測量士補の過去問
令和5年度(2023年)
問21

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問題

測量士補試験 令和5年度(2023年) 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

図21は、国土地理院がインターネットで公開しているウェブ地図「地理院地図」の一部(縮尺を変更、一部を改変)である。この図にある自然災害伝承碑の経緯度で最も近いものを次の中から選べ。
ただし、表21に示す数値は、図の中にある裁判所及び税務署の経緯度を表す。
なお、関数の値が必要な場合は、<関数表>を使用すること。
問題文の画像
  • 北緯32°46′54″  東経130°22′34″
  • 北緯32°46′57″  東経130°22′15″
  • 北緯32°46′59″  東経130°22′12″
  • 北緯32°47′21″  東経130°22′35″
  • 北緯32°47′23″  東経130°22′00″

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この過去問の解説 (3件)

01

地図上のある地点の経緯度を、既知の複数地点との経緯度差及び地図上の長さから、

求める問題です。

回答のポイントとしては、

 ・既知の地図記号を把握しているか

 ・地図上の長さと経緯度の関係を正確に求められるか

 ・求める地点と既知の地点の位置関係が把握できているか

などです。  

選択肢1. 北緯32°46′54″  東経130°22′34″

誤りです。

自然災害伝承碑は、税務署より、北にあるので、誤りであるとわかります。

選択肢3. 北緯32°46′59″  東経130°22′12″

計算方法は以下のとおりです。

①既知の経緯度差及び地図上の長さを求めます。

 裁判所と税務署について

 緯度差⇒20"、経度差⇒17"

 地図上の長さ:緯度方向⇒60mm、経度方向⇒43mm

②経緯度それぞれについて、単位長さあたりの差を求めます。

 緯度方向⇒20" ÷ 60mm = 0.333"/mm

 経度方向⇒17" ÷ 43mm = 0.395"/mm

③既知の地点と求める地点の地図上の長さを測り、経緯度差を求めます。

 税務署と自然災害伝承碑の地図上の長さ:緯度方向⇒10㎜、経度方向⇒24㎜

 経度差⇒10mm × 0.333"/㎜ = 3.3333" ≒ 3"

 緯度差⇒24mm × 0.395"/㎜ = 9.48" ≒ 9"

④地図上の位置関係を見ながら、求める地点の経緯度を求めます。

 自然災害伝承碑は、税務署の東西方向に位置しているので、

 北緯32°46'56" + 3" = 32°46'59"

 東経130°22'23" - 9" = 130°22'12"

 

選択肢4. 北緯32°47′21″  東経130°22′35″

誤りです。

自然災害伝承碑は、裁判所より南にあるので、誤りであるとわかります。

選択肢5. 北緯32°47′23″  東経130°22′00″

誤りです。

自然災害伝承碑は、裁判所より南にあるので、誤りであるとわかります。

まとめ

各選択肢の回答では、位置関係の観点からの判断基準を記載しましたが、

まずはきちんと計算を行い、そのうえでの確認用の参考としてください。

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02

地物の緯度・経度に関する問題です。補助線を使わなくても解くことができますが、地図上に補助線を引いてから計算することで、ミスを少なくできます。

選択肢3. 北緯32°46′59″  東経130°22′12″

最初に、裁判所と税務署と自然災害伝承碑の地図記号を見つけます。

それらの記号が確認できたら、次に、裁判所と税務署から経度・緯度の方向に補助線を引きます。すると、裁判所と税務署を対角とする長方形が出来あがりますが、その長方形の縦の長さと横の長さを定規で計測します。その結果は、縦が4.8㎝、横が3.3㎝となります。

次に、自然災害伝承碑を中心として、緯度・経度の方向に補助線を引きます。すると、裁判所の緯度の方向に引いた補助線と、税務署の経度の方向に引いた補助線との交点(X点とします。)と、自然災害伝承碑の地図記号を対角とする長方形が出来あがりますが、その縦の長さは1.0㎝、横の長さ1.0cmです。

表21を使って、裁判所と税務署の経度と緯度の差を計算します。差は絶対値で表示されますから、順番にかかわらず、大きい方から小さい方を引きます。

緯度については、32°47′16″-32°46′56″=32°46′76″-32°46′56″=20″

経度については、130°22′23″-130°22′06″=17″

さて、点Xから裁判所までの距離と点Xから自然災害伝承碑までの距離と、それに対応する緯度はには次のような関係があります。

点Xから裁判所までの距離:点Xから自然災害伝承碑の距離=点Xから裁判所までの緯度:点Xから自然災害伝承碑までの緯度

これに、上で計算した数値を代入し、最後は、点Xから自然災害伝承碑までの緯度について解きます。

4.8㎝:1.0㎝=20″:点Xから自然災害伝承碑までの緯度

点Xから自然災害伝承碑までの緯度=20″×1.0㎝÷4.8㎝=約4.16″

今度は、点Xから税務署までの距離と点Xから自然災害伝承碑までの距離と、それに対応する経度はには次のような関係があります。

点Xから税務署までの距離:点Xから自然災害伝承碑の距離=点Xから税務署までの経度:点Xから自然災害伝承碑までの経度

これに、上で計算した数値を代入し、最後は、点Xから自然災害伝承碑までの経度について解きます。

3.3㎝:1.0㎝=17″:点Xから自然災害伝承碑までの経度

点Xから自然災害伝承碑までの経度=17″×1.0㎝÷3.3㎝=約5.15″

最後に、上記で計算された値を点Xの経度・緯度に加えます。

点Xの緯度は32°46′56″ですから、これに4.16″をプラスすると、ほぼ32°46′59″ 

点Xの経度は130°22′06″ですから、これに5.15″をプラスすると、ほぼ東経130°22′12″

よって、これが正解となります。 

まとめ

この問題は、文章で解説すると長くなりますので、難しい問題のように思われるかもしれませんが、現実は、基本的な比例計算ができれば解けます。

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03

経緯度を求める問題です。

選択肢3. 北緯32°46′59″  東経130°22′12″

地図の印刷具合で長さは異なるので参考値としてください。

地図上から裁判所及び税務署を探し、そこを頂点すると長方形を作ります。

その長方形は大体縦60mm、横43mm程度となったとします。

この長方形の左下に自然災害伝承碑があるので、縦と横に引いた線の長さはそれぞれ10mmと14mm程度になります。

裁判所及び税務署の移動差が20秒、経度差が17秒なので

比の計算と、裁判所または税務署の経緯度から自然災害伝承碑の経緯度を求めると

北緯32°46′59″ 東経130°22′12″

くらいの値になります。

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