測量士補の過去問
平成30年度(2018年)
問19
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問題
測量士補試験 平成30年度(2018年) 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、数値空中写真を正射変換し位置情報を付与した正射投影データ(以下「オルソ画像」という。)の特徴について述べたものである。正しいものはどれか。次の中から選べ。
- オルソ画像は、正射投影されているため実体視に用いることができない。
- オルソ画像は、画像上で距離を計測することができない。
- フィルム航空カメラで撮影された写真からは、オルソ画像を作成することができない。
- オルソ画像は、画像上で土地の傾斜を計測することができる。
- オルソ画像は、起伏が大きい場所より平坦な場所の方が地形の影響によるひずみが生じやすい。
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この過去問の解説 (3件)
01
正射投影データに関する問題です。
○
実体視をするためには中心投影が必要ですので問題文は正しいです。
×
縮尺がわかれば距離を計測することができます。
×
数値化しデジタルステレオ図化機でオルソ画像を作成することができます。
×
オルソ画像は、画像上で土地の傾斜を計測することができません。
×
オルソ画像は、起伏が大きい場所の方が地形の影響によるひずみが生じやすいです。
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02
解説
1:正しい
オルソ画像は、対象物の位置関係を平面上に正射投影したものなので、オーバーラップしていても実体視できません。
2:間違い
オルソ画像は正射投影されたものなので、図上で距離を測ることができます。
3:間違い
オルソ画像は空中写真を正射投影したものなので、フィルム航空カメラで撮影された画像でも、スキャナでデジタル化することでオルソ画像を作成することができます。
4:間違い
オルソ画像に地形図のような等高線の表示はありません。そのことから、画像上で土地の傾斜の計測はできません。
5:間違い
オルソ画像は、空中写真の土地の起伏によるひずみやずれを修正したものであるので、平坦な場所よりも起伏が大きい場所の方が、地形の影響によるひずみが生じやすいです。
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03
オルソ画像の特徴に関する問題です。オルソ画像とは、簡単に言うと、航空写真におこるひずみを修正した画像のことです。 電子国土基本図とも呼ばれる、正確に地上の様子を撮影するための航空写真の一種に分類されます。
実体視するためには、中心投影である必要があります。オルソ画像は、正射投影されているため、実体視はできませんので、本肢は正解です。
正射投影されているオルソ画像は、地形図と同じで、縮尺は均一ですので、縮尺がわかれば、距離を求めることができます。従って、本肢は誤りです。
フィルム航空カメラで撮影された写真を、スキャナで数値化し、デジタルステレオ図化機を用いて正射変換すればオルソ画像を作成できます。従って、本肢は誤りです。
オルソ画像は、地形図のように等高線が表示されていないので、画像上では傾斜を測定できません。従って、本肢は誤りです。
オルソ画像は、対物の比高によるズレ(中心投影によるズレ)を正射変換で修正するため、起伏が大きい場所のほうがひずみが生じやすいので、本肢は誤りです。
オルソ(ortho)はギリシャ語で「正しい,ひずみの無い」という意味です。この問題を機会に、オルソ画像の特徴をよくつかんでおきましょう。
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