測量士補の過去問
令和元年度(2019年)
問2

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問題

測量士補試験 令和元年度(2019年) 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

次のa~eの文は、公共測量における測量作業機関の対応について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。

a 気象庁から高温注意情報が発表されていたので、現地作業ではこまめな水分補給を心がけながら作業を続けた。
b 現地作業の前に、その作業に伴う危険に関する情報を担当者で話し合って共有する危険予知活動(KY活動)を行い、安全に対する意識を高めた。
c 測量計画機関から貸与された測量成果を、他の測量計画機関から受注した作業においても有効活用するため、社内で適切に保存した。
d 基準点測量を実施の際、観測の支障となる樹木があったが、現地作業を早く終えるため、所有者の承諾を得ずに伐採した。現地作業終了後、速やかに所有者に連絡した。
e E市が発注する基準点測量において、E市の公園内に新点を設置することになった。利用者が安全に公園を利用できるように、新点を地下に設置した。
  • a、b
  • a、c
  • b、e
  • c、d
  • d、e

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この過去問の解説 (3件)

01

解答:4

解説
a:正しい
現地での測量作業において、安全の確保は抜け目なく行う必要があります。

b:正しい
現地での作業において、法令を遵守しなければなりません。
そのため、現地作業の前に、危険予知活動(KY活動)を行って安全への意識を高めることは非常に有益です。

c:間違い
測量計画機関から貸与された測量成果は、厳重に管理し、使用後は返却しなければなりません。

d:間違い
所有者または占有者への承諾は、事前に得る必要があります。

e:正しい
新点の設置は、通行の妨害または危険の内容に配慮して行う必要があります。

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02

測量作業機関に関する問題です。

選択肢4. c、d

c:×

貸与された測量成果は目的以外で使用してはなりません。

作業終了後には返却する必要があります。

d:×

樹木の伐採は事前承諾が必要です。

【現地作業終了後、速やかに所有者に連絡】ではありません。

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03

公共測量における測量作業機関の対応に関する問題です。測量作業は、ほとんどが屋外で行うことが多いですが、その際に注意すべき事項についての知識を確認します。

選択肢4. c、d

(a)現地作業は、屋外で行いますので、気象庁から高温注意報がでたら、熱中症対策として、こまめに水分補給を行いながら作業をすべきなので、正しいです。

(b)危険予知活動により安全意識を高めることは、現地作業での事故防止に役立ちますので、積極的に推進すべきなので、正しいです。

(c)貸与された測量成果は、その目的以外に使用してはならないため、作業終了後はすべて貸与元に返却すべきです。作業終了後も社内で保管することは適切ではないので、誤りです。

(d)樹木の伐採には、所有者の事前の承諾が必要です。設問ような事後承諾はトラブルの原因になる場合がありますので、誤りです。

(e)公園内に測量標のような突起物があると危険ですので、新点を地下に設置することは適切な対応といえるので、正しいです。

まとめ

この分野の問題では、測量の障害になる樹木等を所有者の承諾なく伐採し、事後承諾を求める、または、そのままにしておくという、誤りの選択肢を多く見かけます。実務でもそういったことでトラブルになるケースが多いからかもしれませんが、いずれにしても、他人が所有する樹木を伐採するには、所有者の事前の承認が必要です。

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