測量士補の過去問
令和5年度(2023年)
問12
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問題
測量士補試験 令和5年度(2023年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
図12は、水準測量における観測の状況を示したものである。標尺の長さは3mであり、図12のように標尺がレベル側に傾いた状態で測定した結果、読定値が1.500mであった。標尺の上端が鉛直に立てた場合と比較してレベル側に水平方向で0.210mずれていたとすると、標尺の傾きによる誤差は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
なお、関数の値が必要な場合は、<関数表>を使用すること。
なお、関数の値が必要な場合は、<関数表>を使用すること。
- 4mm
- 10mm
- 14mm
- 20mm
- 24mm
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、観測誤差を計算する問題です。
図に落とし込むと、イメージしやすいです。
①標尺の傾いている角度を求めます。
元の標尺と傾いている標尺で作られる三角形ををイメージすると、
斜辺(3m)と短い辺(0.21m)からの比は、0.21÷3=0.07
関数表に割り当てると、sin(4°)と同等の値なので、傾きの角度は、4°とわかります。
②読定した点を通る三角形を作り、正しい読定点を求める。
傾いたレベルの読定点(1.5m)から、元の標尺に直交する線で作られる三角形を考えます。
そうすると、元の標尺の場合の長さをxとして、
cos(4°) = x ÷ 1.5 = 1.49634
③誤差を求める。
1.5 - 1.49634 =0.00366(m)
よって、4mmが誤差となります。
この問題は、計算ミスをしないことはもちろんですが、
三角形をいかにイメージできるかが問題です。
三角関数の計算で求めやすい三角形をイメージするようにしましょう。
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02
観測誤差とその消去法に関する問題です。三角関数を2回使って解きます。測量士補試験は、時間に比較的余裕があるので、解法を瞬間的に思い出せるようになっておかなくても、問題文に与えられている図からイメージできるようになっておけば、それで大丈夫です。
まず、傾いた標尺と、上端を鉛直に立てた標尺で形成される角度を求めます。
傾いた標尺の長さ(3m)を斜辺、標尺の上端部分で2つの標尺の水平方向のズレを対辺(0.21m)とすると、0.21/3.00=0.070 となります。
sin(X)=0.070 となるXを関数表で探すと、sin(4°)=0.06976ですので、傾いた標尺と、上端を鉛直に立てた標尺で形成される角度は約4°になります。
次に、標尺の上端を鉛直に立てた場合の正しい読定値をYとすると、斜辺が1.5m、隣辺がY、角度が4°ですから、
cos4°=Y/1.5=0.99756(関数表より)
これをYについて解くと、
Y=0.99756×1.5=1.49634mとなり、これが、正しい標尺の読定値となります。
傾いた標尺の読定値(1.5m)と、正しい標尺の読定値(1.49634m)の差(0.00366m)が、誤差の値となります。
上記を㎜の単位に直すと、約4㎜になり、これが答えになります。
測量士補の問題で、問題文で与えられている図に三角形が出てきたら、ほぼ間違いなく、三角関数を使う問題です。三角関数は、測量において非常に重要な役割を担いますので、しっかり習得しておきたいものです。
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03
計算問題です。
標尺の長さ=3m、読定値=1.500m、水平方向のズレ=0.210m
すると、標尺1.500mの傾きに対する水平量xは
0.210m/3m=x/1.500m
で表せる。
計算すると
x=0.105
距離の傾斜補正を用いると
x^2/(2×読定値)=0.105m^2/(2×1.500m)=0.003675m≒3.675mm
したがって値として一番近いものは4mmです。
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