測量士補の過去問
平成28年度(2016年)
問2
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問題
測量士補試験 平成28年度(2016年) 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
次のa~eの文は、公共測量に従事する技術者が留意しなければならないことについて述べたものである。明らかに間違っているものは幾つあるか。次の中から選べ。
a. 測量計画機関から貸与された測量成果などのデータをコピーしたUSBメモリを紛失したが、会社にバックアップがあり作業進捗に何ら影響がなかったため、測量計画機関には作業終了時に報告した。
b. 測量計画機関が発行した身分を示す証明書は大切なものであるから、現地での作業ではカラーコピーした身分を示す証明書を携帯した。
c. 空中写真測量における数値地形図データ作成の現地調査において、調査した事項の整理及び点検を現地調査期間中に行った。
d. 基準点測量を実施の際、所有者に伐採の許可を得てから観測の支障となる樹木を伐採した。
e. 水準測量作業中に標尺が通行中の自動車に接触しドアミラーを破損したが、その場で示談が成立したため特に測量計画機関には報告しなかった。
a. 測量計画機関から貸与された測量成果などのデータをコピーしたUSBメモリを紛失したが、会社にバックアップがあり作業進捗に何ら影響がなかったため、測量計画機関には作業終了時に報告した。
b. 測量計画機関が発行した身分を示す証明書は大切なものであるから、現地での作業ではカラーコピーした身分を示す証明書を携帯した。
c. 空中写真測量における数値地形図データ作成の現地調査において、調査した事項の整理及び点検を現地調査期間中に行った。
d. 基準点測量を実施の際、所有者に伐採の許可を得てから観測の支障となる樹木を伐採した。
e. 水準測量作業中に標尺が通行中の自動車に接触しドアミラーを破損したが、その場で示談が成立したため特に測量計画機関には報告しなかった。
- 0(間違っているものは1つもない。)
- 1つ
- 2つ
- 3つ
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この過去問の解説 (4件)
01
a:間違い
測量計画機関から付与されたデータが入っているUSBメモリを紛失した場合、紛失した時点で測量計画機関に報告し、その指示を受ける必要があります。
b:間違い
身分証明書のカラーコピーでは、改ざんの恐れが疑われるので、必ず原本を携帯する必要があります。
c:正しい
空中写真測量において、現地調査は数値図化及び数値偏執に必要な表現事項などを現地で調査確認する作業です。
現地調査期間中に、調査した事項の整理を行い、整理の際に点検を行います。
d:正しい
作業実施中に樹木の伐採が必要になった場合、その樹木の所有者または占有者の承認を得てから伐採を行う必要があります。
e:間違い
現地での作業の実施においては、法令を遵守し、社会的慣行を尊重しなければなりません。
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02
解説
公共測量に関する問題です。
a.間違い
関係法令等の遵守に関する問題です。
測量作業の実施に当たり、法令を遵守し、社会的慣行を尊重しなければなりません。
貸与されたものですから、紛失に気付いた時点で測量計画機関へ報告するべきです。
作業規程の準則
(関係法令等の遵守等)
第4条
計画機関及び作業機関並びに作業者は、作業の実施に当たり、財産権、労働、安全、交通、土地利用規制、環境保全、個人情報の保護等に関する法令を遵守し、かつ、これらに関する社会的慣行を尊重しなければならない。
b.間違い
証明書の様式は測量法施行規則により定められ、測量計画機関(発注者)の名称が記載されています。
複写されたものは信用性を疑う事になりますので、原本を携帯すべきです。
測量法施行規則
(土地の立入りの身分証明書の様式)
第1条の2
法第十五条第四項(法第三十九条において準用する場合を含む。)の規定による証明書の様式は、別表第一の二のとおりとする。
c.正しい
現地調査事項の接合に関する問題です。
作業規程の準則
(接合)
第209条
調査事項の接合は、現地調査期間中に行い、整理の際にそれぞれ点検を行うものとする。
d.正しい
障害物の除去に関する問題です。
測量法
(障害物の除去)
第16条
国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施するためにやむを得ない必要があるときは、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得て、障害となる植物又はかき、さく等を伐除することができる。
e.間違い
a.と同じく関係法令等の遵守に関する問題です。
計画機関への無報告と、その場で示談を行う事の2点が問題となります。
観測作業中における第三者との事故やトラブルは、速やかに計画機関等の関係機関に連絡し、指示を受ける必要があります。
したがって、間違っている選択肢は 3つ あります。
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03
公共測量についての問題です。
a.間違い。貸与されたものを紛失した時点で、測量計画機関に報告しなければなりません。
b.間違い。測量法施行規則1条2項に定められているように、原本を携帯すべきものです。
c.正しい。作業規程の準則第223条には「調査事項の接合は、現地調査期間中に行い、整理の際にそれぞれ点検を行うものとする。 」とあります。
d.正しい。測量法16条には「国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施するためにやむを得ない必要があるときは、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得て、障害となる植物又はかき、さく等を伐除することができる。」とあります。所有者に許可を得てから伐採してください。
e.間違い。作業中のトラブルは、示談が成立しているからといって、報告しない理由にはなりません。
よって間違っている数は、3つです。
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04
公共測量に関する問題ですが、常識的な問題もあります。
a.×
外部からの貸与品の場合、紛失した時点で貸与先(今回であれば測量計画機関)へ報告し指示を仰ぐようにすることが大切です。間違いです。
b.×
身分証明書に関しては原本を携帯し、提示を求められた際に出せるようにしておきます。コピーであれば改ざんの疑いが発生する為、間違いです。
c.〇
作業規程の準則第209条において
調査事項の接合は、現地調査期間中に行い、整理の際にそれぞれ点検を行うものとする。とあります。正しいです。
d.〇
測量法第16条において
国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施するためにやむを得ない必要があるときは、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得て、障害となる植物又はかき、さく等を伐除することができる。とあります。承諾を得ないまま伐採等を行うとトラブルの元となります。正しいです。
e.×
作業中において発生したトラブルや事故に関しては、原則、発注者や関係機関に報告を行うことが大切です。示談が成立したからと言って報告する義務がなくなることはありません。間違いです。
よって間違いはa.b.eとなり
問の答えは 4 となります。
知識が必要なものはcくらいで、あとは常識的に解ける問題です。諦めないで問題文を良く読むようにしましょう。
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