問題
公共測量によって、土地ABCDの面積の90%となる長方形AEFDに整えたい。このとき境界点FのX座標値は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
<関数表>
解答:3
地点A~Dの座標値を計算しやすい数値に直します。
X+20.630、Y+17.800を計算し、整数にします。
地点A:X=-20.630+20.630=0.000、Y=-17.800+17.800=0.000
地点B:X=+79.370+20.630=+100.000、Y=-17.800+17.800=0.000
地点C:X=+39.370+20.630=+60.000、Y=+86.200+17.800=+104.000
地点D:X=-20.630+20.630=0.000、Y=+78.200+17.800=+96.000
Xの数値に次地点のYと前地点のYの差を掛け合わせ、
その合計の半分が土地ABCDの面積となります。
①:0×{0-(+96)}=0
②:100×{+104-(0)}=10400
③:60×{+96-(0)}=5760
④:0×{0-(+104)}=0
(①+②+③+④)/2=8080㎡
土地AEFDは土地ABCDの面積の90%であるため、8080×0.9=7272㎡となります。
辺EFの距離=辺ADの距離であるため、辺EFの距離は96mとなります。
よって、辺FDの距離を求めると、
辺FDの距離=7272/96=75.75m
地点FのX座標は、地点DのX座標+75.75mであるため、
地点FのX座標=-20.630+75.750=+55.120mとなります。
この問題は、ある土地を、長方形などの図形に整地する場合の座標値などを求めるものです。
計算する際のポイントとしては、
・計算しやすい形に置き換えます
・最後に、座標系の値を戻すことを忘れない
などです。
①計算しやすいように、座標すべてを置き換えます。
ここでは、地点Aを原点(X=0,Y=0)とするために、
それぞれの地点に+20.630、Y+17.800で計算します。
地点A:X=0、Y=0
地点B:X=+79.370+20.630=100、Y=-17.800+17.800=0
地点C:X=+39.370+20.630=60、Y=+86.200+17.800=104
地点D:X=-20.630+20.630=0、Y=+78.200+17.800=96
②四角形ABCDを三角形ABCと三角形ACDに分けて、面積を計算します。
三角形ABC:S=100×104÷2=5200
三角形ABD:S=96×60÷2=2880
四角形ABCD:S=5200+2880=8080
③ 90%の面積となるように、EのX座標を求めます。
8080×0.9=7272
X=7272÷96=75.75
④①の置き換え分を戻す。
75.75-20.630=55.12
EとFのX座標は同じため、+55.120mが正解となります。
誤りの結果です。
これは、置き換えたままの座標系によるものです。
計算しやすいように座標を置き換えた場合には、忘れずに戻すようにしましょう。
計算問題です。
直線ADを延長し、点Cを垂直に引いた線の交点を点 Gとします。
点BからY方向に並行に延長した線と点Cを垂直に引いた線の交点を点Hとします。
□ABCD=□ABHG-△BHC-△CDH として面積を求めます
□ABHG=100(AB)×104(AG)
=10400
△BHC=40(HC)×104(BH)÷2
=2080
△CDH=60(CG)×8(DG)÷2
=240
□ABCD=10400-2080-240
=8080
長方形AEFDは土地ABCDの面積の90% を求めるため
長方形AEFD=□ABCD×0.9
=8080×0.9
=7272㎡
長方形AEFDの辺の距離を求めます
7272(長方形AEFD)=(AE)×96(AD)
(AE)= 7272(長方形AEFD)÷96(AD)
(AE)=75.75
境界点FのX座標値を求めます
-20.630+75.750=55.120
よって +55.120m となります。