航空レーザー測量に関する問題です。ちなみに、航空レーザ測量とは、航空機に搭載したレーザスキャナから地上にレーザ光を照射し、地上から反射するレーザ光との時間差より得られる地上までの距離と、GNSS測量機、IMU(慣性計測装置)から得られる航空機の位置情報より、地上の標高や地形の形状を調べる測量方法です。
選択肢1. 航空機からレーザパルスを照射し、地表面や地物で反射して戻ってきたレーザパルスを解析し、地形などを計測する測量方法である。
航空レーザー測量は、レーザー測距装置により、地上を左右にスキャンしながら、地表からの反射時間により、航空機と地上との距離を測定して、地上の三次元座標を求める測量方法です。なお、レーザーパルスとは、レーザー測距装置から放たれる電波であり、短い時間で点滅を繰り返します。従って、正しいです。
選択肢2. 空中写真撮影と同様に、データ取得時に雲の影響を受ける。
空レーザー測量は、航空機からレーザーを照射して計測を行うため、天候に左右されます。当然、雲の影響もうけます。従って、正しいです。
選択肢3. 対地高度以外の計測諸元が同じ場合、対地高度が高くなると、取得点間距離が短くなる。
レーザーは放射状に放たれるため、航空機の対地高度が高くなると、取得点間距離は長くなるので、本肢は誤りです。
選択肢4. フィルタリング及び点検のための航空レーザ用数値写真を同時期に撮影する。
航空レーザー用数値写真は、レーザー計測と同時に撮影された空中から地上を撮影した画像データで、レーザー計測結果の点検に用いられます。従って、正しいです。
選択肢5. 計測したデータには、地表面だけでなく、構造物や植生で反射したデータも含まれる。
航空レーザー測量で取得されたデータには、建物や植生など、レーザーを反射させるものの高さも含まれています。地表面以外のデータを取り除く作業(フィルタリング)を行うと、地表面のグランドデータ(三次元座標データ)になります。従って、正しいです。
まとめ
航空レーザー測量に関する問題では、それほど深い理解を求める問題は出題されないのですが、基本的な知識は習得しておく必要があります。