問題
ただし、観測に使用した標尺の標尺改正数は20℃において+12μm/m、膨張係数は+1.2×10-6/℃とする。
なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
計算問題です。
標尺補正量を求めます。
標尺補正量={12μm/m+(25-20)×1.2×10-6}×55.5000
={12×10-6+5×1.2×10-6}×55.5000
={12×10-6+6×10-6}×55.5000
=18×10-6×55.5000
=0.00099m
観測高低差を求めます。
55.5000+0.00099=55.50099m
よって +55.5010m となります。
標尺補正計算の問題です。この問題は、とにかく公式を覚えてしまうことです。ただ、公式は、丸暗記だと大変なので、感覚的に覚えていて、試験問題の問題文を見たら思い出せる程度に覚えていれば十分です。
標尺補正計算における公式は、
標尺補正量=(基準温度における標尺改正数+(観測時の測定温度-基準温度)×膨張係数)×高低差
となります。この公式に設問で与えられている数値を当てはめ、答えを導きます。
基準温度における標尺改正数は+12μm/m、観測時の測定温度は25℃、基準温度は20℃、膨張係数は+1.2×10-6/℃、高低差+55.5000mですので、
(12μm/m+(25℃-20℃)×+1.2×10-6/℃)×+55.5m=約+0.001mなります。
(12μm/m(マイクロメートル)は12×10-6で12÷1,000,000mのことです。)
標尺補正量を観測高低差に加算すると、55.5010となり、これが標尺補正を行った後の水準点A, B間の観測高低差となります。
この問題では、μmという単位が出てきました。また、10-6という単位も出てきました。電卓があれば、この計算は電卓が一瞬で計実行てくれるのですが、手計算だと、やたら0が多くて、骨が折れます。あと、問題によっては、補正量がマイナスになるケースもあるので、補正量がプラスになるかマイナスになるかも、気を付けなくてはなりません。