測量士補の過去問
令和5年度(2023年)
問26
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問題
測量士補試験 令和5年度(2023年) 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、公共測量における路線測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。
- 中心線測量とは、路線の主要点及び中心点を現地に設置し、線形地形図データファイルを作成する作業をいう。道路の実施設計において中心点を設置する間隔は、20mを標準とする。
- 仮BM設置測量とは、縦断測量及び横断測量に必要な水準点(以下「仮BM」という。)を現地に設置し、標高を定める作業をいう。仮BMを設置する間隔は、0.5kmを標準とする。
- 縦断測量とは、中心杭等の標高を定め、縦断面図データファイルを作成する作業をいう。縦断面図データファイルを図紙に出力する場合、高さを表す縦の縮尺は、距離を表す横の縮尺の2倍から5倍までを標準とする。
- 横断測量とは、中心杭等を基準にして地形の変化点等の距離及び地盤高を定め、横断面図データファイルを作成する作業をいう。横断方向には、原則として見通杭を設置する。
- 用地幅杭設置測量とは、取得等に係る用地の範囲を示すため用地幅杭を設置する作業をいう。用地幅杭は、用地幅杭点座標値を計算し、近傍の4級基準点以上の基準点、主要点、中心点等から放射法等により設置する。
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この過去問の解説 (3件)
01
公共測量における路線測量に関する問題です。この分野は、国土交通省告示「作業規程の準則」第623条から第643条までに規定されています。本問題も、すべて、ここから出題されています。
国土交通省告示「作業規程の準則」第629条は「 「中心線測量」とは、主要点及び中心点を現地に設置し、線形地形図データファイルを作成 する作業をいう。」と規定し、同第630条第3項は「 中心点を設置する間隔は、次表を標準とする。」と規定し、その「次表」で「道路の実測設計の場合は20m」と規定しています。よって、正しいです。
国土交通省告示「作業規程の準則」第632条は「 「仮BM設置測量」とは、縦断測量及び横断測量に必要な水準点(以下「仮BM」という。) を現地に設置し、標高を定める作業をいう。」と規定し、同第633条第2項は「 仮BMを設置する間隔は、0.5キロメートルを標準とする。」と規定しています。よって、正しいです。
国土交通省告示「作業規程の準則」第635条は「「縦断測量」とは、中心杭等の標高を定め、縦断面図データファイルを作成する作業をいう。」と規定し、同第636条第10項は「 縦断面図データファイルを図紙に出力する場合は、縦断面図の距離を表す横の縮尺(以下「横の縮 尺」という。)は線形地形図の縮尺と同一とし、高さを表す縦の縮尺(以下「縦の縮尺」という。)は、 線形地形図の縮尺の5倍から10倍までを標準とする。」と規定しています。設問では、「高さを表す縦の縮尺は、 線形地形図の縮尺の2倍から5倍までを標準とする。」としているため、誤りです。
国土交通省告示「作業規程の準則」第637条 は「「横断測量」とは、中心杭等を基準にして地形の変化点等の距離及び地盤高を定め、横断面 図データファイルを作成する作業をいう。」と規定し、同第638条第2項は「 横断方向には、原則として、見通杭を設置するものとする。」と規定しています。よって、正しいです。
国土交通省告示「作業規程の準則」第641条は「「用地幅杭設置測量」とは、取得等に係る用地の範囲を示すため所定の位置に用地幅杭を設 置する作業をいう。」と規定し、同第642条は「 用地幅杭設置測量は、中心点等から中心線に対して直角方向の用地幅杭点座標値を計算し、 それに基づいて、近傍の4級基準点以上の基準点、主要点、中心点等から放射法等により用地幅杭を設 置して行うものとする。」と規定しているため、正しいです。
本問題は、路線測量を構成する各種の測量について、その内容を問う問題でした。仮BMの設置間隔や、道路の中心点の設置間隔などは、過去問で繰り返し問われていますので、ここで覚えてしまいましょう。
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02
この問題は、路線測量について、誤った記述を選ぶものです。
正しい記述です。
中心線測量では、主要点に役杭、20m間隔の中心点に中心杭を設置します。
そして、線形地形図データファイルを作成します。
なお、作業規程の準則の第629条及び第630条の第3項で定められています。
正しい記述です。
なお、作業規程の準則の第632条及び第633条の第2項で定められています。
誤った記述です。
作業規程の準則の第636条第10項では「 縦断面図データファイルを図紙に出力する場合は、
縦断面図の距離を表す横の縮尺(以下「横の縮 尺」という。)は線形地形図の縮尺と同一とし、
高さを表す縦の縮尺(以下「縦の縮尺」という。)は、
線形地形図の縮尺の5倍から10倍までを標準とする。」と定められています。
よって、選択肢の「距離を表す横の縮尺の2倍から5倍までを標準とする。」というのは誤りです。
正しい記述です。
横断測量では、中心杭等を基準にして、地形の変化点などの距離及び地盤高を決めます。
このとき、横断方向には、原則として見通杭を設置します。
なお、作業規程の準則の第637条及び第638条の第2項で定められています。
正しい記述です。
用地幅杭設置測量では、用地の範囲を示すために所定の位置に用地幅杭を設置します。
そして、杭打図を作成します。
なお、作業規程の準則の第641条及び第642条で定められています。
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03
路線測量についての問題です。
正しい。
中心線測量とは、路線の主要点及び20m間隔の中心点を設置する作業のことを言います。主要点には役杭を設置し、中心点には中心杭を設置します。
正しい。
仮BM設置測量とは、縦断測量及び横断測量に必要な水準点を設置し、標高を求める作業のことを言います。設置する間隔は、0.5kmを標準とします。
間違い。
高さを表す縦の縮尺は、線形地形図の縮尺の2倍から5倍までを標準とします。
「距離を表す横」ではありません。
正しい。
横断測量とは、中心杭等を基準にして、地形の変化点などの距離及び地盤高を定める作業のことを言います。横断方向には、原則として見通杭を設置します。
正しい。
用地幅杭設置測量とは、取得などに係る用地の範囲を示すために所定の位置に用地幅杭を設置し、杭打図を作成する作業のことを言います。
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