測量士補の過去問
令和5年度(2023年)
問16
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問題
測量士補試験 令和5年度(2023年) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
次のa〜cの文は、公共測量における、地上レーザスキャナを用いた数値地形図データの作成について述べたものである。(ア)〜(ウ)に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
a 地上レーザスキャナから計測対象物に対しレーザ光を照射し、対象物までの距離と方向を計測することにより、対象物の位置や形状を( ア )で計測する。
b レーザ光を用いた距離計測方法には、照射と受光の際の光のする( イ )から距離を算出( イ )方式と、照射から受光までの時間を距離に換算するTOF(タイム・オブ・フライト)方式がある。
c 地上レーザスキャナを用いた計測方法は、平面直角座標系による方法と局地座標系による方法があり、局地座標系で計測して得られたデータは、相似変換による方法又は( ウ )交会による方法を用いて、平面直角座標系に変換する。
a 地上レーザスキャナから計測対象物に対しレーザ光を照射し、対象物までの距離と方向を計測することにより、対象物の位置や形状を( ア )で計測する。
b レーザ光を用いた距離計測方法には、照射と受光の際の光のする( イ )から距離を算出( イ )方式と、照射から受光までの時間を距離に換算するTOF(タイム・オブ・フライト)方式がある。
c 地上レーザスキャナを用いた計測方法は、平面直角座標系による方法と局地座標系による方法があり、局地座標系で計測して得られたデータは、相似変換による方法又は( ウ )交会による方法を用いて、平面直角座標系に変換する。
- ア:三次元 イ:反射強度差 ウ:前方
- ア:二次元 イ:位相差 ウ:前方
- ア:三次元 イ:位相差 ウ:後方
- ア:三次元 イ:位相差 ウ:前方
- ア:二次元 イ:反射強度差 ウ:後方
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、地上レーザスキャナを用いた数値地形図データの作成について、空欄に入る正しい語句の組み合わせを選ぶものです。
a:地上レーザースキャナを用いることで、高さ、幅、奥行きなど、
三次元の要素で測量することができます。
b:照射する光と受光の位相差を用いて、距離を測定することができます。
これとTOF方式については、作業規程の準則の第143条に記載されています。
c:作業規程の準則第144条には、「局地座標系で観測する場合は、相似変換による方法又は後方交会による方法を用いるものとする。」と定められています。
以上より、
ア(三次元)、イ(位相差)、ウ(後方)
という語句が入ることがわかります。
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02
地上レーザスキャナを用いた数値地形図データの作成に関する問題です。
ア.三次元
地上型レーザースキャナーとは、地上レーザー測量で使用する3次元測量器です。
イ.位相差
作業規程の準則第143条には
「地上レーザスキャナの距離観測方法は、TOF(タイム・オブ・フライト)方式又は位相差方式とすること。」
とあります。
ウ.後方
作業規程の準則第144条には
「一 平面直角座標系で観測する場合は、器械点と後視点による方法を用いるものとする。
二 局地座標系で観測する場合は、相似変換による方法又は後方交会による方法を用いるものとする。」
とあります。
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03
測量士補試験で「公共測量における」で始まる問題は、ほぼ100%国土交通省告示「作業規程の準則」の条文からの出題です。測量士補試験合格のためだけであれば、受験参考書の学習だけで十分ですが、それよりさらに詳しく勉強されたいという方は、「作業規程の準則」にあたってみるのもよいでしょう。
(ア)国土交通省告示「作業規程の準則」第365条「 「地上レーザ測量」とは、地上レーザスキャナを用いて地形、地物等を計測し、取得したデ ータからオリジナルデータ等の三次元点群データ及び数値地形図データを作成する作業をいう。」と規定しています。よって、(ア)には「三次元」が入ります。
(イ)国土交通省告示「作業規程の準則」第377条は「 地上レーザスキャナは、次の性能を有するものとする。 」と規定し、条文上の「次に」を規定する同条第1号では「 地上レーザスキャナの距離計測方法は、タイム・オブ・フライト方式又は位相差方式とすること。」と規定しています。よって、(イ)には「位相差」が入ります。ちなみに、「位相差」とは、レーザーは
光ですので、波がありますが、その波のズレのことです。
(ウ)国土交通省告示「作業規程の準則」第377条第5項第2号は「(地上レーザー測量の計測方法は)「 平面直角座標系以外の座標系で計測する場合は、相似変換法又は後方交会法を用いるものとする」と規定しています。この規定から、平面直角座標系以外の任意座標系で計測して得られたデータは、相似変換法又は後方交会法を用いて平面直角座標系に変換することが分かります。よって、(ウ)には「後方交会法」が入ります。
この問題の(ア)は、問題文中に「対象物の計上を計測する」とあります。形状を計測するので、三次元で計測していることは明確です。これは、特に測量の知識がなくても、常識で判断できます。
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