測量士補の過去問
平成28年度(2016年)
問4

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問題

測量士補試験 平成28年度(2016年) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、トータルステーション(以下「TS」という。)を用いた水平角観測において生じる誤差について述べたものである。望遠鏡の正(右)・反(左)の観測値を平均しても消去できない誤差はどれか。次の中から選べ。
  • TSの水平軸と望遠鏡の視準線が、直交していないために生じる視準軸誤差。
  • TSの水平軸と鉛直線が、直交していないために生じる水平軸誤差。
  • TSの鉛直軸が、鉛直線から傾いているために生じる鉛直軸誤差。
  • TSの水平目盛盤の中心が、鉛直軸の中心と一致していないために生じる偏心誤差。
  • 望遠鏡の視準線が、TSの鉛直軸の中心から外れているために生じる外心誤差。

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この過去問の解説 (4件)

01

解答:3

解説
1:消去できる
視準軸と水平軸が直交していないために生じる視準軸誤差は、望遠鏡の正反観測値を平均することで消去できます。

2:消去できる
水平軸と鉛直軸が直交していないために生じる水平軸誤差は、望遠鏡の正反観測値を平均することで消去できます。

3:消去できない
鉛直軸が鉛直線の方向に一致していないために生じる鉛直軸誤差は、鉛直軸の傾きを測定し、計算によって補正することはできますが、観測方法による消去方法はありません。

4:消去できる
水平目盛盤の中心が鉛直軸の中心と一致していないために生じる目盛盤の偏心誤差は、望遠鏡の正反観測値を平均することで消去できます。

5:消去できる
望遠鏡の視準軸がTSの鉛直軸の中心から外れているために生じる外心誤差は、望遠鏡の正反観測値を平均することで消去できます。

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02

解答 3

解説
TSの機械誤差に関する問題です。

1.消去できる
視準軸誤差に関する問題です。
望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できます。

2.消去できる
水平軸誤差に関する問題です。
望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できます。

3.消去できない
鉛直軸誤差に関する問題です。
補正値を算出することにより軽減することはできますが、消去法は存在しません。

4.消去できる
偏心誤差に関する問題です。
望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できます。

5.消去できる
外心誤差に関する問題です。
望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できます。


したがって、間違っている選択肢は 3 となります。

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03

機械誤差の種類

視準軸誤差

視準軸と水平軸が直交していない

消去・・・〇

水平軸誤差

水平軸と鉛直軸が直交していない

消去・・・〇

鉛直軸誤差

鉛直軸が鉛直線に一致しない

消去・・・×

偏心誤差

目盛り中心が鉛直線に一致しない

消去・・・〇

外心誤差

視準線が鉛直軸中心と一致しない

消去・・・〇

上記から消去できないものは鉛直軸誤差となっています。

よって問の答えは 3 となります。

参考になった数3

04

TSの誤差に関する問題です。

選択肢1. TSの水平軸と望遠鏡の視準線が、直交していないために生じる視準軸誤差。

視準軸誤差は視準距離を等しくすることで、両視準の誤差が等しくなるため、誤差を除去できます。

選択肢2. TSの水平軸と鉛直線が、直交していないために生じる水平軸誤差。

水平軸誤差は対回観測の結果を平均することにより、誤差を除去できます。

選択肢3. TSの鉛直軸が、鉛直線から傾いているために生じる鉛直軸誤差。

鉛直軸誤差は対回しても器械の鉛直軸で回転するため、誤差を除去できません。

選択肢4. TSの水平目盛盤の中心が、鉛直軸の中心と一致していないために生じる偏心誤差。

偏心誤差は、回観測により誤差が点対称となるため、正・反の平均をとることで、誤差を除去できます。

選択肢5. 望遠鏡の視準線が、TSの鉛直軸の中心から外れているために生じる外心誤差。

外心誤差は、回観測により誤差が点対称となるため、正・反の平均をとることで、誤差を除去できます。

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