測量士補の過去問
平成27年度(2015年)
問10

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問題

測量士補試験 平成27年度(2015年) 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

次のa~eの文は、公共測量における水準測量について述べたものである。明らかに間違っているものは幾つあるか。次の中から選べ。

a. 標尺の最下部付近の視準を避けて観測すると、大気による屈折誤差を小さくできる。
b. 1級水準測量及び2級水準測量における視準線誤差の点検調整は、観測期間中概ね10日ごとに行う。
c. 自動レベル及び電子レベルについては、円形水準器及び視準線の点検調整のほかに、コンペンセータの点検を行う。
d. 標尺は、2本1組とし、往観測の出発点に立てる標尺と、復観測の出発点に立てる標尺は同じものにする。
e. 標尺付属の円形水準器は、標尺を鉛直に立てたときに、円形気泡が中心に来るように調整を行う。
  • 0(間違っているものは1つもない。)
  • 1つ
  • 2つ
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この過去問の解説 (4件)

01

解答 2

解説
水準測量における観測作業の注意点に関する問題です。

測量技術に関するQ&A
http://www.jsurvey.jp/gijyutsuq&a.htm

a.正しい。
大気の屈折誤差(レフラクション)に関する文章です。
1級水準測量では、標尺の下方20㎝以下を読定しないように定められています。

b.正しい。
1・2級水準測量では、観測期間中おおむね10日毎に行う必要があります。

c.正しい。
その他に円形気泡管の点検や自動レベル、電子レベルの点検があります。

d.間違い。
目盛誤差を消去するため、標尺は2本1組で往と復では入れ替えて観測します。
また、標尺の零目盛誤差を消去するため、測点数は偶数します。

e. 正しい。
円形気泡が中心に来るようにする。

したがって、間違っている選択肢はdの1つだけです。

参考になった数15

02

a.〇

大気による屈折誤差(レフラクション)は、地表面に近くなるほど温度が上がる為、誤差が大きい標尺の下方を避けて観測します。他には視準距離を短くすることでレフラクションを減らすことができます。

b.〇

点検調整は観測着手前に実施し、期間中はおおむね10日ごとに行います。じゃあ9日だと初回だけでいいかと言われると建前上はそうですが、精度を上げる為に点検の間隔を狭める場合はあります。

c.〇

自動レベル、電子レベルについては気泡管レベル点検(問題文にある円形水準器と視準線の点検)に加えてコンペンセータの点検を行います。

d.×

往観測と復観測の際に立てる標尺は入れ替えて使用することにより、目盛誤差が発生しないようにします。

e.〇

標尺の円形水準器は、標尺を鉛直に立てた時に円形気泡が中心に来るように調整します。

よって間違いは1つの為 2 が正解となります。

参考になった数6

03

解答:2

解説
a:正しい
 地表付近の大気は熱気により温められるので、空気の密度の違いにより屈折誤差が生じます。
そのため、標尺の最下部付近(下方20cm以下)の視準を避けることで屈折誤差を小さくできます。

b:正しい
 1級水準測量及び2級水準測量では、観測期間中おおむね10日毎に点検調整を行う必要があります。

c:正しい
 自動レベル、電子レベルを用いる場合は、円形水準器及び視準線の点検調整に加えてコンペンセータの点検を観測前に行う必要があります。

d:間違い
 標尺は2本1組として、往路と復路の観測においては、標尺を交換する必要があります。

e:正しい
 標尺に付属する円形水準器を使用する場合は、標尺を鉛直に立てた状態で気泡は中心となるように調整する必要があります。

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04

水準測量における観測作業の注意点に関する問題です。

選択肢2. 1つ

a.正しい。待機の屈折誤差は、標尺の最下部付近の視準にすると大きくなります。1級水準測量では、標尺の下方20㎝以下を読定しないように定められています。

b.正しい。視準線誤差の点検調整は、観測期間中概ね10日ごとに行います。

c.正しい。この他に、円形気泡管の点検やコンペンセータの点検などがあります。

d.間違い。目盛誤差の差の系統的誤差を消去するため、標尺は2本1組で往と復では入れ替えて観測し、標尺の零目盛誤差を消去するために測点数は偶数としなければなりません。

e.正しい。標尺付属の円形水準器は標尺を鉛直に立てたときに、円形気泡が中心に来るように調整を行います。

したがって、明らかに間違っているのはdの1つだけです。

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