が湾曲しているために生じる誤差で、気差は空気中の光の屈折により生じる誤差です。

c.「零点誤差」です。標尺の底面と零目盛が一致していないために生じる誤差です。

d.「比例」です。水準測量の較差の制限は、m=±k√S(m:較差の許容範囲、k:1km当りの較差の許容値、S:水準路線長(Km、片道))で表すことができます。

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